連合・芳野会長「共産が前面に出すぎ票逃げた」
◉日本労働組合総連合会（連合）の吉野友子会長が、先の東京都知事選について、斎藤蓮舫候補が３位と惨敗した点について、意見を述べておられます。「共産党さんからの候補者のように見えてしまっていた。少し共産党が前面に出過ぎていたということで、逃げてしまった票もあったのではないか」とのこと。仮定推測にして、だいぶ言葉を丸めているのですが、共産党シンパが、怒り狂っています。
【「共産が前面に出すぎ票逃げた」連合・芳野会長 蓮舫氏の敗因】テレ朝news
労働組合の中央組織「連合」の芳野会長は、支援する立憲民主党の泉代表と会談し、東京都知事選での蓮舫氏の敗因について「共産党が前面に出過ぎて票が逃げたのではないか」と指摘しました。
連合 芳野会長
「（蓮舫氏が）共産党さんからの候補者のように見えてしまっていた。少し共産党が前面に出過ぎていたということで、逃げてしまった票もあったのではないか」
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■連合と全労協の違い■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。吉野会長を攻撃する共産党シンパは昔からで、吉野会長が連合を反共産党に誘導してるかのような言説を、ペケッター上ではチョイチョイ見かけますが。連合が生まれた経緯を知っていれば、出てこない思い違いです。連合は、組合活動を乗っ取り、政治活動のコマンダーにする共産党系の全国労働組合連絡協議会（全労協）とは水と油。吉野会長は、連合の総意を述べているだけです。
全日本自治団体労働組合（自治労）や日本教職員組合（日教組）などの、日本官公庁労働組合協議会（官公労）が中心の日本労働組合総評議会（総評）などの日本社会党系と、民社党系の民間産別主体の全日本労働総同盟（同盟）が合同することで生まれた、寄合所帯が連合ですから。非主流派から会長職を引き受けた吉野会長は、わりと連合の諸派に気を使って、表現も丸めていますから。独裁的な権力は、ないです。
■負け続けの野党共闘■
たぶん、共産党系のアカウントは、連合を上意下達の組織で、吉野会長さえ降ろせば、共産党に融和的な、野党共闘を支持する会長が立つと思ってるのでしょうけれど。共産党を上に戴き、上意下達の全労協とは違うよってのが、理解できない。一種の投影でしょうけれども。もし吉野会長が辞任しても、後を継いだ会長の方針は変わらないでしょうし、下手すればもっと反共産党色を強めるでしょう。akoustamアカウントの、こちらの指摘が正鵠かと。
このニュースにまたぞろ「立憲は連合を切れ！」という頓珍漢が湧いているが、根本的に間違えているのは、共産党のように「政党の下部組織として組合がある」というように政党が上なのではなく、「まず組合があって、支援する政党を決めている」というように組合が上なんだよ。https://t.co/yWWXVs5xSF
— akoustam (@akoustam) July 11, 2024
このニュースにまたぞろ「立憲は連合を切れ！」という頓珍漢が湧いているが、根本的に間違えているのは、共産党のように「政党の下部組織として組合がある」というように政党が上なのではなく、「まず組合があって、支援する政党を決めている」というように組合が上なんだよ。
正にそれです。逆に、立憲民主党の泉代表が、野党共闘路線の継続か断念かについて、言を左右にするのならば「連合は立憲を切れ！」という段階なんですよね、もう。これは吉野会長の意見ではなく、連合の組合員から出てくるでしょう。だって、安倍政権の頃から、野党は負けが続き、野党共闘路線も何年も敗北し続けているんですから。
2021年：衆議院選挙
2022年：参議院選挙
2023年：統一地方選挙
2024年：東京都知事選
国政選挙や、それに匹敵する大きな選挙ではもう、結論は出てるんですよ、野党共闘は失敗だと。ハッキリ言えば、連合が理想とする労働者の理想を、もっとも近いのは自民党なんですよね。少なくとも、安倍政権・菅義偉政権・岸田文雄政権と、一貫して雇用状況の改善、賃上げの要求と、続けているわけで。悪夢の民主党政権が、リフレ派の意見を取り入れていたら、こんなことにはならなかったわけで。
■泉代表に退陣要求■
なのに、小沢一郎氏とか、泉代表に退陣要求。いや、退陣すべきは選挙区で負けて比例で救ってもらった、小沢一郎氏とか辻元清美氏、ついでに菅直人氏ら、完全に状況を読み間違えている人たちかと。退陣要求だけして、代替の人物は「まだ白紙だ」とか、もうメチャクチャ。いったい誰が、引き受けるというのでしょうか。
【立民・小沢一郎氏、泉代表の退陣要求 続投なら「沈没」】日経新聞
立憲民主党の小沢一郎氏は9日、9月に任期が満了する泉健太代表の退陣を求めた。「政権を取るために野党共闘しないといけない。そういうことができる執行部に代えなければいけない」と述べた。「泉氏でやったらまた沈没だ」とも強調した。
自身が率いるグループの会合後、国会内で記者団に語った。「体制を代える必要がある認識は一致している」と話し、代表選で対抗馬を立てることに意欲を示した。意中の候補については「まだ白紙だ」と答えた。
もっとも、泉代表自体が、担ぐ神輿は軽い方が良いと、擁立された消去法リーダーですから、マジメに退陣の可能性があると、自分は思います。そして、今秋にもあるであろう総選挙で、また負けて。立憲民主党は分裂でしょうね。国民民主党に合流する一派、枝野氏を担ぐ一派、隠れ共産党員のような一派と分裂し、ジリ貧でしょうね。もっとも、辻元清美議員はチャッカリ美味しいところに食らいつくと、予言しておきましょう。
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