滝沢秀明氏がジャニーズ退社
◉芸能界大手の事務所であるジャニーズ事務所副社長で、ジャニーズアイランドの社長でもあった滝沢秀明氏が、近く辞任するとの噂。これが単なる噂ならば、かつてのジャニーズ事務所ならば、事前に潰していたでしょう。ジャニーズ帝国崩壊へ、また一歩ですかね。創業者のジャニー喜多川氏が亡くなったのが2019年7月19日、実姉であるメリー喜多川女史が亡くなったのが2021年8月14日。思ったよりも早い流れに驚いています。
【「完全決別」か…滝沢秀明 副社長就任から３年でジャニーズ退社】FRYDAY
ジャニーズ事務所で大きな動きがありそうだ――。
‘18年いっぱいでタレントを引退し、‘19年からはデビュー前の新人を育成するジャニーズアイランドの社長に就任した滝沢秀明氏。‘19年7月にジャニーズ事務所社長だったジャニー喜多川氏が亡くなると、ジャニーズ本体の副社長にも就任していた。
そんな滝沢氏が近く、ジャニーズ事務所副社長、およびジャニーズアイランド社長を辞任するという。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ジャニーズで検索したら出てきた、カッチョイイ写真です。
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■女帝が招いた崩壊への序曲■
2016年に、SMAP育ての親である飯島三智マネジャー（当時はジャニーズ事務所取締役で子会社ジェイ・ドリームの取締役）がトップのメリー喜多川副社長（当時）との確執が表面化し、ジャニーズ事務所から事実上の追放。そして国民的アイドルグループだった SMAP は解散へ。翌2017年にはメンバーの草彅剛・香取慎吾・稲垣吾郎の3人がジャニーズ事務所から退所、さらに翌2020年3月末には中居正広も退所。
ジャニーズ帝国崩壊の予兆は、もうずっと前からあったわけで。歴史に似た事例を求めるならば、豊臣秀吉の晩年が最も近いでしょうね。幾多の側室を持ちながら、なかなか子宝に恵まれなかった豊臣秀吉は、後継者として血縁の豊臣秀次を養子とし、関白の位も継がせたのですが。淀君とのあいだに秀頼が生まれると、年齢的な衰えもあってか、秀頼の未来に不安を覚え、秀次とその一族を滅ぼしてしまう暴挙に出ます。
秀頼が生まれたのは1593年で、謀反の疑いをかけられた秀次の切腹は、そのわずか２年後の1595年。それだけで飽き足らず、秀次の子供達や側室、侍女まで含めて39人が処刑されています。三代目関白の秀次とよしみを通じ用途、娘を側室に差し出していた戦国大名も数多く、この時の苛烈な処分が反感を産み、関ヶ原の戦いの敗北や大坂の陣での豊臣家滅亡につながったという指摘もあります。
■秀吉と秀次と秀頼と■
秀次と淀君の関係は決して悪くはなかったようですが、疑心暗鬼に陥った秀吉の暴走が、もたらした悲劇と言えます。ジャニーズ事務所も、ジャニー喜多川氏と飯島三智女史の関係は、かなり良好でしたし、実力を認めて厚遇していたようです。ところが、実の娘の藤島ジェリー景子への禅譲を固執するメリー喜多川副社長が、功労者でもあった飯島女史への不信感を募らせ、排除に動いたというのが、一般的な見方。
ちなみに、藤島景子社長と飯島女史の関係は、良好だったそうですから。女帝と化したメリー喜多川副社長の暴走が、帝国の崩壊をもたらしたと見るのが妥当でしょうね。飯島三智女史は、それまでのアイドルのイメージを壊し、バラエティ番組や端役でのドラマ出演などで知名度を上げるのなど、ジャニーズ事務所2アイドルの新しいメソッドを生み出しましたからね。
もしあのまま、社長という立場と資本は藤島家が握り、飯島副社長が事実上の現場を仕切るという体制ができたなら、ジャニーズ事務所はもっと変わったでしょうね。それこそ、五十代六十代になった元アイドルを、どうやってマネージメントしていくかという部分のノウハウも蓄え、男性アイドル一本槍の芸能事務所から、元総合的なタレントを抱えた事務所に生まれ変われたかもしれません。
■資本と経営の分離■
江戸時代、上方の商家ではドラ息子には家督を継がせず、番頭の中で最も将来性がある人間を娘の婿養子とし、ある意味で資本と経営の分離するという、近代的な組織運営をしていました。息子が何代も続けて優秀である可能性は、ものすごく低いですが。数多くいる丁稚の中から、実力でのし上がって番頭になった人間ならば、能力は問題なし。しかし婿養子なので、資本を握ることはなく。
実際問題として、日本には数百年を超える老舗がごろごろあり、1000年を超えるような企業が片手の数以上あります。そのような老舗を分析すると、外部の血を入れることに積極的なんですよね。なので、血縁的には断絶していたり、男系ではなく女系で繋いでいたり。時代の変化に柔軟に対応するというのは、なかなか難しい事ですが。飯島三智マネージャーが開拓したメソッドが、ジャニーズ事務所を復活させたのは紛れもない事実。
ジャニーズ事務所がもし復活するとしたら。まずあり得ないでしょうけれど、藤島 ジュリー景子社長が会長職などに退き、飯島女史を三顧之礼で迎えることでしょうね。多分できないでしょうけれど。メリー喜多川女帝が崩御して１年、そのチャンスはあったはずなのに行ってないわけですから。でもそれができなければ、これからも有力タレントの離脱が相次ぎ、最終的には瓦解するでしょうね。いくら事務所の力が強くても、その源泉はタレントの才能という、原資に支えられていますから。
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