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京都アニメーション放火事件から3年

◉もう3年ですか。まだ3年とも言えますが。京都アニメーションは事件後、なんとか『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を公開し、また『小林さんちのメイドラゴンS』を放映し、日常を取り戻しつつあります。まだ、新作のTVアニメとは行きませんが、今年は『劇場版ツルネ』の公開も控え、『響け!ユーフォニアム』の続編も。

【36人犠牲の京アニ事件から3年、生存者が証言した「生き延びる術」伝承】読売新聞

京都アニメーション放火殺人事件を教訓に京都市消防局が作成した「避難の指針」が、全国の消防訓練などで活用されている。昨年12月の大阪・北新地クリニック放火殺人事件など深刻な火災は後を絶たず、極限の状況から脱出した30人以上の証言から導かれた命を守る方法は重みを増している。専門家は不測の事態への備えの重要性を強調する。(坂戸奎太、河部啓介)

ヘッダーはヴァイオレット・エヴァーガーデンの画像より。

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■危機対処の知識は必要■

読売新聞の記事、とても有用な内容ですので、ぜひご一読を。火事に巻き込まれると、ホテルニュージャパン火災でも、恐怖にかられて高い階でも飛び降りる人が続出しましたから。恐怖で、地面との距離が近く思えてしまうんだそうで。京都アニメーションの場合、建物の吹き抜けの構造が、煙突効果をもたらして、延焼を早めてしまったようで。今後の建築基準も、防火の基準など改めて考えるべきでしょう。大阪市での放火事件もありましたし。

たった一人の、承認欲求をこじらせた狂人が、才能も未来もあったアニメーター36人を死に追いやったのですから。やりきれません。単独犯による殺人事件としては、戦前の津山事件(津山三十人殺し、都井睦雄事件)を上回る犠牲者数ですから。残された家族や遺族の数は、もっと多いですしね。容疑者は死刑は確実ですが、それで失われた才能は帰ってきません。ならば、彼には自分が承認欲求を拗らせた家庭や理由を、詳らかにして後世の資料になるしかないです。

■容疑者の思考の稚拙さ■

容疑者、裁判の目処が立たず、来年になるという予想もあるようです。ネットで承認欲求をこじらせた元小説家・自費出版小説家・カクヨム投稿者などを見ても、非常に類似したものを感じます。創作者に憧れてるのに、コミュニケーション能力に危ういものがある。思考の飛躍や、虚言癖が典型例ですが。自分を認めない社会への恨み、ルサンチマンが根底にあります。だから、口調(文体)も最初から他人を見下す、虚勢を張ったものが多いですが。

京都アニメーションほどの、若手中堅の脚本家が売り込んで引く手あまたの人気スタジオが、書式も守れない素人の初投稿作品を、盗作する必然性はないわけで。けっきょく、こういう思考↓を辿って、凶行に至ったのでしょう。まず、前提が自己認定でおかしいし、途中でいくつも思考が飛躍してるのですが、当人にはその検証能力がないので。そういう人間に、まともな小説や脚本が書けるかと言えば、ほぼないでしょうね。ネットで作曲家の〇〇は××のパクリだ、とか断言しちゃう危うい人間と、同じタイプですが。

自分には素晴らしい才能がある
→そう京都アニメーションが採用するほどの
→なのに採用しないのはおかしい
→こっそり盗作したに違いない
→このシーンもあのシーンも盗作だ
→自分は被害者で、京アニは加害者
→被害者には加害者に復讐する権利がある

■列の最後尾に並ぶ勇気■

才能なんて、滅多にないです。それをある前提で思考を組み立てる。そして、自分を被害者ポジションに置き、過剰な復讐に走る。絵に書いたようなtルサンチマン。ぜひ彼の、その投稿作とやらも、公開してほしいですね。でも、多分自分が編集者時代に何百本と見てきた、影響を受けた作品の二番煎じや、ありきたりの表現の、歪なツギハギでしょう。そしてたぶん、それとそっくりな作品を書いたアマチュアたちが、愕然とするでしょう。

自分に才能があると思うなら、TwitterでもFacebookでもいいので、まず短文でも書いてみればいいです。才能ある人間は、ほとんどそこで才能ある人に発見されますから。そのための方法論は、コチラのnoteにも事細かに書いてあります。世界チャンピオンに「俺のほうが強い、勝負しろ」と言っても、では4回戦から実績を積み重ねて来てね、という話です。才能がないから、一定のフォロワーが期待できる、政治姓丸出しの内容を書くんでしょうけれど。列の最後尾に並べ、ということで。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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