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爆弾魔が危篤状態

◉東アジア反日武装戦線の元さそりメンバーが末期癌で、もう助からなくなってからの告白というのが、なんとも不愉快です。最後は本名で死にたいとも語っているようですが。それが良心の呵責なのか、このまま死亡すると健康保険証を借りた人物の死亡証明が必要になるため、慌てて名乗り出たのか。現時点では分かりませんから。まだ正式には、本人確定もしていませんしね。

【【独自】桐島聡容疑者を名乗る男が“危篤” ここ数日で容体悪化…末期がん患い偽名で入院】livedoorニュース

半世紀前の連続企業爆破事件の一つに関与したとして指名手配され、警視庁が身元の確認を進めている男が今月、路上で倒れて入院し、その後、容体が悪化して、現在は危篤状態にあることがわかった。

男は、25日は会話できる状況だったが、ここ数日で容体が悪化し、現在、危篤の状態にあるという。

過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバーの桐島聡容疑者を名乗る男は、今月に入ってから偽名を使って入院し、25日に「最期は実名で迎えたい」と話していた。

https://news.livedoor.com/article/detail/25773568/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、爆弾のイラストです。

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■テロリストの末路■

昭和の時代の事件の犯人ですから、あえて 古式ゆかしく〝爆弾魔〟という呼び名を使わせていただきます。また「テロリストには名前も与えるな」という言葉に共感していますので、引用部分はともかく、自分の書くパートに関しては、このテロリストの名前をあえて書きません。京都アニメーション放火殺人犯の名前も、できるだけ書かないようにしていますし。

この爆弾魔は1954年生まれで、1951年生まれの押井守監督よりも年下。いわゆる「気分は遅れてきた全共闘世代」です。72年に明治学院大学に入学し、アジア反日武装戦線さそり班に参加、連続企業爆破事件の複数のテロ事件に関与。あさま山荘事件と山岳ベース事件によって、左翼 学生運動の本質がすでに知れ渡った後での運動参加ですから、狂信ぶりも過激になっています。

昭和天皇の、お召し列車ごとの爆殺も計画(虹作戦)しましたが、こちらは計画倒れ。この容疑者は、自分が子供の頃の小学校近くの派出所で、指名手配写真が貼ってありましたね。「爆弾を作って爆発させた犯人!」みたいなキャプションがついていが記憶が。そういう意味では 昭和生まれの、ある程度以上の年齢の人にはおなじみの顔でもありますが。

■リアル死ね死ね団■

東アジア反日武装戦線は、日本人はアジアに対して侵略の原罪を負っている存在であり、それを滅ぼそうという〝リアル死ね死ね団〟です。若い人には死ね死ね団 と言っても何のことかわからないでしょうけれど、川内康範先生の『レインボーマン』の中で出てくる、悪の組織です。二次大戦で日本軍の虐待を受けたため、日本解体と日本人殲滅を目的に結成された組織です。

東アジア反日武装戦線・狼グループは、三菱重工業東京本社ビルで爆弾を破裂させ、8名が死亡、376人が負傷。以降、大地の牙グループとさそりグループが合流、連続企業爆破事件を起こします。本件の爆弾魔は、数々の爆弾テロに関与しますが、死者は出ていません。重傷者は出していますが。なので、早い段階で実施していればもうとっくに罪を償い、出所していた可能性が高いです。

ここら辺はオウム真理教の信者が、ずっと逃亡していて、でも実際に逮捕されたら不起訴になったり、思ったほど重罪ではなかったのと似ていますね。正直に自首することの大事さを、教えてくれます。半世紀も逃げ回って、虚しい人生。モーパッサンの短編『首飾り』を思わせます。しかし、東アジア反日武装戦線ってネーミングも、狼だのさそりだののグループ名も、今となっては中二病丸出しですね……。

■左派の甘えの構造■

東アジア反日武装戦線の当人たちは、新左翼と違うと認識していたようですが。日本赤軍の人質事件で超法規的に出所し、一部メンバーが合流していました。そういう意味では、戦後日本の学生運動と極左暴力集団の、ひとつの典型例でしょうね。アイヌ革命論とか、当事者でもないのに弱者に憑依して革命を夢見る、典型例。そして彼らには、ある部分が共通しています。

・日本に帰国したがる、よど号ハイジャック犯
・アラブの土にならなかった日本赤軍最高幹部
・末期癌で活動家やめるってよの爆弾魔

日本への再入国を画策した金嬉老と同じで、若い頃はイキって反日に走っても、最後は日本の慈悲にすがる。みっともないですね。自分は保守派なので、望郷の念は分からんでもないのですが、「なら自分の人生が無駄だったと、まずは懺悔して総括したら?」と思ってしまいます。けっきょく岸信介の言ってたことが正しかったじゃん、と。

爆弾魔が最後に、どんなことを公安に語ったかは、現時点では分かりませんが。ただ今回の件ではっきりしたのは、保険証のマイナンバーカード統合(マイナ保険証)に、必死で反対した人の中には、違法な保険証の利用をしていたテロリスト支援者が、少数ながらもいた可能性。そういえば今日は、20年前に辻元清美議員が、有罪判決を食らって前科者になった日ですね。日本赤軍の元最高幹部が逮捕された場所って……。

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