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台湾が福島などの食品禁輸を解除

◉ようやくですね。本来はもっと早く解除してもしかるべきでしたが、日本の原発事故のイメージはかなり悪い形で世界に発信されましたし。韓国のように、処理水の海洋放出に関しても執拗に嫌がらせをしてくる国もありますから。仕方がないですね。

【台湾、日本食品の禁輸を解除へ 福島など5県産品、8日にも発表か】朝日新聞

 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が、11年前から続ける福島など5県産の食品禁輸を解除する方針を固めたと7日、台湾メディアが報じた。政権は8日の会見で、正式に発表するとみられる。台湾は昨年9月に環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請しており、解除によって加盟に向けた日本の支持を固めたい考えだ。
 台湾紙「自由時報」によると、地域を対象にした禁輸を廃止する。輸入時には産地や放射性物質の濃度の検査証明を求めるほか、福島など5県産については検疫を徹底するとしている。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、台湾の写真です。

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■国際政治の現実■

もちろん台湾は台湾で、したたかな国際戦略がありますからね。自分は台湾という国は個人的に好きですが、情緒的に過剰な期待をするのは、違うとも思っています。それでは永久的な思考しかできない日本のリベラルと一緒になってしまいますからね。今は、中国の脅威が強く、その強大な軍事力に対抗するには世界最強の米軍しか頼れる国はないわけで。そのアメリカは日本と日米安全保障条約で強固な軍事同盟を結んでいます。友好関係を結んでおくに越したことはないわけで。

台湾もまた、TPP加入を目指すのならば、このような貿易障壁はある程度を解除しておかないと、立場が不利になりますし。民間での交流や友好はどんどんあっていいと思うのですが、残念ながら国際政治は綺麗事だけでは済みません。背中にナイフを隠しながら握手したり、血脂がベトつくようなタフな交渉も必要。そういうものです。中国とロシアだって、ウクライナ問題では中国がロシアに移行して台湾に進行する可能性も、ロシアの背後を突く可能性だって、十分にあるのですから。

■国際政治音痴の日本■

日本は日本で、台湾のこのような行動を韓国に対するプレッシャーにも利用できますし、そこは利用できる部分を利用するもの。道徳的な良し悪しの話はしていません。国際政治というのは、そういうものなのです。日本はそこら辺が間抜けだったので、ソビエト連邦が連合軍とヤルタ会談で密約がとっくにできているのに、和平の仲介をソビエト連邦に頼もうなんてしてたわけです。不可侵条約なんて、ゴミのように反故にされた訳で。

ちなみに昭和16年の夏の段階で、日本は総力戦研究所を設立し、もし日米開戦に至ったらどのような結果になるかシュミレーションしています。集められた若手官僚や研究者は、緒戦は奇襲で優位に立てても国力の差でジリ貧、最後はソビエト連邦も参戦してきて必敗という、かなり正確な未来予想でした。それなのに和平交渉の仲介を頼もうとした当時の指導者達が、いかに愚かであったか、暗澹たる気持ちにさせる逸話です。

■話はズレますが■

当時の軍人は、東大よりも難しいと言われた陸軍士官学校や海軍兵学校から陸大や海大を出てる、超エリートなんですよ? 個人的には、日本の軍事予算に関して言えば、山田五郎さんが指摘されてるように、武装や箱物にかけるより、日本版 CIA のような諜報組織を1兆円ぐらいかけて設立し、情報活動にもっと力を入れるべきという指摘に賛成です。ただその場合、無能な管理を可能なプランを立てて、外務省のような組織がもう一個できちゃう危険性もあるのですが。

日本も、日露戦争の頃まではいろんな人材がいて、情報戦においてもなかなか優れた工作を仕掛けていたのですが。どうも、軍人が花形産業になり、本来は東大に入って官僚になるタイプの人間が軍部に入ってくると、組織が硬直化しますね。これは他の企業などでも同じようですが。東大生タイプは官僚としてはものすごく優秀ですが、未来を予想したり重要な場面で決断したりする、政治家や社長には向かないようで。

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