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大谷翔平選手への四球攻めは是か否か?

◉大谷翔平選手が3試合で15打席中11四球という、四球攻めに遭っています。野球ファンからは怒りの声が上がっていますが……。結論から言えば、是です。野球のルールで許されている、立派な戦術ですから。もちろん、それにブーイング浴びせるのもファンの自由。でも、それを卑怯だとか、正々堂々と勝負しろとか、アジア人ヘイトだとか言い出すと、それはまた別の話です。

【大谷翔平への徹底的な“四球攻め”に現地ファンもあきれ顔 3戦15打席で11四球 「四球が四球してる」】ABEMA Times

【米大リーグ】エンゼルス5―6マリナーズ(9月24日・日本時間25日 アナハイム/エンゼル・スタジアム)
 エンゼルス大谷翔平投手が「2番・DH」で先発出場するも、5打席4四球。直近3試合で15打席11四球と徹底的に勝負を避けられる状況に、エンゼルスファンもあきれた表情を見せている。

ヘッダー写真はnoteのフォトギャラリーより。シアトルのようですが。

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■四球も戦術のひとつ■

メジャーは力と力のぶつかり合い……という妙な幻想を持っている人がいますが。王貞治会長の四球のシーズン日本記録が130試合で158四球(45敬遠)です。ところがバリー・ボンズとか、147試合で232四球(120敬遠)ですよ? 大谷選手への四球攻めはアジア人ヘイトとか、そんなのとは違います。ボンズへの四球も黒人ヘイトではありません。強打者に打たれそうだから敬遠する、米国らしい合理的な選択です。

ちなみに、王会長が553打席で385打数158四球の日本記録を打ち立てた1974年の本塁打数は49本です。これがもし長嶋茂雄さん並みの四球数(24四球で0敬遠)なら66.05本塁打に達し、全打席勝負していたら、69.1本塁打の計算です。いかに酷い四球攻めだったか、わかりますね。1974年は長嶋さんの引退した年で、打率.244・15本塁打・55打点と成績が悪く、王敬遠・長嶋勝負が多かったのです。

■バリー・ボンズへの四球攻め■

しかしバリー・ボンズへの四球攻めは、さらに桁違いです。なにしろ、世界記録ですから。メジャー記録を作った2004年は、373打数で45本塁打ですが、もし四球攻めの232打席を全部勝負してたら、この年は45本ではなく72.9本塁打してた計算です。そう、二度目の73本塁打も夢ではなかったでしょう。120敬遠を勝負していただけでも、59.48本塁打になります。60本塁打を狙えたという。

ボンズは生涯に9847打数で762本塁打しますが、2558四球の688敬遠というメジャー記録を持っています。もし敬遠を全部勝負してもらっていただけで、生涯の通算ホームラン数は815.40本に跳ね上がります。全部の四球を勝負してもらっていたら、969.13本に跳ね上がり、伝説のニグロリーグの伝説の選手ジョシュ・ギブソンの972本塁打さえ超えられたかも。しかし、これは言うても詮ないこと。試合に勝つために勝負を避けるのは、立派な戦術。

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