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次期戦闘機エンジンを英国と共同研究

◉現在のF-2戦闘機の後継となる、戦闘機のエンジンですが。イギリスと共同開発するとのこと。妥当なところですね。国粋主義者はオール国産開発とか言うでしょうけれど。世界の軍事費の半分を占めるアメリカ合衆国でさえ、もう単独開発は難しく。F-35はそうやって共同開発でしたからね。世界でも数少ないジェットエンジンメーカーのロールスロイスを持つイギリスと共同開発は、妥当なところでしょう。

【空自 次期戦闘機 来月からイギリスとエンジンの共同研究開始】NHKニュース

航空自衛隊の次期戦闘機の開発をめぐり、防衛省は来月からイギリスとエンジンの共同研究を始めることになりました。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継となる次期戦闘機について防衛省は、日本主導で開発することにしていて、エンジンは大手機械メーカーのIHIが担当します。
ただ、前回、国内企業が主導して戦闘機を開発してから40年以上がたっていることから、エンジンはIHIとイギリスのロールス・ロイス社が共同で実証機を開発することになりました。

ヘッダーの写真は元記事より、防衛相の提供したイメージ画です。

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■令和の日英同盟■

日本の戦前の迷走は日英同盟が失効してから───という指摘もあります。確かに、陸軍が主導し朝日新聞などが同調した日独伊三国同盟からの、北進論からの南進論へのぶれ、大東亜戦争での米英への宣戦布告、ヤルタ会談を済ませたソビエト連邦に和平の仲介を頼もうとするトンチンカンぶりなど、迷走としか言えない状況がありましたから。そういう意味では、日英同盟再び、という感じで歓迎です。

軍事力のアメリカも、外交力ではあんがい世界の田舎者という部分があります。やはりそこは、二枚舌だ三枚舌だと言われても、英国流の外交術は侮れない。アメリカの外交官は、与謝野馨氏が苦手だったとか。親も外交官で祖父母は与謝野鉄幹に与謝野晶子で、クイーンズランドイングリッシュでスマートな英国流外交術を皮膚感覚で知ってた与謝野馨氏は、有能だが叩き上げだったり名家と言っても歴史が浅いアメリカの外交官には、劣等感を刺激されちゃうようで。

■島国の共通点■

軍事力と外交力。その意味では、日米英の連帯は重要。イギリスとの関係が強まれば、旧英連邦のインド・オーストラリアのクアッドを構成するメンバーとの関係も、より深まるでしょう。んで、島国で海洋国家のイギリスは、軍事技術やコンセプト的なところでも、日本と共通するところが多いでしょうし。アメリカのような正規空母を運営できませんし。島国は、やはりいざという時のためにエンジンは双発機が良いですし。

片方のエンジンにトラブルがあっても、もう片方で基地に戻れるかもって安心感は、違いますし。零戦の設計思想が運動性能が良く、長距離を航行できる持久力型で、多目的に使える汎用機あったように。現代の日本の支援戦闘機に求められるのは、戦闘機としても対艦機としても使える汎用性。アメリカのような潤沢な予算も、マンパワーもないのですから、当然ですね。世界最大のジェットエンジンを開発したロールスロイスは、日本にとって良きパートナー。

■日米英の三角同盟■

エンジン自体は、アメリカの老舗ロッキード・マーティン社から技術供与があるのはあらかじめ決まっていましたから。これで、日米英の三カ国による開発。これは、アメリカを仲介した三角同盟で有り、アメリカがある程度は同盟国の顔を立てて、重要な軍事技術の一部を供与して、足場を固める意味もあるのでしょうね。それだけ、対中国の動きを警戒していると。ロシアとウクライナの問題もありますし。これは重要なターニングポイント。

ただ、本来ならば韓国もこの軍事的な共同開発の列の、端っこには加われたはず。朴槿恵大統領のときは、まだしも航空産業や宇宙開発に力を入れていたんですが。ハッキリ言えば、Samsung一社に経済の大きな部分を依存していて、自動車産業も将来的にはインドなどに写っていくのがわかっていますから。その選択肢は日本お後追いとはいえ、間違っていないんですが。文在寅大統領政権になって、そこがひっくり返りましたね。次の大統領選挙以降、変わるかもしれませんが。

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