発電ネタ3題:地熱・水冷式SMR・バイオマス
◉寒さ厳しき折、なんとか自分は電力と戦いながら過ごしていますが。発電に関するネタが幾つか重なったので、それについて。個人的には、今年の夏には間に合うように、岸田文雄総理大臣には、原発再稼働の決断を期待したいです。現実問題、九州は電力的には、なんとか値上げをしない方向で踏ん張っているのですが。それは鹿児島の川内原発と、福岡の玄海原発が稼働しているから。四国の伊方原発と福井の高浜原発も稼働していますから、その点では西日本はなんとか踏ん張っていますが、東日本は何処も再稼働に踏み切っていませんから。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、大分由布院の塚原温泉だそうです。地熱発電所の日本最大の場所が、大分の八丁原地熱発電所ですからね。
◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉
■地熱発電所の各種問題点■
地熱発電は、世界有数の火山地帯である日本では、有望な発電と思われていました。自分も期待した時期があるのですが、調べると自分程度の知識でも、これは難しいなと思うようになりました。確かに日本には、世界の活火山の8%ほどが集中していますが、それでも火山は九州と東日本に偏っていて、宇佐八幡宮から伊勢神宮の間には、活火山がほぼないです。四国や関西にはほぼゼロ。温泉は各地にありますが、そこの熱水を発電に使用すると、観光地としての温泉地が、大打撃ですからね。
加えて、出力が思ったほど高くないんですよね。原子力発電や火力発電に比較して、そもそも100度を超えるような熱水って、そうそう出ませんから。原子力発電は、ほっとくと水蒸気爆発する高熱が出ますから。原発を地熱発電所に置き換えるには、自分の雑な見積もりでも444箇所も必要。ボーリング調査だけでも、何兆円かかるか。で、上記記事のように湯量枯渇の危険性がある。そして地熱発電は、メンテナンスがかなり大変。地熱発電の問題点は、コチラにまとめています。高深度の岩盤を利用する高温岩体発電に、期待ですかねぇ……。
■水冷式小型モジュール炉■
さてもうひとつ、メルトダウンしづらく安全性が高い次世代の原子炉として期待される、第四世代原子炉の小型モジュール炉について。小型モジュール炉は、設計と建設のときの形式であって、原発の発電形式ではないんですが。どうにもここらへん、きちんと整理して書いてある記事とか、少ないですね。記者の勉強不足が、原因でしょうけれど。現在のところ、高温ガス炉が小型モジュール炉で、商用炉として10年以内に稼働できそうなのは、高温ガス炉のみ。中国では昨年、商用実証路が臨界に達し、アメリカとイギリスは2029年の商用炉稼働を目指しています。
現在開発されている冷却方法は50種類と、かなり多岐にわたります。ナトリウムや鉛、ガス、溶融塩などで冷却するモデルなどがあるそうですが。これはナトリウムを使うナトリウム冷却高速炉、鉛ビスマス合金などを使う鉛冷却高速炉、ヘリウムを使うガス冷却高速炉、溶融塩を使う溶融塩原子炉のことでしょう。そして、アルフレッド・カロ教授が言うのは、軽水を冷却材にする超臨界圧軽水冷却炉のことでしょうかね。高温ガス炉は、ヘリウムを用いるガス直接冷却黒鉛炉です。運転停止しても、メルトダウンせずに核分裂が自然停止するのが、特徴ですね。これが安全性が高い理由。
■バイオマス発電所の火災■
もう一丁、千葉県のバイオマス発電所の火災について。発電ニアkんしては、実は自分はバイオマス発電は、ちょっと期待しているのですが。でも、再生可能エネルギーが安全かといえば、実はそんなこともなく。原発の事故で直接的に死ぬ人に比較して、火力発電所のほうが事故での死亡率は高いんですよね。東日本大震災の津波に伴う電源喪失を原因とする福島第一原発事故でも、直接的な死者はいませんしね。バイオマスでも、けっきょくは燃料が違うだけで、火力発電ですからね。巨大なヤカンに熱を加え、水蒸気でタービンを回す原理自体は、蒸気機関車と同じですしね。
バイオマスに関しては、国土が狭く山がちで平地が狭く、なおかつ日照量が少ない八雲立つ国である日本では、あまり期待できません。アメリカなんて、トウモロコシの作付面積が、日本の領土と変わらんそうで。休耕田でバイオマス栽培とか、費用対効果的に無理でしょう。でも、世界的には6位の巨大な排他的経済水域を持つのも事実。ホンダワラを人工的に栽培して、バイオマスにするのはありでしょうし。沖ノ鳥島などの洋上で、人工光合成で蟻酸を合成するのもあり。その技術で、国土が余ってる国に技術輸出するのもあり。そっちには期待したいです。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ