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自分が観たい大河ドラマ

◉Twitterのハッシュタグで以前、  #お前ら誰が主人公の大河が見たいんだ  ってのがありましたね。その時、自分が適当に書いたのが、各時代ごとの観たい人物。大河ドラマというと、視聴率が取れるのは戦国か幕末。まぁ、混乱期に人物が出てくるんですけどね。でも、そこばっかりやっていても、ネタ枯れしますし、観る方も厳しいですから。飛鳥時代から近現代まで、挙げてみました。

飛鳥:有間皇子
奈良:大伴旅人
平安:紫式部
鎌倉:西行
室町:足利義教
戦国:島津四兄弟
江戸:保科正之
幕末:林子平
明治:夏目漱石
大正:後藤新平(関東大震災)
昭和:高橋是清

戦国時代と江戸時代、幕末、明治はやっぱり多士済々。鉄板ですねぇ。もっと数多くの、候補があげられるのですが、敢えて言えば、ということで。安土桃山時代は、ムリに戦国時代と分ける意味はないと思いますので。あと、聖徳太子以前は、卑彌呼ぐらいでしょうが、事跡がわかりませんし。では、それぞれの人物を、選んだ理由やら、希望する内容など、簡単にコメントと解説をば。

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■飛鳥:有間皇子■

コレは、昔に読んだ巣田祐里子先生の、有間皇子を主人公にした短編が、とても良かったので。政争に巻き込まれないよう、狂気を装っていた有間皇子ですが。巣田先生の作品では、実際に発達障害で、でも政争に巻き込まれたという形で、ラストがスゴくせつなかった記憶が。悲劇の皇子として、題材になると思うのです。


■奈良:大伴旅人■

歌人として有名ですが、大伴家は武人の家柄。西暦720年の隼人の反乱の鎮圧にも当たっていますから。なんおことはない、鹿児島が舞台になるので推薦です。ただ、歌人で武人の立場から、特異な視点を持つ人物として、興味深いと思うんです。藤原不比等という同時代人の稀代の政治家で陰謀家の、対立軸としても興味深いです。

■平安:紫式部■

清少納言か紫式部か。ただ、ドラマティックさでは紫式部でしょうかね。語り部として、中宮彰子と中宮定子の文化サロンとしての王朝文学の世界と、藤原道長との愛人疑惑とか、当人の同性愛説とか、清少納言へのライバル意識とか、実に興味深いです。美人女優でまくりの、豪華絢爛の王朝ドラマは、NHKしかできないでしょう。

■鎌倉:西行■

日本人は、西行好きですから。ある意味、日本人の情緒のかなりの部分を、西行の和歌が作った部分も。北面の武士で、俵藤太こと藤原秀郷の子孫で、武家の正統の家柄ですが、実らぬ恋に苦しんで出家、源平の争乱を横目に、各地を旅しましたし。実は松尾芭蕉の句碑って、西行の歌碑の近くにあるんですよね。そう、芭蕉の旅は西行を追慕する旅でもありました。

■室町:足利義教■

室町は、後醍醐天皇や足利尊氏、新田義貞、楠木正成、高師直など、太平記でおなじみの面々が活躍し、こちらは既に幾つか作品化もされているのですが。鹿苑寺金閣を造営した足利義満や、慈照寺銀閣を造営した足利義政と日野富子も良いのですが。暗殺された足利義教、コレはドラマティックな人生で狙い目と思うので。

■戦国:島津四兄弟■

はい、コレはもう地元の悲願。『島津奔る』が盗作疑惑とかなかったら、『西郷どん』より優先して欲しかったぐらい。鬼島津のイメージが先行していますが、実は戦国時代の強さは、さほどでもないんですよね。幕末のイメージが投影されちゃってて。でも、素材的には九州統一、秀吉との敗北、文禄慶長の役の大活躍、関ヶ原と見所満載。ぜひ、お願いしたいです。

■江戸:保科正之■

江戸時代は多士済々。個人的には、太平の頃の文化文政の頃の町人とか、描いて欲しいですねぇ。でもまぁ、コロナ禍の時代を考えると、平和な江戸時代の危機管理という点で、名君中の名君の保科正之が筆頭でしょう。明暦の大火で動揺する混乱期を、見事に乗り切った傑物。正之は富も権力も求めなかったため、他人から恨みを買わず、これが幕政での足を引っ張る人間が出なかった理由とか。

■幕末:林子平■

幕末の三奇人と呼ばれましたが。高山彦九郎とか、変人だなぁと思いますが。林子平は優れた先見の明と常識人でありながら、生まれた時代が悪かった典型例。正論を口にして、それが受け入れられず、不遇な人生でしたが。だからこそ、自分などはスゴく共感するわけで。ホリエモンやひろゆき氏やキングコング西野氏やオリラジ中田氏らが持て囃される時代だからこそ、こういう骨太な人物を描く意味があるかと。

■明治:夏目漱石■

漱石を通して、幕末の後・大正の前の明治が、透けて見えると思うのです。個人的には、日清戦争と日露戦争が観たいですが、それは笠原脚本で、『203高地』という傑作もありますし。むしろ、谷口ジロー先生の『漱石の時代』的な雰囲気で。しかし本音を言うなら、私淑する野沢尚先生の『坂の上の雲』は、やっぱり大河で見たかったなぁ。本木雅弘さんの秋山好之と阿部寛さんの秋山好古は素晴らしかったですし、香川照之さんの正岡子規も最高でした!

■大正:後藤新平(関東大震災)■

やっぱ、災害が多い近年。関東大震災という未曾有の大災害にあって、都市計画の専門家として尽力した東京市長・後藤新平も描くべき大人物。日本最高の都市計画の専門家だったのに、彼の復興案は骨抜きにされ。戦後、昭和天皇がもし後藤の案が通っていれば東京大空襲の被害ももっと少なかったのにと、公式に発言した人物。保科正之と林子平の両面がある人物ですね。

■昭和:高橋是清■

元祖リフレ派、達磨宰相・高橋是清も、今の時代だからこそ。大衆に愛されながら、その先進的すぎる経済政策が青年将校には理解できず、暗殺された悲劇の人物。若い頃のアメリカ留学で奴隷契約で売り飛ばされた数奇な人生も含め、ドラマになると思うんですけどねぇ。金融政策でもう訳がわからん時代だからこそ、こういう経済的な大河って、啓蒙の意味でも必要じゃないかな、と。

ふぅ、思った以上に大変でした。他にも観たい人物はなんぼでもいますが。ひとまずこんなところで。
どっとはらい



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