環境テロ団体の創設者を身柄拘束
◉反捕鯨の環境テロリスト団体シー・シェパードを創設した、ポール・ワトソン容疑者がグリーンランドで警察に拘束されたとのこと。国際指名手配されていたので、当然といえば当然ですね。日本に身柄を引き渡されたら、場合によっては懲役もあるかもしれませんが。これは単なる環境テロリストの逮捕ではなく、世界的な潮流の変化を感じますね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、クジラのイラストです。
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■フランス政府が介入か■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。さっそく、反捕鯨活動家で知られる女優のブリジット・バルドーが、批判する声明を出しています。それは想定内だったんですが、フランスのマクロン大統領が、ポール・ワトソン容疑者の身柄を日本に引き渡さないようデンマーク政府に要請したとのこと。てっきり、ワトソン容疑者がフランス国籍に移していたかと思ったんですが、どうやらそうではないようで。マクロン大統領やフランスが、鯨肉食に対してどんな意見を持とうがけっこうですが、それが内政干渉になったら、政治問題ですから。
ワトソン容疑者は、以前も身柄をドイツで拘束されたんですが、そのときは保釈金を払って、保釈され。その後に逃亡するという、行動に出ていますから。今回もさっそく、環境テロリスト団体が保釈金の寄付を募っているようですが、前科があるので今回は保釈はないでしょう。しかし、フランスは馬肉食でアメリカ人とかからバカにされているのですが、こういう部分ではエスノセントリズムに走るんですね。まぁ、馬の場合は絶滅危惧の保護とか、そういうお題目がないので、批判されても無視できるのでしょうけれども。明日は我が身なのに。
シー・シェパードというのは、犬のシェパードではなく、牧者の意味。キリスト教で、イエスを迷える子羊を導く牧者に例える部分から来ていますし、この環境テロ団体の旗には、信仰の杖が図柄に使われ、キリスト教文化圏のエスノセントリズム(自文化優位主義)をベースにしているのは、明らかです。このことを指摘すると、シー・シェパードはキリスト教徒は関係ないと、アレコレ言い訳してくる人がいますが。いやいや、自分じゃなくて紛らわしい事をしている環境テロ団体に言えよ、って話です。お仲間だから言えないんですか? こういう、環境保護に名を借りたエスノセントリズムには、断固反対していかないと。
■商業捕鯨再開後の現在■
日本が、国際捕鯨委員会(International Whaling Commission; IWC)からの脱退を宣言したのが、2018年末でした。あのときは、日本が世界から孤立するだの、松岡洋右の国際連盟脱退に匹敵する暴挙だの、アベのせいだ~などと、左派が批判しましたが。けっきょく、そんな事態は起きず。むしろ、日本という多額の資金を拠出していた国が脱退いたため、IWCは財政的に苦しくなってしまっている状態。けっきょく、話を聞くきをない相手に、金だけ取られて行動を縛られ、ろくなもんじゃなかったわけです。脱退しても大丈夫と見切った、国際政治通の安倍晋三総理大臣(当時)の慧眼でした。
日本は日本で、南氷洋の捕鯨を諦め、領海と排他的経済水域の沿岸捕鯨に近い形で、商業捕鯨を再開。これなら、アメリカの先住民捕鯨と、同じ枠ですからね。今のところ、商業捕鯨は順調な感じです。捕鯨肯定派にも、思い違いしている人がいますが、そもそも捕鯨が産業化していた地域の、食文化と流通を維持するのが、重要であって。鯨肉が安く食べられる未来というのは、少なくとも現時点では意味がないんです。むしろ高額でも鯨肉が流通する、高付加価値の産業になったほうが、捕鯨を維持できますからね。安くなれば買う・食うなんて客層を、最初から当てにしないほうが良いわけです。
世界で唯一母船式捕鯨で、大型クジラの捕獲・加工・販売を行う共同船舶株式会社も、国からの補助金頼みの苦しい経営で、そこが反捕鯨派の攻撃の材料だったのですが。商業捕鯨再開で補助金が打ち切られ、赤字続きだったたのですが、2023年から黒字に転じたようで。これも、鯨肉の単価が回復したからとのこと。繰り返しますが、安くなれば食べる、なんて人間は当てにしないことが大事。こういう、自立した産業化が大事であって、補助金絡みの利権化すると、それは健全ではないですから。そうやって黒字が出れば、新しい捕鯨船も創られ、小さいながらも産業が多方面にわたって回る。そこが重要なんですよね。
■日本は科学的に淡々と■
ワトソン容疑者には日本で裁判を受けさせ、実刑を食らわせ、刑務所で鯨肉料理も食らわせてやれという、意見もありますが。そんな、幼児的な脊髄反射して、どうするんですか。むしろ、日本の刑務所で食べたくない鯨肉を強要されて虐待された、やっぱり日本は野蛮だと、喧伝の材料にされるだけですから。どうにも、こういう足を引っ張ることを言い出す人間が、捕鯨賛成派にもいるので、困りものです。それは、ロックリー問題でもそうですが。慰安婦問題とかでも、一知半解の受け売り金太郎飴屋が右派でも大量発生し、左派に利用されまくって正直、困ったんですよね。
こういう問題は、淡々と問題点を指摘し、事実を積み上げ、国際的に批判されるような瑕疵はできるだけ排除するのが吉。日本としては、千葉や山口や和歌山など、伝統的な沿岸捕鯨と消費流通の経路がある地域を、とりあえず守れて、少しずつ拡大できればいいかな、ぐらいのものです。安くならないなら買わない、なんて日本人が大勢はなら、どのみち捕鯨文化自体が、衰退していくでしょうし。ただ、消してしまうには惜しい文化だと、自分は思いますので。ここらへん、90年代のWindows派に対するMac派みたいなもんで、潰れない程度のシェアがあれば良い、潰すには惜しいという感覚ですね。
けっきょく、科学的なデータは日本が一番握っていますし、捕鯨もミンククジラやツチクジラ、スナメリなどに加えて、ナガスクジラ系とかも拡大しているわけで、ここらへんは淡々と、科学的事実に従って、捕鯨枠を拡大していけばいいので。これは逆に、科学的な知見が出たら、種によって枠を縮小する音にも、真摯であれということです。今夏の東京都知事選における、蓮舫候補とその支援者のように、多方面に喧嘩を売って敵を増やすような、そういう幼児的なことをやってどうするということで。将来的には、IWCが頭を下げてくるか、あるいは解散した後、新IWC的な組織を立ち上げられれば、ベストですかね。
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