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毎日新聞が太陽光発電批判

◉今頃…ですか、という感想しかないですね。やらないよりはマシですが、これではただのアリバイ作りにしか思えませんね。有料記事なのですが、有料部分は読む価値はないと判断して、無料で読める部分だけを読みました。

【太陽光発電が「公害」(その2止) 希望の光、地域に影 太陽光訴訟、20件以上】毎日新聞

 奈良県平群(へぐり)町では3月、住民約1000人が「土砂災害の危険がある」などとして、太陽光発電の事業者を相手取り、事業の差し止めを求める集団訴訟を奈良地裁に起こした。48ヘクタールの山地を伐採し、5万枚のパネルを敷き詰める計画だ。
 事業を手がけるのは「協栄ソーラーステーション」という合同会社。登記された住所に行くと、東京都内のマンションの一室で、呼び鈴を鳴らしたが応答はなかった。住民説明会の配布資料などによると、協栄はこの太陽光発電事業のために作られた会社で、米カリフォルニア州にある投資ファンドが代表権を持つ別の合同会社が実質的に管理している。

10年前の東日本大震災直後から、再生可能エネルギーでは代替電力源にならないというのは、識者からも指摘されていたのに、騒ぎ続けたのが毎日新聞と朝日新聞、そして東京新聞などの差はマスコミとそのグループ企業でした。

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自分は専門家でも識者でもありませんが、ちょっと勉強すれば再生可能エネルギーが原子力発電の代わりにならないのは、明らか。各種再生可能エネルギーについて、以下に簡単に書いていきますね。

①太陽光発電

太陽の光をシリコン化合物など使って発電。夜には発電できないので、安定した電気の供給源としては弱く、あくまでも補助的なものにとどまる。病院の生命維持装置など、夜だけ止めておくわけには行かない。加えて、日本の年間日照量は世界平均的にも低い。四方を海に囲まれた島国ゆえ、多湿で雨が多く、晴天の日が少ない。発電効率が悪いので、外国の事例を見と出して語るのは不誠実。

加えて、山がちの国土で平地が少なく、十分な設置面積を確保できない。また、メンテナンスの問題を無視または軽視している反原発派が多い。各種問題を引き起こしているのは、毎日新聞の無料部分で触れられているとおり。

②風力発電

太陽光同様に、常に安定して風が吹くわけではないので、安定しておらず、主たる電源にはなりえない。そもそも日本は温帯に属し、太平洋の左端の島国で、台風がとても多い地域。別名台風銀座。風力発電は台風が温帯低気圧になって到達しづらい高緯度地方で、偏西風が安定して吹くヨーロッパ、特に北欧などで有利な発電であって、日本では北海道の一部しか好適地がない。その北海道も台風が少ないとはいえ到達する。

例えばドイツの緯度はほぼ樺太と同じで、欧州は日本人の想像よりも北にある。また風力発電の本場のヨーロッパでも、風力発電による振動や騒音、野鳥保護の点で批判が出ている。日本でも600億円を投じて過洋上風力発電のデータを取ったが、難しいという結論に。あくまでも補助的な発電のポジションでしかない。

③水力発電

明治時代からある発電技術で、安定した電力供給と枯れた技術ではあるが、既に日本はダムだらけで、新規に大規模に、開発できるダムはない。そもそも、アスワン・ハイ・ダムは琵琶湖の7倍の面積を誇るが、発電量は泊原子力発電所塗装大差はないほどの発電力。また、アメリカのアリゾナ州にあるフーバーダムの貯水量は琵琶湖の1.4倍もあり、日本にある約2500基のダムの総貯水量が250億トンなのに対し、フーバーダムの貯水量は最大約400億トンと、国としての立地条件が違いすぎる。

発電としては伸び代は大きくない。発電技術としてはまだしもエコロジカルではあるが、黒部第四ダムなどで多数の死者が出たように、建設には危険が伴い、自然環境破壊の問題もある。〝コンクリートから人へ〟の偽善的キャッチフレーズがもたらした混乱と自然災害については、言わずもがな。土砂災害や氾濫など、治山治水のためには、今後の有効利用と研究は必要。

④地熱発電

世界の火山の約9%が集中する日本は、世界有数の火山国。地熱発電は㉔時間発電ができ、安定感では期待が持てる。ただ、地面を掘れば熱源に到達すると誤解している人間が多いように、地中深くにマグマ溜まりがある地域=近くに活火山や休火山がある地域と、ロケーションが限られている。具体的には九州に集中し、中国から関西には少なく、関東は伊豆・小笠原諸島に集中し、東北・北海道はやや多いという偏りがある

また、そういう地域は風光明媚な景勝地や国立公園であることが多く、環境保護の点でも法律の改正などの手続きが必要。温泉地では、発電によって源泉の枯渇などの懸念もある。将来的には技術開発にかなり期待したいが、現時点では難しい。

⑤波力発電

波の力を利用した発電。小型の機器を使用しての発電で、一基あったりの発電量は少ない。波も安定しているわけではないのは、風力発電と同じ。台風などの高波もあれば、凪の時間帯もあるので、日本が四方を海に囲まれた島国という点ではロケーションのメリットがあるが、波の力を使うので、小規模発電になるのが必然。離島などでの発電としては、メリットが有る。

⑥潮力発電

月の引力によって海水に干満があるのを使っての発電。満潮時と干潮時に発電が止まったり弱まるので、その面での安定度は欠くが、毎日安定して起きる自然現象として有利。ただし、干満の差が激しい地域(有明海など)や、潮汐によって利用できる地形(入江状になっている地域など)が限られており、ロケーションを選ばない発電ではない。海洋生物の環境破壊の懸念もある。

⑦海流発電

黒潮や親潮などの、自然界の海流を生かした発電。年によって強弱はあるが、安定しているし、島国日本という立地条件を生かした発電。ただし、そのような海流のある地域は、漁場としても良好な場所が多く、漁業との兼ね合いで難しい。海流からエネルギーを取り出す以上、流れの変化などで道の環境破壊の可能性もある。

⑧バイオマス発電

バイオマス=生物───ビート(砂糖大根)やトウモロコシ、サトウキビなどの作物やその絞りカスなど───を利用して、エタノールなどの燃料を生み出し、発電に利用する。他にも、石油生成生物と呼ばれる細菌や藻などを利用して、燃料を生み出す研究もある。個人的には期待しているが、まだまだ商業レベルでの利用の可能性は見えていない。日本の休耕田の利用などの提案はあるが、平地が少ない日本という問題は、太陽光発電と同じ。他国との連帯は必須。

⑨人工光合成

ここに来て、TOYOTAの研究所が発電効率(太陽エネルギーの利用できている割合)を7.4%に上げ、期待が持てる。ただし、商用利用の目処は発電効率10%とされ、まだまだ研究の課題は多い。蟻酸を作ってそれを使っての水素の運搬と利用という点で、技術的なハードルは高くないので、今後に期待。

まぁ、こういう感じです。代替エネルギーになりえないのは、ちょっと聡明な中学生でもわかるでしょうに。高学歴の毎日新聞社がわからぬはずもなしう。原発事故直後の混乱期はともかく、3年も経ったら冷静に読者に科学的なデータを示し、不安を取り除き、感情的でない判断を促すのも、マスコミの役割では? でも現実は、むしろ大衆の不安を煽る方向に。子宮頸癌ワクチンでも、非科学的な方向にかじを切りましたしね。

もっと言えば、蓄電池の研究開発、あるいはエネルギーを水素やギ酸、エタノール、アンモニアなどに変換して貯蔵し、安定的に運用する技術が大事。というか、むしろソッチのほうが大事かも。ついでに、原子力発電についても簡単に書いておきますかね。

⑩原子力発電

メルトダウンしにくい構造の第四世代炉の研究が進んでいる。ただし、実用化可能なものは超高温ガス炉のみ。中国では今年、商用実験炉が稼働の予定。アメリカでは2029年に稼働予定。8年後をまだまだ先と見るか直近と見るかは、主観の問題だが。かなり具体的な存在として、日本ではIHIや三菱など歴史と技術がある大手企業が、英米と共同開発に参入しつつある。

第三世代原発は将来的には色にするにしても、今すぐという話じゃないです。であるならば、安全に配慮させつつ再稼働させ、使い切って廃炉にするのが無難。なんだかんだ言っても、東日本大震災での福島第一原発事故でも、直接の被爆でなくなった人はいないんですから。マスコミに不安を煽られて、自殺したり寿命を縮めた人は、いますけどね。10年前から書いていますが、〝正しく恐れる〟というのが大事です。つまらない常識ですが。それができん人が多いです。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ





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