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〝猫の宿命〟腎臓結石の治療に光明?

◉自分の友人の猫飼ってる人間も、最後は腎臓の病気で……という話はよく聞きますし。漫画家さんも、猫を飼っている人が多いですが、Twitter などでの訃報も多くが、腎臓をやられてという話が流れてきますね。それぐらい猫にとって、腎臓というのは致命傷になりやすい臓器のようですが。哺乳類の血液中に含まれるタンパク質を利用して、腎臓結石の成長を抑制し、体外に排出する働きを促すことが、確認されたようです。

【AIMが腎臓結石の成長を抑制、体外への排出促進 人間とネコの結石再発防止薬の開発も AIM医研・宮崎徹所長インタビュー】時事通信社

 「ネコの宿命」とされる腎臓病の治療にタンパク質「AIM」を利用する方法を開発した宮崎徹氏は、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センターを退任し、今年4月に一般社団法人「AIM医学研究所」の代表理事・所長に就任した。今もAIMによる病気治療の可能性を探る研究者として第一線にある宮崎所長は、AIMが腎臓結石の成長を抑制し、体外へ自然に排出させる効果を持つこととを確認し、この8月に論文として発表した。
 腎臓結石は尿路結石とも呼ばれ、人間では特に男性の患者が多い。また、結石はネコもかかりやすく、人間、ネコともに再発を繰り返すことで知られる。今回の研究では、AIM自体が結石の成長を抑制するだけでなく、AIMを構成するペプチド(アミノ酸が複数結合した分子)だけでも、同様の効果を持つことが判明した。宮崎所長は、このペプチドを活用し、結石の再発を防ぐ注射薬の研究も進めており、将来的には飲み薬の開発も視野に入れている。結石に悩む人間とネコの患者にとって福音となる可能性が見えてきた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022100701019&g=soc

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、たそがれどきの猫の写真ですね。猫は最高の芸術である by レオナルド・ダ・ヴィンチ。

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■どんな仕組み?■

記事に出てくるAIMとは、Apoptosis inhibitor of macrophageの略です。Deeplで翻訳してみると「マクロファージのアポトーシス阻害剤」となりました。何のことやらさっぱりわかりませんね。ハイパーメディアクリエイターみたいなもの? マクロファージとは白血球の一種で、アメーバのように形がぐにゃぐにゃ変わるやつですね。体の死んだ細胞とか、細菌とかを食べて、体内の健康を保つ掃除屋みたいな細胞ですね。

アポトーシスとは、細胞によるプログラムされた自殺、なんて説明されるようですが。要するに、腫瘍の細胞が、自分から勝手に死んでしまうことによって、癌にならないようにするような作用のことですね。腫瘍と言っても、アテローマのような良性腫瘍もあれば、命に関わる悪性腫瘍など、いろいろありますからね。医学に関してはたいした知識はありませんが、なんとなくのイメージは浮かびますね。

■腎臓は肝腎な臓器■

つまり、生物が本来持っている体調を整えるための仕組みを、うまく利用することで病気の予防や治療になる、ということですね。腎臓というのは、人間の血液の中から老廃物や尿素などを濾しとって、膀胱に送り込みます。ここの機能が低調になると、腎不全からの尿毒症になってしまうんですよね。猫の死因で多いのもこれだったりします。猫のおしっこは臭いとよく言われますが、それだけ濃縮されているのでしょう。

肉食動物は、尿酸値が上がりますし。人間が患う痛風も、体外に排出されずに蓄積された尿酸による、痛みだったりしますからね。どうやら猫も痛風になるらしくて、それだけ腎臓の機能というのは大事なのでしょうね。犬や猫というのは水を飲むのがあまりうまくないと言うか、舌で水をペロペロやって飲む形ですから。こまめに水分を補給し、腎臓の調子を整えるとか、人間でも難しいですから。

この研究が順調に進んで、人間とペットの両方に益しますようにm(_ _)m


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