移植用のブタが国内初誕生
◉以前もnoteにしましたが、臓器移植の、ひとつの切り札になるかも知れないのが、豚の臓器移植。どうも豚は、人間と相性が良く、心臓や腎臓などの臓器移植に使えるかもと。形はもちろん大きさ的にも、人間に近いですからね。ただ、同じ人間でも抗原抗体反応で、移植が上手くいかないこともあるわけで。いわんや、同じ哺乳類とはいえ、人間と豚という異種間移植。問題はいろいろありますが、遺伝子操作などでいろんな問題を克服し、少しずつ前進しています。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、双子のブタのイラストです。
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2025年に臨床試験って、早いですね。豚の成長は早く、食肉としての出荷は、6ヶ月ほどで110キロ~120キロくらいに成長してから。そう考えると、人間に使えるのは、その前後でしょうかね。心臓とか、大きさにもよるでしょうし。この移植用のブタの場合、食肉用に無理に太らせる必要はありませんから。むしろ、脂肪を減らし健康で丈夫な体を作る必要がありますからね。心臓とか、筋力が強くないとポンプの力も弱いでしょうし。まぁ、まずは動物実験でも成果が出ている、腎臓の移植からでしょうかね。
サルでも2年というのは、大きいですね。これが3年とかになれば、ブタの成長速度などを考えれば、かなりの前進でしょう。そうでなくても、ブタは多産ですから。鹿児島県では家庭養豚が盛んで、ウチも祖父が庭で豚を飼っていましたが、1回の出産で5~10頭前後の子供を産みます。しかも、発情期が年に2回はあるので、10~20頭ほども産みます。畜産だと、もうちょっとサイクルを早めるのですが、これまた数が目的ではないので、臨床実験でノウハウが溜まって、方法論が確立されるまでは、少数精鋭でいいと思いますしね。なにしろ、移植用ですから。
移植の方法論が確立されれば、このブタの多産と成長のサイクルが早いのが、移植には大きな力になるでしょう。なにより、家畜としての飼育方法が確立しているのが大きいですね。ブタの家畜化には諸説ありますが、ヨルダン渓谷の紀元前6000年の遺跡から骨が見つかっており、これが最古。人類とともに8000年の歴史を刻んでいますから。それこそ、鹿児島大学とか、農学部が優秀で医学部もある地方の国立大学とか、農学部と連帯して移植用豚の飼育も、行われるでしょう。まさに、学際的な技術。
移植自体は今後、この3本が柱になるのでしょう。理想は、自分の細胞からiPS細胞を作っての、臓器移植。これなら、倫理的な問題は、一部の宗教意外は、ハードルは下がるでしょう。ローマ法王が、iPS細胞支持を打ち出したのは、やはり移植が単なる医療技術の問題にとどまらず、倫理や文化や宗教まで巻き込む問題なので。
まぁ、移植を受けた人は、豚肉を食べにくくなるかもしれませんが。また、豚肉職を禁じられたムスリムも、抵抗はあるでしょう。ここらへんは、イスラム法学社の判断とかが必要になるでしょうし。いろいろとハードルが大きいでしょうけれども。ひとつずつ、クリアしていかないと。
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