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いのまたむつみさん永眠

X(旧Twitter)を開いたら、いきなりこの訃報に、驚きました。いのまたむつみさんといえば、アニメファン的には、『プラレス三四郎』のキャラクターデザインで、その才能を見せますが。自分が好きだった『宇宙戦士バルディオス』などで、原画を担当されていたのを後で知り。OVAの時代が来ると、『幻夢戦記レダ』や『ウインダリア』のキャラクターデザインと作画監督を兼ね。『宇宙皇子』以降は、イラストレーターとして軸足を置かれた活動で、多くの後進に影響を与えました。一般人には「マイケル・ジャクソンがサインをもらいに来たほどのアーティスト」って説明で、充分でしょう。

ファン、関係者の皆さまへ
いのまたむつみの妹です。

https://x.com/inomatanekomata/status/1769574473504883081?s=20

KADOKAWAのアニメ誌Newtypeの、エッセイなども面白く。猫好きとしては、そっちのイラストも憧れましたね。下記のnoteでも考察しましたが、源氏の萌え絵と一般に呼ばれる絵の、ルーツの一人でしょうね。アニメーターは、原画マンや動画マンがマネできる絵でないといけませんから、いのまた先生の絵は、実は模写しやすかった部分があります。でも同時に、他人がマネできない個性もあったため、イラストレーターとして、ある意味で自分たちがライトノベルと言われたときに、イメージする表紙の雛形を作られた面も。高田明美先生共々、女性アニメーターの時代を牽引されました。

しかし今年2024年は、年始の令和六年能登半島地震から始まり、なんかもう早くも激動の年です。台湾総統選挙とロシア大統領選挙とアメリカ大統領選挙が重なり、そうでなくてもウクライナ侵攻の展開が確実にあるのに、3月は1日に鳥山明先生が、3日に篠原眞さん、4日にTARAKOさんが、4日にTARAKOさん、10日にいのまたむつみさん、18日に篠塚建次郎さんと、もうこの3月はなんなんだと。その才能が世界に通用した人、が次々と鬼籍に。昭和が終わった1989年を、思い出します。

思えば『プラレス3四郎』は、いのまた先生の個性が、最初に認知された作品でしたね。原作を踏襲しながら、独自性があり。上手いけれど、アニメーターなのでマネしやすい汎用性のある絵でもあり、フォロワーが多く生まれました。ここらへんは、多くのフォロワーを生み出した理由でしょう。まつもと泉先生とか、御本人が影響を認めておられましたし。華があり、色気がある、でも筋肉を書かせても上手く、本当に影響は大きかったと思います。というか、影響を受けた人が影響を受けた人を生み、膨大なフォロワーがいるので、自分のルーツと知らない方も多そうです。

現在のアニメや漫画、イラストに与えた影響は、とても大きかったです。自分も中学や高校時代、宇宙皇子や夢幻戦記レダとか、必死に模写したモノです。もちろん、見る者の心に刺さるキャラクターの眼力は、ついにマネし得ませんでしたが……。高校時代の模写した絵は、友人や後輩にくれましたが。唯一残っていた『ウィンダリア(正式にはウインダリアですが)』の模写を、追悼も兼ねてアップします。角川のアニメ誌Newtypeの、描き下ろし表紙だったと思います。急逝は残念です。そして、たくさんの素敵な絵を、キャラを、ありがとうございます。

いのまたむつみさんの御冥福をお祈りします。合掌

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