京大チームが超伝導体でノーベル賞級の大発見?
◉あらぁ……韓国のLK-99について、ドイツのマックス・プランク固体研究所の研究チームが、これは超伝導体ではなく数百万オームの抵抗を持つ絶縁体だったと、ダメ出しし。論文撤回することはありますが、それでも権威中の権威である科学雑誌Natureもオンライン版で報じた直後に、こんな情報が──。しかもこちらは、追試にも成功してNatureに論文掲載とのこと。ううむ、今年は早くも8月にノーベル症を発症した韓国ですが、高く持ち上げられてからの、垂直落下式DDTを食らった感じですね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、なんか、原子核っぽい感じのイラストが出てきたので。
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■超電導狂想曲■
そもそも、超伝導自体が、実はまだまだ謎の部分があるんですよね。自分が子供の頃、科学番組とかで電気抵抗がゼロになり、試料が空中に浮く現象自体が、とても神秘的でした。そのときの、液体ヘリウムの容器を這い上がる不思議な動きも、印象的でした。自分が子供の頃は、宮崎にリニアモーターカーの実験線が建築され、次々と最高時速記録を塗り替えていたもので、地元のテレビ局とかでも、リニアモーターカーの超電導磁石を使った浮上と推進の原理とか、説明されていたんですよね。まだ新幹線が200キロ台だった時代、500キロを超えるスピードは、未来を感じさせてくれました。
常温常圧超電導は、たしかに魅力ではありますが。今の最高温度記録が10度あがるだけでも、科学的には大躍進なんですけどね。液体ヘリウムが必要な冷却が、液体窒素になるだけでも、コストが違います。ヘリウムは希ガスで、生産量も少ないですが、窒素は空気中に大量に含まれていますからね。いくら最高温度が高くても、安定しない物質では、これまた産業的にはダメ。超伝導状態が突然なくなる、破れ現象もあるようですから。マイナス100度ぐらいで安定して超電導状態が可能な物質のほうが、よほど産業的には有望な物質ですしね。
■パインズの悪魔■
査読なしで、取り敢えず論文を発表できるという、arXiv自体は魅力的なんですが。Natureなど権威と呼ばれる科学雑誌は、それだけの実力を持ってるわけですから。理系は再現性という、誰の目でも確認できる結果が求められますからね。で、追試にも成功してNature掲載。しかし、この現象にまだ未解明の部分があるとして、67年前に予言していたとは。検索したら1924年生まれなので、ご存命かどうかはわかりませんが。もし将来、この研究が進んだら、ノーベル賞とは違う形で、顕彰されるべき人物かもしれませんね。すごすぎて、時代が追いつかなかったんですから。
『パインズの悪魔(悪魔粒子)』……名前からして『マクスウェルの悪魔』っぽいですね。科学の中にそういう言葉が出てくると、なにやら神秘性を感じて、興味を引きますね。『フレミングの左手の法則』や『シュレーディンガーの猫』ではないですが、そういう言葉によるイメージって、文系人間に対しても、興味のきっかけになるので大事かと。いちおう、英語でDEM-onと掛詞になってるんですね。こういう部分は、翻訳されると失われがちですが。『パインズの悪魔粒子』がミノフスキー粒子並みに、メジャーになる日が来るかもしれませんね。
■超伝導の神秘■
さて、問題の核心はここ。超電導にはこの、『パインズの悪魔粒子』が関わっている可能性。ここが解明されれば、最終的には超伝導という現象の、全てが解明されるかもしれません。存在自体は67年前から予言されていて、それが解明され、実用化されるにはさらに時間がかかるんでしょうけれども。アインシュタインが相対性理論を発表したときだって、物理学者はその内容に驚愕しましたが、実際に応用されるには、原爆まででさえ数十年、原子力発電までさらに時間がかかりましたしね。先は長いんでしょうけれど。
常温常圧で最も高い超伝導転移温度をもつ物質は、現在は135 Kの転移温度が観測された銅酸化物超伝導体で、これが1993年に発見されもの。意外と、止まっているんですよね。液体窒素の沸点が77K、摂氏-196度。液体酸素は沸点が90K、摂氏-183度。ドライアイスの昇華温度が195K、摂氏-78度。常温常圧超伝導なんてすごいところに至らなくても、-78度まで持っていければ、劇的に変わるんですね。そこが解明されるまでは、どれぐらいかかるかわかりませんが。自分が生きてる内に、ドライアイスで走るリニアマーターカーとか、乗ってみたいですね。
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