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Colabo問題:マスコミが報じない理由

◉あまり突っ込んだ考察の記事ではないですが、話のとっかかりとして。この件に関して、マスコミが一般社団法人Colaboと仁藤夢乃代表への批判に及び腰なのは、右も左も複雑な背景が絡んでいるから……という面はあるでしょうね。仁藤夢乃代表は元々『季刊現代警察』という警察官僚OBの雑誌から取り上げられ、笹川良一の日本財団のからも助成金を受け、日本財団ジャーナルにも登場するなど、保守系と関係が深い存在でしたし。

【ネットで叩かれるColabo「公金チューチュー」とは何か…大手メディアが報じられない事態の本質を明かす】現代ビジネス

1月23日から通常国会が始まった。会期は6月21日までの150日間だ。

本コラムで書いてきたように、防衛増税を巡る自民党内の攻防は水面下で行われている。5月19~21日に開かれるG7広島サミット後、政局の予感がする。そのテーマは増税の是非であろう。

そこで、今日のコラムでは、増税議論の際には必ず出てくる公金の無駄使いの議論を紹介しよう。ネット上では、「公金チューチュー」などといって話題になっている話だが、女性支援関連のテーマだからか、大手マスコミや地上波ではほとんど扱われていない。
https://gendai.media/articles/-/105418

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■保守系マスコミの場合■

読売新聞グループの事実上の創業者である正力松太郎は、元々は警察官僚で、虎ノ門事件の責任の詰め腹を切らされた形。このため読売新聞は昔から、警察関係のリーク情報に強いという特徴があります。そして読売新聞と関係が近しいのが、笹川良一。自分が子供の頃は、読売グループの日テレとか、日本船舶振興会がスポンサーの番組とか、よく流れていましたね。正力・笹川・中曽根のラインがあります。

同じく右派系の産経新聞系のマスコミは、やはり左派弁護士が怖いというのはあるでしょうね。神原元弁護士がいみじくも記者会見で口走ったように、リーガルハラスメントこそ共産党系弁護士の得意技。連帯労働組合関西地区生コン支部の関係者が、延べ89人も逮捕されるような事態になっても、ほとんど報じませんでしたしね。あと、系列のフジテレビは、あからさまな韓流推しで知られるテレビ局ですから。

■右翼系の場合■

『ネット右翼(ネトウヨ)』なんて、定義も曖昧な言葉がまかり通ってるせいで、誤解している人も多いですが。頭山満の玄洋社の昔から、日本の右翼は伝統的に大アジア主義=興亜論ですから。これは西欧列強のアジア侵略に対して、アジア各国が団結して対抗すべきだという考え方。だから、孫文やチャンドラボーズを支援したりしているわけです。だから、笹川良一も児玉誉士夫も内田良平も福田恆存も赤尾敏も、親韓なのです。

石原莞爾の東亜連盟に、極真空手の大山倍達総裁が師の曺寧柱と共に参加していたり、日本の右翼団体に在日コリアンが在籍するわけです。産経新聞やその子会社の雑誌の世論とか、朝日新聞や毎日新聞系統は朴正煕政権を軍事独裁政権だと批判していたころも、一貫して擁護していましたしね。韓流ブームで韓国を推すのは、むしろ歴史的な経緯からいってもごく普通のことです。韓国へのパイプも太いでしょうしね。

■日本財団の場合■

笹川良一と児玉誉士夫は、同じ右翼の大物というイメージがありますが。戦前から右翼団体のトップであった笹川と、戦後に急速に力をつけた児玉とでは、格が違いますからね。小豆相場で資金を得た笹川は、公営ギャンブルであるモーターボートの利権を手にすることで、さらに莫大な財力を持ち、右翼の大物として君臨したわけですが。やっていることは頭山満の真似と言うか。

頭山も、実業家や篤志家としての側面を強く持ち、無政府主義者であった大杉栄とも交流を持ち、右翼の超大物でありながら、幅広い人脈を持っていました。ただその思想性が明確であった頭山満に比較して、笹川良一にはそのような思想がない。いないと言ったら失礼ですが、少なくても伝統的な民族派の思想以上のものはなく、独自性がほとんどない。頭山のスタイルを真似ても、結果的に幕末の鳥居耀蔵のようなポジションに収まってしまっていますね。

実業家として儲けた金を散財した頭山満に比較して、笹川良一はがっつり金を握り続け、右にも左にも顔が利く右翼の大物のポジションをキープすること自体が、自己目的化したような面があります。思想性が希薄ですから当然ですね。そういう部分が鳥居耀蔵に似ていると思う部分です。馬の眼先生のこちらのnote、日本財団とその金額に関わる人間や団体に対するかなり細かな研究成果です。有料ですが読むだけの価値はあると思います。

■矯風会+日本財団+市民団体■

仁藤夢乃代表の、思想的なバックボーンは矯風会。元々はアメリカの禁酒法に賛成し、日本でも禁酒法を制定しようと動いた、かなり古参の団体です。マスコミは宗教系の団体も、これまたバンバン訴訟を起こしてくるので苦手です。昔は信者を利用した嫌がらせとかも常套手段でしたし。矯風会は禁酒法の日本での法制化は諦めましたが、その代わりに廃娼運動に力を入れ。昭和33年3月31日に赤線を廃止することに成功しています。

こうやってみると、一般社団法人Colaboと仁藤夢乃代表の手法って、公営ギャンブルでありながら笹川経が深く食い込んだ手法と、お世辞に深く関わって法整備に関わる矯風会の、両者のに学んでいることが理解できるでしょう。維新の会の音喜多駿議員が、東京都に対して一般社団法人Colaboの口利きをしたように、共産党だけではなく他の政党にも根を張っている。そういう意味では右と左の悪魔合体というか、鵺的な部分を感じたりもします。

それはマスコミもあまり報じたくないでしょうね。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ