妻殺害容疑の講談社元次長が自主退職

◉中小の出版社なら、逮捕された時点で懲戒免職とかあったんでしょうけれど。そこは法務部がしっかりしている講談社、組合も強いですしね。もちろん、高裁で逆転無罪となったときの可能性と合わせて、こういう対応なのだろうなと、いちおう業界人としては思ったりします。

妻殺害の「講談社元次長」が二審有罪で“自主退職”　大学時代の仲間は「支援する会」を設立 | デイリー新潮

【妻殺害の「講談社元次長」が二審有罪で“自主退職”　大学時代の仲間は「支援する会」を設立】デイリー新潮

「妻は自殺だった」と一貫して無罪を訴えながらも、一審に続き二審でも殺人罪で懲役11年の有罪判決を受け、上告中の朴鐘顕（パク・チョンヒョン）被告（45）の周囲で、新たな動きが起きている。2月、朴被告はこれまで全面的に支援を受けてきた講談社を退社。それからまもなくして、学生時代の友人たちが中心となって「支援する会」が起ち上がり、裁判のやり直しを求める署名活動を開始したのだ。「殺人罪」で有罪とされた友を支援する仲間たちの思いとはどのようなものなのか。会の代表に話を聞いた。

気がつけば、もう五年前の事件ですか……。去る人は日々に疎し。当時は『進撃の巨人』の立ち上げ編集者とか、間違った形で報道されましたね。自分もTwitterで何度かリプライをしたりしましたが、特定作品に肩入れするなど、長としては問題あるなと苦言を呈しました。

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■懲役11年の軽重■

デイリー新潮の記事を読むと、友人や知人が被告を支援する会を立ち上げたとのこと。それだけ仲間から愛され、人望もあるのでしょう。自分がこういう事件を起こしたら、過去の悪事をチクるヤツはいても、助けの手を差し伸べてくれる人はいないでしょうから。しかし、裁判の状況自体は、かなり厳しいようです。この事件自体をよく知らない人も多いでしょうけれど、詳しくは上記リンク先を、最後まで読んでいただくとして。事件の概要や争点が良くまとまっていますので、オススメです。

高裁では懲役11年の判決。最高裁で争うとなると、もし有罪判決が出ると反省の情が見られないということで、更に数年の懲役が加算されるかもしれません。高裁の判決を受け容れて服役だと、拘置所での日数が差し引かれるので実質６年ぐらいの服役になるでしょう。模範囚なら、もっと早く出てこられるでしょう。実家も裕福で、そこの役員も兼ねていたようですから、路頭に迷うことはないでしょうし、某映画評論家氏がバラしたように、講談社は社員の平均年収が1500万円。次長まで行った人間の退職金も、ソコソコ以上でしょう。

■被告側の主張■

この件に関してはnoteでも、被告を支援する親族、友人たちの会がアカウントを作っていて、裁判の争点や被告側の疑義をかなりの分量で主張しています。読み終わるのにけっこう時間が掛かりますが、デイリー新潮の記事では触れられていない部分もとても詳細に書かれていますから、興味が湧いたらぜひ最後まで読み通してみることをおすすめします。被告側の主張が、ほぼほぼ網羅されていますね。自分も以前に読んで、Twitterで簡単な感想を書きましたが。

親族や友人達の主張に比べて、担当弁護士のコメントがとても短いですね。重複を避けたのか、裁判を睨んで不用意な発言は避けたのか、そこは解りませんが。逆に、専門家である弁護氏側の争点としては、ここら辺ぐらいだと言うことでしょう。noteの本文は改行も多く、ハッキリ言って情緒的です。また、自分のような素人の疑問を覆すには至りません。それは、例えば妻が包丁を突き立てたというドアの穴。そういうの、証拠はないですよね。過去のモノかもしれず、あるいは被告本人が激昂して付けたモノかも、判然としませんから。

■最高裁の判断は？■

これは別に、意地悪な見方ではなく。高裁でも被告は有罪判決が出たら、怒りに我を忘れて不規則発言を繰り返したようですが。どうも被告は、カッとなると頭に血が上ってで寄稿するタイプに思えます。包丁でドアを複数回突き刺した妻、と言う被告側の証言とそこにはずれが生じますよね。裁判所の心証も、当然ながら悪くなる。三流推理小説なら、激昂した被告がドアを突き刺し、妻を扼殺し、自殺に偽装したというラインがすんなり繋がります。子供たちを民族学校への進学を考える被告と妻の間で、意見の対立があったという報道もありましたしね。

もちろん、部外者の自分には、真相は分かりません。氏日宇が判断すべき事でもありますし。ただ、奥さんが自殺したのなら、自殺したとされる場所で、失禁などの生体反応があって然るべき。でも、あったのはベッドの上です。
　・遺体に血痕が付着していない不自然さ
　・自殺した階段からジャケットの繊維が不検出
　・首を締められた際に出る尿班が階段から不検出
ここら辺の問題を、支援する会も覆せてはいませんね。最高裁で判決あるいは棄却の判断が出るのは二年後か三年後か。裁判の行方は解りませんが、注視したいです。