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今冬は節電要請なし

◉こういう発表をすると、またぞろ反原発派が「原発がなくても電力は足りている」と騒ぎ出すんですが。あの人達、そのために天然ガスなどに莫大な燃料費がかかっていることを、何度言っても記憶できませんので。電力会社は、イロイロと問題はあっても、東日本大震災後、かなり頑張っています。エネルギー政策に関しては、政府はかなり頑張って、ガソリンの高騰とかも他国よりも抑えていますから。打てる手は後は、東日本の原発再稼働だけでしょう。

【今冬は節電要請なし、火力の供給力向上で 西村経産相】日経新聞

西村康稔経済産業相は31日の閣議後の記者会見で、今冬の節電要請を2年ぶりに見送る方針を明らかにした。火力発電所などの供給力が高まり、電力供給の余力を示す予備率が需給逼迫の目安となる5%を上回る見通しになった。

前回の冬は5%を下回る地域が出ると予想されたため、2022年12月〜23年3月に全国を対象に無理のない範囲での節電を呼びかけた。今回は昨年度より多くの火力発電所を稼働でき、電力を安定して供給できると判断した。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA3114M0R31C23A0000000/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、発電所のイメージで生成したそうです。

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西日本は、九州電力の川内原発に玄海原発、四国電力の伊方原発、関西電力の大飯・高浜・美浜原発と、再稼働した原発のおかげで、この夏も値上がりを抑えていますが。東日本は、古いタイプの原発が多く、なかなか再稼働が進まない状況です。柏崎刈羽原子力発電所や東海原子力発電所が再稼働できれば、東京はだいぶ違うのですが。東北の東通原発、北海道の泊原発の再稼働で、全国的な状況は変わるでしょう。来年の夏と冬の電力事情を考えれば、今年の内に筋道を付けて再稼働に動ければいいのですが……。

https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01752/#:~:text=%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%81%AE%E7%99%BA%E7%94%9F%E5%89%8D,%E6%89%80%E3%81%AE11%E5%9F%BA%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%80%82

火力発電自体は、老朽化したものは建て替えが必要で、原発が再稼働しても、バックアップ的に多くの火力発電が必要でしょうし。九州電力は石炭火力発電所にアンモニア混焼実験を始めるなど、研究も奨めています。新型の火力発電所は、コンパウンドサイクル発電で、効率化も進んでいますし。たとえ核融合発電が実現しても、火力発電も水力発電も、まだ100年ぐらいのスパンで発電の主力であり続けるので。

西村氏は節電要請について「今回は予備率を確保しているので(要請)しない予定だが、老朽化した火力発電所への依存など構造的な問題もある」と述べた。電力を安定供給できる体制をつくるためには脱炭素化を進める必要があると指摘した。

同上

本題からは外れますが火力発電に関して、ちょっと興味深い記事を資源エネルギー庁のサイトで見かけたので、コチラもついでにご紹介。石炭から水素を取り出して、クリーンなエネルギーとして利用するというもの。現在の石炭火力発電とは、また違う発電方法になりますが、興味深いです。石炭液化の研究は、それこそ自分が餓鬼の頃の石油ショックの昔から、ずっと研究されてきたのですが。それとはまた違う、炭化水素ではなく水素のみを取り出す研究のようです。

【利用されず眠る石炭が、次世代エネルギー・水素の材料に!】資源エネルギー庁

CO2の排出量が多いことから嫌われモノになりがちな「石炭」。けれど、限りある資源を有効に活用していくためには、今ある資源をかしこく使うことが重要です。そこで考えられている方法のひとつが、石炭から「水素」を生み出すプロジェクト。石炭から次世代クリーンエネルギーとして注目される水素をつくるとは、はたしてどんな取り組みなのでしょうか?

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/kattansuiso.html

利用されるのは褐炭で、水分や不純物の多い石炭の一種です。石炭は炭素の含有量から、以下のように分類されます。イギリスやドイツなどのような無煙炭は、日本ではほとんど取れず、瀝青炭が多いです。品質な一団落ちる石炭ですが、それでも褐炭よりはだいぶ上質な方で、瀝青炭は燃料の他にコークス製造の原料に利用されます。日本では一般に、無煙炭から褐炭までを石炭と呼びます。
 ・無煙炭(anthracite)
 ・半無煙炭(semianthracite)
 ・瀝青炭(bituminous coal)
 ・亜瀝青炭(subbituminous coal)
 ・褐炭(brown coal)
 ・亜炭(lignite)
 ・泥炭(peat)

世界の石炭の可採埋蔵量1万0350億トンの内、低品質石炭は約3分も1を占めるので。これを利用できれば、かなりのプラスに。かつては利用できなかったシェールオイルやシェールガスが、技術革新で採算ラインに乗るようになったように。褐炭や亜炭が利用できるようになれば、化石燃料の埋蔵量は一気に増えます。石炭から水素を取り出したら出てくる二酸化炭素も、炭化水素に利用する研究が進んでいますし。技術の発展に期待しましょう。

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