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ホークスのドラ2の系譜

◉ホークスのドラフト2位指名の選手は、2010年の柳田悠岐に2013年の森唯斗、2014年の栗原陵矢、2017年の高橋礼と、当たりが多い印象がありますね。その年、一人でもレギュラーになれればめっけものと言われるのがドラフト指名ですから。ホークスの基礎を作られた根本陸夫さんの、チーム作りの方針は明白で、ドラフト・トレード・外国人選手の3本柱。これは今でも不変です。

【柳田悠岐、栗原陵矢、森唯斗…“ドラ2”が証明するホークスの育成力 「民家の屋根を壊した」193cm新人はどうなる?】Number


 ドラフト2位の選手が大成するか否か――実はそこにスカウトの眼力や球団の育成力が試されているのではないだろうか。
 ドラフト1位は「その年のナンバーワン」を指名する球団が少なくない。その評価基準などは球団によって様々ではあるものの、最初に名前を読みあげられる12名はドラフト前からある程度名の通った選手たちで占められる。
 それが2位指名になると一転する。

最近は、大型トレードはすっかり影を潜めてしまいましたが。西武ライオンズ時代は田淵幸一選手らを獲得し、ホークス時代はエースの村田選手を出してでも秋山幸二選手らを獲得。広島カープも含め、根本陸夫さんはチーム作りの名伯楽でした。で、根本さんの真骨頂はドラフト指名。リトルリーグの頃から選手をマークし、周囲も含めて取り込んでいく手法は、まさに寝業師と呼ばれただけはあります。

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■根本イズムのポイント■

根本さんのドラフト指名の方針は、地元優先。ホークスのような地方球団は、横綱よりも地元の十両って部分はあります。もっとも、九州は大分や熊本は昔から、名選手が多い野球どころですから。だが、どうしても欲しい選手は競合覚悟で行く、というモノ。実際、ドラフト1位は競合してくじ引きが多いです。2015年には3球団競合の末に高橋純の交渉権を獲得。2016年も5球団競合の末、田中正義の交渉権を獲得。

ところが、ここからは連戦連敗。2017年は入札1回目で清宮選手を外し、2回目で安田選手を、3回目で馬場を指名し外れ。けっきょく 吉住晴斗投手を獲得。2018年も1回目で小園選手を、2回目で辰己を外して、 甲斐野央投手。まぁ、これは大当たりでしたが。2019年も石川昂弥選手を外して佐藤直樹外野手。2020年年も佐藤輝明選手を外して井上朋也選手。……なんか、書いてて悲しくなりました。

さて、涙を拭って。根本イズムで競合を厭わず挑んでるので、クジは時の運。仕方ないです。そのぶん、育成指名で補っていますし。ホークスのドラフト2位に当たりが多いのは、2位は常に上位にいるホークスが、早い段階で指名できるからでもありますが。工藤監督の指揮下、投手陣はかなり整備され、順調です。しかし和製大砲の方は、柳田以来順調とは言い難い部分があります。

■大砲育成の切り札はあの人■

というか、大砲育成はどこの球団も難しいのですが。うちも、上林選手は30本いけるポテンシャルを秘めてるのですが、ちょっと足踏み状態。今年一気にブレイクした栗原選手は未来の四番候補ですが、カープの前田智徳選手タイプで、打点王は期待できますがホームランバッターではないでしょう。外国人選手はキューバ勢ががんばってて、クリーンナップは今のところ問題はないのですが。

でも、チーム作りは5年先10年先を見据えて育成するモノ。松田も衰えが見え、5年後には柳田も選手として引退していても不思議はないわけで。砂川リチャード選手には期待していますが、未知数。真砂選手もチャンスをモノにしているとは言い難いですし。そう考えると、柳田以来10年で大砲が育っていないのは痛いですね。ここで期待したい笹川吉康選手ですが。ホークスには欠けてるモノが。

はい、秋山幸二さんです。今の主力級の野手陣を育てたのは、間違いなくこの人。2軍監督から鍛え上げましたし。やっぱり、ホームランバッターはアーティスト。それも、神に選ばれた。秋山さんは、日本プロ野球史上トップレベルの身体能力に恵まれ、加えて青田昇-長池徳士さんラインから伝授された、ホームランバッターの方法論もあります。ぜひとも、現場復帰をお願いしたいです。

■ダイ・ハード打線復活への悲願■

とはいえ、監督まで務めた方。役職は、難しいです。なので王会長の後継者ということで、副会長兼、3軍監督でどうでしょうかね。自分が決めることではないですが。フロントにトップ、事実上のGMとして、5年後10年後のホークスを見据えて、若手を育成する。これほどの適任も居ないでしょう。王会長も、健康とは言えもうすぐ80歳。過去に癌の手術もされていますし。

監督の座も王会長から秋山監督へ禅譲したように、会長の座も禅譲で良いでしょう。秋山さんは、監督時代には暴走したホークスファンに、イヤな思いもされたでしょうけれど。選手としての圧倒的な実績、福岡だけでなく全国区の人気、監督としての手腕とカリスマ性は、揺るぎないですし。ホークスのために、ひとつお願いしたいんですが。このまま行けば、数年後には工藤監督は小久保監督に禅譲。

これは、王会長の悲願でもありますし。もちろん、工藤監督にも然るべきポストを用意して、他球団への流出は絶対阻止。アホはホークスファンの一部に、アンチ工藤監督がいますが。できれば、投打の最高責任者として、秋山・工藤体制で小久保監督を支えて欲しいですね。そして、王-秋山-小久保というホームランバッターの系譜。九州のファンはやっぱり大砲が好き。ぜひとも、井口-松中-小久保-城島並みに強力な打線をお願いしたいです。


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