水素エンジンに各社参入
◉あまり人気がない、エネルギー関連ネタを、いくつかまとめて。今回は水素エンジンについて。水素エンジンを、日本のTOYOTAは推しているのですが、世界的にはEV車推し。でもあれは、脱化石燃料だ脱炭素だと綺麗事を言ってる意識の高い系の戯言、あるいはTOYOTA締め出しの方便の疑いがありますしね。現実的な部分を勘案して、TOYOTAが水素エンジンと水素燃料に舵を切ったのは、故無きことではないと。TOYOTAは我が道を行くで、着々と水素エンジンの研究と市販化に動いていますね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、自動車とガソリンスタンドのイラストです。
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■クボタは水素発動機■
一般的な普通車の燃料タンクは、だいたい50リットルぐらいだそうです。リッター12~14キロ走るそうですから、ガソリンを満タン給油した状態で走行した場合、60キロ~70キロほどですか。ここらへんは、免許も持っていない人間なので、ようわからんですが。一度の水素充塡で200キロ程度の走行が可能って、かなりのレベルですね。大型のタンクを備えた自動車より、かなり長く走れるわけですから、水素ガス・ステーションが充実しない初期は、ガス欠の心配が、だいぶ減りますね。で、水素エンジンは何も、自動車用だけでは無いようで。クボタも開発しているそうです。
株式会社クボタは、農業機械や建設機材の老舗で、産業用ディーゼルエンジンのメーカーとしても知られます。同社が開発を進めるのは、産業用の水素エンジンだそうで、工事現場などやイベント会場などで使われる、小型の可搬型発電機への搭載を目指しているとのことです。田舎の村祭りとか、そういう発電機が設置されて、電気を供給するんですよね。うちの田舎では、その機械が壊れて、祭りが中断したこともよくありましたが。こういう形でのアプローチは、水素エンジン全体の普及の一助になるでしょうし。
■JRは水素列車開発■
国内の輸送の中枢を担うのは、自動車と鉄道。その意味では、鉄道の方でも水素エンジンの列車開発も、重要でしょうね。今は、電気をパンタグラフを用いて外部から供給する電車が多いですが、田舎ではディーゼル機関車が多く。また、現在でもJR貨物などでは多く利用されていますし、ハイブリッド式ディーゼル機関車なんてのも開発されています。途上国とか、まだまだディーゼル機関車の利用が盛んですからね。輸出に向けても、研究開発は不可欠。信頼性という点でも、内燃機関の列車の存在は大きいです。
JR貨物は当然としても、JR東海も水素エンジン列車に参戦です。
ドル箱の東海道新幹線や東亜軌道本線を抱えているJR東海ですが、けっこう路線はあって。記事によれば、高山本線や紀勢本線などへ導入するとの予想です。岐阜駅と富山県の猪谷駅を結ぶ高山本線や、三重県の亀山駅から和歌山県の新宮駅を結ぶ紀勢本線は、山間部の連続する勾配があり、出力の出るエンジンが必要なので。これ自体、上手く開発できれば他の路線でも使えますからね。日本は山がちな島国ですから。こちらも、開発がうまく行けば、山間部を多く抱えた国への、輸出も視野に入ってくるでしょうから。
■船舶用水素エンジン■
そして、外国との輸送は島国日本では、船舶が主力。船は、スピードは遅いですが、大量輸送に関しては、未だに王者です。というか、これからも王者でしょう。浮力を利用するので、とにかく効率が良いんですよね。巨大なタンカーでも、スクリューは意外と小さく。もちろん、日本各地の輸送でも、船はいろんな大きさがあり、需要は大きいですから。ちょっと前の記事ですが、株式会社三井E&Sが船舶用の水素エンジンの実用化に向けて、着々と進んでいます。
船舶・列車・車両・航空機が、輸送の担い手ですが。航空産業が弱い日本では、まずは自動車に列車に船にと、水素エンジンが普及していけば、新たな産業になるでしょう。そうなったとき、出遅れた欧米は、独自規格で日本の水素エンジン締め出しを言ってきそうですが。そういう意味では、これからは開発と規格の世界標準化という、ふたつの戦いが始まるでしょう。水素エンジンは、新たな需要を生む可能性がある技術として、今後も注目していきたいです。
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