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北朝鮮で日米のアニメ制作関与?

◉北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)で、日本やアメリカのアニメが作られていた、との報道です。日本のアニメは、人件費を安くあげるため、昭和の時代からもう、韓国や東南アジアに外注するのが一般化していましたからね。結果的に、それが韓国アニメの基礎になりましたが。子請け孫請けでやっていると、そういう感じになるんでしょうね。アジア全体はもちろん、各国内でも地方と中央では生活の格差が大きく、日本から見たら安い仕事でも、その国ではけっこうなおカネになったりしますから。

【北朝鮮、日本アニメ制作関与か サーバーからファイル―米分析】時事通信社

 【ワシントン時事】米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は22日、日本や米国のアニメ制作に北朝鮮のアニメーターが関与した疑いがあると明らかにした。北朝鮮が管理していたとみられるクラウドサーバーに、これらアニメの関連ファイルなどが保管されていたという。

 38ノースによると、関与が疑われるのは、7月放送予定のTVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」のほか、米アニメ「インビンシブル」などの作品。札幌市のアニメ制作会社の名前が入ったファイルもあったという。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2024042300340&g=int

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。ここで名前が上がった作品や、その制作会社としては、孫請のことまで知らないよ、という感じでしょうね。たぶん、契約書で禁じても、逆にお金になれば闇で回すでしょうから。例えばインドとか、GDPで日本を抜くぞと旧メディアはいつもの不安煽りをしていますが。日本の10倍以上の人口を持つインドでは、逆に言えば平均的な収入は日本の10分の1以下ですから。これは、日本の5倍近い中国も、同じです。セル画の色塗りとか、地方の貧しい地域には、ありがたい現金収入でしょう。

アニメ業界のことに関しては、鈴木みそ先生の名作『銭(正確には正字体です)』の前後編エピソードが詳しく、この作品が発表された20年以上前から、問題視されていたんですが。なかなか変わりませんね。ただ、ブラック自慢のような部分が批判され、また地方のアニメスタジオである京都アニメーションやP.A.WORKSなどの成功もあり、だいぶ状況は変わりつつありますが。社員契約をする内製化も、だんだん増え始めていますし。変わりつつあるでしょうね。

ただ、北朝鮮の2020年のGDPは正確な数字はわからないのですが、韓国銀行によればGNIベースで約4.1兆円とのこと。日本の香川県が47都道府県中36位で4兆円ちょっとですから、そのレベルの経済規模。もっと少なく、島根県レベルという指摘もあります。それで人口は2577万人と、日本の5分の1ほどあります。2023年の名目GDP国内総生産は591兆4820億円ですから、144倍も違いますから、その格差は想像できませんが。北朝鮮では未だに、木炭自動車が現役ですからね。セル塗りの内職でも、けっこうな現金収入でしょう。こういう問題は、今後も発覚するでしょう。

日本のアニメーションも、人海戦術的な部分は、どんどん減っていってるのが現状で。たぶん、生成AIがもっと進化すると、原画マンは必要でも動画マンは不要になるかもしれません。監督と作画監督と原画マンと背景担当と進行管理で、アニメ自体は作れてしまう。作品自体はもちろん、演出とか実際に絵を描けたほうが有利ですが、高畑勲監督のように、絵が描けない名監督もいるように、本当にクリエイティブな部分は、そこまで多くはないですし。ここらへんも今後、大きく変わっていくでしょう。

北朝鮮への経済制裁が効いてる以上、ここは小なりといえども、金が動く状態は避けたいところ。


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