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テリー・ファンクさん死去

◉79歳。早死にする プロレスラーが多いですから、その意味では長生きだったと思います。兄のドリー・ファンク氏は82歳でご存命ですが。昨年のアントニオ猪木さんに続き、昭和のプロレスを彩った名レスラーたちが、次々と鬼籍に入って行き、寂しいですね。猪木信者だった 自分は、それほど全日本プロレスは熱心に見ていたわけではないですが。それでも元祖アイドルレスラーとして、誰でも知っている存在でした。

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ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、テキサスの農業展示場の写真だそうです。テキサスを愛し、テキサスの荒馬の異名を取ったテリー・ファンクさんに、敬意を表して。

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何しろ、キン肉マンのテリーマンのモデルですからね。若い頃から二枚目で、歳をとってもかっこいい中年、かっこいい初老という感じで、ずっとかっこよかったですね。お兄さんのドリー・ファンク・ジュニアは、とにかくプロレスが上手い人でしたが、若ハゲのせいもあってやや地味な印象。弟のテリーはやんちゃで華があるタイプ。プロレスの受け自体は、ややオーバーアクション気味で、うるさ型のプロレス ファンには、その点が不評でしたが。

ブッチャーに腕をフォークで滅多刺しにされた試合や、乱入してきた スタン・ハンセンにウエスタンラリアットを食らった試合など、どちらかと言うとやられっぷりに印象に残る試合が多いです。逆に言えばそれだけ受け身がうまく、受けが強かった とも言えます。だから流血試合も多く、場外乱闘も多い選手というイメージがあります。正統派のテクニシャンであった兄ドリーと、差別化する意味もあったのでしょうけれど。

ご本人自体は、かなりのテクニシャンで、技は多彩でしたが。でも印象に残っているのは、ラフファイトでのパンチ攻撃。本来は反則なんですが、アントニオ猪木さんの弓を引くナックルパートと一緒で、会場はめちゃめちゃ盛り上がるという。花がある選手というのはそういうものなのでしょう。個人的には自分の肩に相手の首を担ぎ上げるネックブリーカードロップと、ローリングクレイドルが好きでした。相手の片足を抱え上げる、横に崩れるバックドロップも印象的。

兄弟選手ということで、タグマッチでの印象も強いです。息があった 連携プレーも多く、2人とも伝家の宝刀 スピニング・トーホールドを繰り出すと、会場は盛り上がりましたね。後年はテキサスクローバーホールドがフィニッシュホールドでしたが。涙と感動の引退試合をやっておきながら、復帰するというプロレスラーの悪しき伝統を作った面もありますが。最初の引退試合自体は、トップロープ からのローリング・クラッチ・ホールドという、難易度の高い技でした。

ファンクスの入場テーマは、てっきりアメリカ本国で使われている曲だと思ったのですが。全日本プロレスが 日本のバンド、クリエーションの曲を採用したそうで。この曲は本当にかっこよくて、中学校の友人のSクンはシングルレコードを購入していましたね。ファンクス、特にテリーの華やかで激しいプロレスのイメージにぴったりで、プロレス ファンでない人も名曲と認める傑作でした。自分たちの下の世代では、笑う犬の冒険のイメージが強いでしょうけれど。

教え子でもあるジャンボ鶴田さんとの試合は、非常に 噛み合っていた印象です。鶴田さん もやや オーバーアクション気味のプロレスラーでしたが、アメリカンスタイルの型でもあるファンクスとの試合は、うまく スイングしました。もうジャイアント馬場さんもジャンボ鶴田さんも、ラッシャー木村さんも三沢光晴さんも、鬼籍に入られたわけですが。昭和も遠くなりにけり。ただ今は、こうやって YouTube で動画が見られ、おっさん世代は思い出を共有できるのがありがたいです。

テキサスブロンコ、テリー・ファンクさんのご冥福をお祈りいたします。合掌

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