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国連安保理での拒否権に説明責任?

◉ロシア連邦によるウクライナ侵攻と、それに対する拒否権の行使でようやく国連も、自浄作用を見せ始めましたね。遅すぎましたが。そもそも、日本人は〝United Nations〟を国際連合と訳していますが、正式には連合国、つまり第二次世界大戦での戦勝国である連合国の意味。単なる戦勝国クラブであり、だから国連憲章に「第二次世界大戦中に連合国の敵国であった国=枢軸国」に対する措置を規定した第53条・第107条、敵国について言及した第77条の旧敵国条項があったわけで。

【5大国が国連安保理で拒否権→理由を説明する「責任」、実現するか】朝日新聞

 国連安全保障理事会の常任理事国が拒否権を使った場合、国連に加盟する全193カ国の前で、理由を説明するべきだ――。そんな決議案が近く、国連総会で採決にかけられる。すでに50カ国が強い賛意を示す共同提案国となっており、日本も名を連ねている。
 国連安保理は15カ国で構成され、米国、英国、フランス、ロシア、中国の常任理事国5カ国(P5)だけに拒否権が与えられている。法的拘束力のある安保理決議の採択を拒むことのできる強力な権限で、最近ではウクライナに侵攻したロシアが、自国を非難する決議案に対して行使した。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、国連の会議場の写真だそうです。

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■戦勝国クラブの矛盾■

戦勝国クラブだからこそ、第二次世界大戦で枢軸国のドイツ・イタリア・日本を倒した中心的な存在であったアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国に拒否権という、他の加盟国が何十カ国も賛成したことでさえ、ひっくり返せる強力な権限を与えているわけで。しかし、戦争の勝利は別に性技の証明ではなく。そもそも、戦勝国にするりと入り込むのに成功しましたが、ソビエト連邦の共産党とスターリンって、ある意味でドイツのナチスとヒトラー以上に悪辣な存在ですからね。

それは、自国民や他国民を殺した数でも、スターリンはメチャクチャ。これは、国連の初期メンバーであった中華民国政府を倒した、毛沢東と中華人民共和国も同じ。自国民を殺した数ではワンツー・フィニッシュですから。それが、戦勝国という美名でずっと、スルーされてきただけで。戦争に勝ったほうが正しなら、ジャイアンは常に正義で、のび太やスネ夫は常に悪ですから。

■和製サブカルとオタク■

和製サブカルとオタクの40年戦争を象徴する言葉に、「ガンダムで戦争を語るバカ」という、和製サブカル側の言葉がありますが。和製サブカルというのは、零落したカウンターカルチャーであって、メインカルチャーになり残った非クリエイターの側面が強いです(あくまでも一般的傾向ですが。ミュージシャンも一定数いるので)。彼らは共産主義思想へのシンパシーが強い面があり、そういう思想性からすれば、たかがアニメで政治を語るなと、勝手に見下しているのですが。

ところがガンダムって元々が、太平洋戦争(大東亜戦争)の焼き直しの架空戦記である西崎義展プロデューサーの『宇宙戦艦ヤマト』批判から始まった部分があります。ヤマトは、日本が連合国の一員として悪のナチス(ガミラス帝国)とヒトラー(デスラー)と戦う物語。コレに反発した富野由悠季監督と安彦良和先生が、コロニー独立運動=大アジア主義=興亜論として、倒す物語。でも影響は顕著で、ホワイトベースのクルーは多国籍ですが日系人が多いという捻じれも。

■語るに足るガンダム■

ところが1985年放送のテレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』では、富野監督は国連中心主義に、早くも疑義を唱えているんですよね。自分の作品への自己否定。そもそも、和製サブカル並びにリベラル陣営がシンパシーを寄せる共産主義思想が、キリスト教に改宗したユダヤ人の家系という宗教コンプレックスを持つマルクスが、ダーウィンの進化論を間違って理解して、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直した疑似科学にすぎないわけで。ソビエト連邦と中華人民共和国、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)と、悪の枢軸国になってるのが現状です。

たかがアニメとバカにしていたのに、実際はアニメのほうが『新聞記者』や『パンケーキを毒見する』のような薄っぺらい政治映画より、よほど深いことをエンターテイメントの皮をかぶせて、突いているわけで。まぁ、そのZガンダムもエコロジー的なことを掲げての政治的主張という点で、現在の世田谷自然は左翼的な部分とかの、矛盾を内包していますしね。グレタ嬢の存在を見るに、ガンダムのほうがよほど政治を語るにたる内容があるのです。それをアニメという表現手法の表層を持って安易に否定する。日本のリベラルや和製サブカルは二流のインテリ、と。

■和製リベラルの限界■

実際問題として、『月曜日のたわわ』の日経新聞広告掲載で、ハフィントンポストは記事の改竄はやるし、この件で各方面からボッコボコにされた大学教授が、お仲間のUN Women(国連女性機関)の権威を持ち出して批判し、実際は国連の窓口の民間組織に過ぎないことが指摘されるなど、二流のインテリらしい詐術を暴かれているのですが。さて、その戦勝国クラブたる国連のウクライナ侵攻でのダメっぷりが、同時に暴かれてるのに。ついでに、学術会議のダメっぷりも暴かれていますが。

でも、国連はまだしも、こうやって拒否権に対する自浄作用を、まだしも発揮しています。学術会議やツイフェミの和製リベラル陣営の、自浄作用のなさっぷりに呆れます。自裁に、ウクライナで未成年を含む女性の陣形が蹂躙され、最大の人権侵害である殺人が多数行われているのに、誰が被害者かも曖昧な新聞広告批判に全力と給しているのですから。安全圏で正義仕草を満喫したい、上級国民らしい知的怠惰っぷりですね。三流国民としては理解の埒外ですが。

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