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次期戦闘機は日英伊の共同開発に

◉日本とイギリスで、共同開発する次期戦闘機ですが。これにさらにイタリアも加わって、参加国で開発することになったようです。G7の3カ国が共同開発というのは、豪華なラインナップですね。航空機の開発能力という点に限って言えば、確かにアメリカは突出して高い能力を持っているのですが。他の国も自前の兵器開発能力は高めておきたいところですからね。この組み合わせはなかなか面白そうです。

【次期戦闘機、日英伊の3カ国で共同開発 来月に合意へ 将来は輸出も】朝日新聞

 航空自衛隊のF2戦闘機の後継について、政府は英国、イタリアと共同開発する方針を固めた。来月、正式合意する見通し。開発後の輸出をにらみ、安全保障関連3文書の改定に伴い、条件付きで武器輸出を認める「防衛装備移転三原則」の運用指針も見直す方針で、将来の輸出をめざすという。

https://www.asahi.com/articles/ASQCK5FWKQCJUTFK006.html

ヘッダーは防衛庁が発表したイメージ画像です。

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■海洋国家の戦闘機■

航空機の開発能力と言うと、フランスもミラージュやラファールなど傑作機を開発してきましたし、ドイツもメッサーシュミット以来の伝統がありますからね。ユーロファイターの開発にも携わっていましたし。しかし、フランスとドイツが加わると、船頭多くして船山に登るになりますからね。なぜなら両国とも、典型的な大陸国家なんですよね。一方、日本やイギリスは島国の、海洋国家ですから。

イタリアは半島国家ですが、ベネチアの商人であったマルコポーロなど、元々貿易重視の海洋国家ですから。半島というのは三方を海に囲まれていますから。つまりそれだけ領海が広いし、排他的経済水域はもっと広いですから。そこで求められる戦闘機の性能も、大陸国家とは自ずと違ってきます。特に航続距離の長さは、海の向こうからやってくる敵を迎え撃って基地に帰還することを考えれば、かなりのレベルが求められますからね。

■それぞれの役割分担■

戦前の日本の傑作機といえば、海軍の零式艦上戦闘機。とにかく航続距離が長く、運動性能が良い。エンジンパワーは今一つで、安全性を無視して重さを削った結果ですからね。日本のエンジン開発のダメっぷりは、もう伝統的なものですから。その点では、イギリスはジェットエンジンの開発では老舗の、ロールスロイス社を所有していますね。日本もうまく技術を吸収したいところです。その代わり、炭素繊維やステルス塗料などで、日本は貢献。

イタリアといえば、宮崎駿監督の映画『風立ちぬ』の中でも登場したカプローニなど、もともと航空産業には実績のある国ですから。個人的には、イタリアと言えばとにかくスポーツカーのデザインにしろ、ファッションのデザイナーにしろ、世界的な一流が多数生まれてきた国という印象があります。フランスほどきらびやかではないのですが、日本人にはしっくりくる。北欧のような質実剛健なデザインというわけではなく、伊達で粋なんですよね。

■ステルス機版F-16■

イタリアがデザインし、イギリスが設計を担当し、日本が組み立てる。そんな感じでうまく役割分担ができれば。ポジション的には昔で言う支援戦闘機。F-16的なポジションで、お値段はそこそこで高性能なマルチロール機。もちろんこのポジションはアメリカがある程度は許容するからこそ。ロシアと距離が近いドイツや、何かと言うとアメリカに対抗心を燃やしてくるフランスは、めんどくさい友好国と言えるポジションですから。

日英伊の3カ国で共同開発し、そこそこ以上の性能とコスパの良い機種が開発できれば、発展途上国やG20の国への輸出も、可能になるでしょうし。できれば、ガワは共同開発で共通でも、エンジンは各国が開発した自前のエンジンを搭載できるような、柔軟性があればさらに良いですね。双発エンジンで、超長距離が飛べるようになれば、F-35との運用もうまく行くでしょうから。期待したいところです。

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