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文化賞メディア芸術祭で『映像研には⼿を出すな!』が大賞、『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が優秀賞

◉昨年は、テレビアニメは『映像研には手を出すな!』にハマって、Amazonでデータ購入して、全話を繰り返し見ました。もともと、漫画の方もゆうきまさみ先生が初期から絶賛されており、第一巻から購入はしていて読んでいましたが。やはり、アニメ制作を描いた作品は、アニメが相性が良いですね。そして映画では『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が文句なしに大傑作でした。

【TVアニメ『映像研には⼿を出すな!』が文化賞メディア芸術祭にて大賞を受賞!劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も優秀賞、『十三機兵防衛圏』も審査委員会推薦作品に】IGN Japan

第24回文化庁メディア芸術祭の受賞作品が発表された。アニメーション部門ではTVアニメ『映像研には⼿を出すな!』が大賞を受賞し、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が優秀賞を受賞した。エンターテインメント部門では『十三機兵防衛圏』審査委員会推薦作品に選ばれて、新人賞に『アンリアルライフ』、『ウムランギ・ジェネレーション』などのゲームが選ばれた。本稿では映画やアニメ、ゲームを中心に受賞した作品を紹介したいと思う。

Twitterなどでも昔から書いていますが、文化庁メディア芸術祭は昔から凄く公平な作品評価をするんですよね。文化庁なんて公的権威中の権威なんですが、マンガにしろアニメにしろ、ここで賞を獲った作品は、ハズレがないです。特に、新人に対する評価は的確で、10年選手をとっくに超えていた江口寿史先生に新人賞をあげるどこぞの漫画賞より、良く新人の作品をチェックしています。

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■映像研には手を出すな!■

できれば、テレビアニメ部門と劇場アニメ部門とをわけて、評価してほしいですね。1話30分前後でワンクール12話前後のテレビアニメ作品と、100分前後に凝縮され映画館で観る劇場版アニメとでは、テレビドラマと映画以上に違う、表現媒体ですし。『映像研には手を出すな!』は、漫画では表現し切れないアニメならではの、動きの良さを表現していますし。スタッフのアニメ愛がほとばしってて。

チビの浅草さんとノッポの金森さん、そして美少女の水崎さん。まぁ、声優さんの声がマッチしてブスカワイイと思うのですが、漫画の原作者である大童澄人先生が、ブスだと想って書いていないと、自分のTwitterかnoteのドラマ版の感想を読んだかのようなつぶやきをされていたので。いや、ブスはブスですが、個性的でカワイイは両立できますんで。ブスかわいいし、それがキャラクターの魅力ですから。

■ヴァイオレット・エヴァーガーデン■

こちらに関しては、文句ないです。テレビ版の前提はありますが、それでも傑作でした。映像美や丁寧な仕事、声優さん達の演技力、素晴らしいです。個人的には吉田玲子脚本が、とにかく素晴らしかったです。24分のテレビ版も、劇場版でもとにかくキッチリ見せてくる。三本の物語が交差しながら展開し、最後は一本の大河に流れ込む、名人芸のような脚本。詳しくは、下記のnoteを参照していただくとして。

オウム真理教の一連の事件よりも多くの人命が、一瞬で失われてしまった京都アニメーション放火殺人事件。それを乗り越えての、名作の完成。遺志を継いだスタッフの頑張りに感謝です。残念ながら、未曾有の新型コロナウイルスによる自粛、『鬼滅の刃 夢幻列車編』の記録を塗り替える大ヒットで、例年なら日本アカデミー賞も獲れる作品なんですが。でも、文化庁メディア芸術祭が評価してくれたのはうれしいですね。

■泣きたい私は猫をかぶる■

こちらは、Netflixで世界同時配信された作品で、こういう新しい作品制作の在り方と、そこをいち早く評価する点で、やはり文化庁メディア芸術祭の目利きぶりは際立っています。言うなれば、日本国政府が感染症対策の世界的な権威でもある尾身博士を新型コロナウイルスに起用し、野党やマスコミが岩田健太郎神戸大教授の言説を鵜呑みにするのと同じで。権威には権威たる蓄積があるわけで。

Netflixのアニメ作品に関しては、その制作方法で、構造的にもんだいがあると、岡田斗司夫氏は指摘しています。権利関係的に、確かにアニメ制作会社としてはとっておきのネタをぶち込むのは難しいと思うのですが。逆に、イチかバチかの作品を実験的にできる面もあり、本作はそういう部分もあったかな、と。個人的には良くできた作品だと思いますので、今後はもっとこのレベルが配信で出てくることを期待です。

■歌舞伎町シャーロック■

審査委員会推薦作品の『歌舞伎町シャーロック』も、Netflixのおかげで観ていました。こちらも、世界観はちょっと特殊ですが、これでも多少は推理小説が好き(だから芦辺拓先生と講座を開いたのですが)の自分としては、シックリくる作品でした。吉村愛監督のオリジナルアニメですが、オリジナルって点を評価したいです。去年のテレビアニメでは『くまクマ熊ベアー』と『放課後ていぼう日誌』が、個人的には好みでした。

https://www.netflix.com/title/81196792?s=i&trkid=255824129

もうひとつの審査委員会推薦作品の『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』は未見です。エンターテインメント部門の新人賞は、『アンリアルライフ』と『ウムランギ・ジェネレーション』でした。審査委員会推薦作品は『十三機兵防衛圏』と『Fall Guys: Ultimate Knockout』こちらも未見ですが、文化庁メディア芸術祭の目利きを信じて、ここら辺の作品は全部、要チェックです。

来年は、文化庁メディア芸術祭のマンガ部門にこの作品が入ったらいいな、と( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ