海水から水素を安価に直接製造する手法を豪大学が開発
◉エネルギー関連の話題ですが、これ自体を独立してnoteにする価値がありそうな、興味深い話題です。TOYOTAは水素エンジンに注力していますが、世界的な潮流は必ずしもそうではないです。しかし、海水から安価に水素が生成できれば、ある意味で核融合発電よりも世界を変えるかも知れません。何しろ全世界の水資源の、97%は海水ですから。これを利用できれば、内陸国以外は無尽蔵の資源を手に入れたも同然ですから。もちろん、島国で司法を海に囲まれ、世界6位の排他的経済水域を持つ日本は、とても有利な立場に。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、茨城の海だそうです。荒ぶる太平洋。大洗にはHTTRもありますしね。
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■淡水資源の供給も■
実用化されている水の電解法は、原料の前処理として、淡水化・精製・脱イオン化・アルカリ化などのプロセスが必要なんだそうですが。その触媒に、プラチナやイリジウムなど高価な貴金属を使用しており、これが製造コストのネックになっているのですが。新たな触媒を用いることで、安価に製造できるようで。この安価にってのが、大きいですね。費用対効果って、やはり重要ですから。どんなに高効率でも、莫大な費用がかかっては、アラブの産油国でないと利用できませんし。
個人的に期待するのは、これを応用すれば水素燃料を用いた発電はもちろん、海水の淡水化も簡単にできそうですね。言うまでもなく、海水から水素を取り出し、それを酸素と反応させれば、再び水になるわけで。言うまでもなく、地球上の97%が海水ということは、真水は3%しかなく。しかも、そのほとんどは南極大陸の氷なんだそうです。我々人類は、ごく少量の真水を使って、イキテルにすぎないんですね。ダニエル・クレイグ主演の007でもねたになっていたように、これからは水ビジネスが大事。
■水素とアンモニア■
けっこう以前、太陽光励起レーザーで、海水を蒸発させて真水を得ると同時に、海中に含まれるマグネシウムを燃料として利用する、という話が話題になりましたが。その後、続報もなくなってしまいましたが……。ただ、太陽光励起レーザーでなくても、こうやって水素と酸素を取り出せるならば、残りの海水の中に溶け込んでた物質は、これまた取り出せますしね。それこそ、日本のような島国は、洋上にプラントを作ってやれば、面白そうですけどね。離島の、新たな産業になったりして。海中に溶け込んだ物質は、多いですから。
記事にも触れられていますし、このnoteでも何度か書いていますが、水素って期待では容量が大きいし、液体にするとほっとくと容器から漏れ出すし、個体にするには−259.14度の超低温が必要と、扱いに困る物質なんですが。H2Oの水の他に、NH3のアンモニアにして運ぶというのは、昔からあるアイデア。アンモニア自体が、燃えますからね。エネルギー問題を考えると、この水素とアンモニアが案外、切り札のような気がします。人工光合成とかも、もちろん絡んできますが。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
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