アンモニア燃料のアンモニア輸送大型船の基本設計承認
◉確かに核融合発電とか、夢のある発電なんですが。あんがい地味なところで注目されているのが、アンモニア。理科の実験でやったことがある人もいるかも知れませんが、アンモニアは燃えるんですよね。化学式的にはNH3ですから、窒素原子1個と水素原子3個が結合しているので。燃えやすい水素を別の形にして運搬するときの、キャリアーとしても、けっこう優秀。それほど可燃性があるわけではないですが、火力発電所での石炭との混焼とか、工夫次第で大きな一助になる。地味ながら、計算できるベテラン選手。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、アンモナイトの化石です。なぜアンモナイトと思われたかもしれませんが、アンモナイトはギリシアの羊角神アンモーンの角の意味。古代エジプトのアモン神殿の近くからアンモニウム塩が産出したから。神話つながりで。
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■アンモニアの重要性■
アンモニアを燃料としつつ、それを運搬する大型船。石油タンカーみたいなもんですかね。もっともタンカーに積む原油は、そのままでは燃料としては使えません、精製しないと。アンモニアはそのまま燃焼もできますが、高熱を加えて水素と窒素を分離して、水素を取り出せます。ハーバー・ボッシュ法では、触媒上で水素と窒素を反応させ、精製します。それまでのアンモニア精製方法に比較して画期的だったため、水と石炭と空気からパンを作る方法とも呼ばれたとか。
アンモニアはハーバー・ボッシュ法で簡単に生産でき量になってから、化学肥料の在り方さえも変えましたしね。現代の農業は、大量生産された化学肥料によって成り立っていると言えます。そういう意味では、人類との付き合いもかなり長く、取り扱いにも慣れていますし、それを利用した設備も豊富にありますし。まぁ、ロシア連邦軍のウクライナ侵攻で肥料や穀物の輸出とか不安定になりましたから、2割を輸入に頼るアンモニアの生成もまた、日本にとっては重要な部分。
■第四世代炉との連携■
個人的には、メルトダウンしづらい構造で安全性が高い第四世代原子炉の、高温ガス炉との連帯に期待です。高温ガス炉はその名の通り、製鉄ができるぐらいの高温を発生するのですが。この光熱で石炭の液化や、水素の生成も期待されます。そうやって生成した水素を、安全なアンモニアにして貯蔵し、日本各地に運搬し火力発電所で燃焼するという形でも、利用できます。そうなると当然、石炭火力発電の在り方も、変わってくるでしょう。
ロシア連邦軍のウクライナ侵攻によって、天然ガスの世界的な流通で、問題が起きています。イギリスやドイツでも、燃料費の高騰が騒がれていますし。日本は備蓄はありますがここはスパッと、無能な方の菅元総理大臣が勝手に止めた原子量発電所を、この冬に全部稼働させて、天然ガスなどを欧州に融通すれば、国際的な評価も高まるでしょうね。反原発のマスコミはギャンギャン言うでしょうけれど、そこは政治家が頑張らないと。エネルギー問題は命にも関わりますから。
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