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れ新区議の軍事音痴

◉れいわ新選組の、髙橋まゆみ足立区議会議員が、客船を改造して病院船にして能登半島に送れという意見に同意し、被災者を県外避難所に送れと主張しているのですが……。輪島市で活動している輸送艦おおすみは、手術室に歯科診療室、集中治療室2床、病床6床を既に備えています。船体も全通甲板で、ヘリコプターの離着陸が出来ます。さらに船尾にウェルドックを備ええていて、大型のエアクッション揚陸艇(ホバークラフト)が二台搭載されていて、港が壊れたり隆起で接岸できない状態でも、揚陸が可能です。あまりに勉強不足です。

おっしゃる通り!本気で救う気があるなら出来るはず。
そして物資を運べるのなら逆に被災者を県外避難所へ運ぶ事だってできるはず。暖房なし、プライバシーなし 、人間の最低限度の暮らしができていない!

https://x.com/REIWA8888/status/1745095983850221643?s=20

元ポストも転載しておきます。

今からでも遅くありません
関連死が増えないうちに
客船を改造して
被災者専用の客船を病院船を提供してください
日本にもアメリカ同様の病院船が必要です
道路が寸断されても海路なら行けます
そして、豪華客船を近隣のホテルを無償提供して
大企業、富裕層、政治家の方々お願いします。

https://x.com/pgQ8fGW9E7bhIcP/status/1745056792089120771?s=20

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■なぜ病院線が必要?■

今から遅くはありません……って、船の改造に何年かかると思っているんでしょうか? 船の改造とか、それを最初から想定していないと、下手したら新造したほうが早かったりします。そもそも病院船は、建造費が1隻300億円から350億円もかかりますし、さらに維持費が年間25億円もかかります。おおすみ型輸送艦の建造費は、272億円前後ですから、おおすみ型4番艦を建造したほうが病院船を新造するより安上がりかつ、今回のような災害には、有用でしょう。

病院船ということなら、ましゅう型補給艦とか、手術室に集中治療室にX線撮影室、さらに歯科治療室などの医療設備を備え、46床の入院設備を有しています。この病床、ウィキペディアを見ると重傷者用の第1病室が8床、軽傷者用の第2病室が30床、女性用または隔離室としても使える第3病室が7床もあって、ちょっとした総合病院。しかも、ヘリポートもあってほぼ病院船です。なにしろ221メートルもある大型の補給艦で、水も食料も燃料もたっぷりありますから、病院船作るよりも、建造費は約430億円のましゅう型を増やす方が有効ですね。

そもそも、なぜ病院線が必要かと言えば、アメリカやロシアのような、国外に出かけて戦争する国なら、兵士の手術や治療に必要なんですが、日本は専守防衛ですから、少なくとも現段階では不要です。また、おおすみ型3隻・ひょううが型2隻・いずも型2隻の合計7隻は、全通甲板でヘリコプターの離発着と整備が可能な病院船としての代替が可能ですし、ましゅう型補給艦も2隻あります。その中で、被害状況を鑑みて、おおすみ型補給艦が派遣され、道路工事用の重機やらNTTドコモの修理車などを揚陸して、大活躍です。

■過疎地医療は輸送問題■

おおすみ型輸送艦以降は、医療機器や設備をコンパクトに纏めた、医療用コンテナを増設する形で搭載、災害の規模に対応して増やすことで医療機能を拡充できるようにするのが、一般的なようです。ひゅうが型やいずも型もコレは同じ。また日本国内の僻地医療は、病院を作るより、ドクターヘリの充実が有効という指摘もあります。人口の少ない僻地に大病院を作ってもコストが合わないのですが、僻地から近隣の大学病院まで運ぶのはそれより遥かに低コストで、国内なら搬送は可能です。

このため、僻地医療は輸送問題が重要になりつつあります。たとえば、沖縄県の那覇市と鹿児島市の直線距離が、だいたい770キロほどですから、その間にある数多くの離島(奄美大島など大きな島も含む)は、時速200キロから300キロのドクターヘリなら、那覇市か鹿児島市から行って収容して帰ってだと、3時間ぐらいで対応できる計算です。日本国内だと、時間が掛かる遠隔地の離島は、他は小笠原諸島ぐらいですかね? いわんや、普通の都道府県の離島や僻地をや。各県の大学病院に、多くは1時間とか2時間で搬送できるでしょう。

前述の通り、おおすみは病院機能も備えてるので、急患は手術室で緊急手術して、それでも難しい患者は応急手当てしてドクターヘリとして、近くの病院に搬送もできるんですよね。能登半島は打撃を受けても、金沢市内などは大丈夫ですから。何も、病院船で高度な手術をする必要はないです。病院船に幻想持ちすぎです。ここらへんの、ドクターヘリの重要性を扱ったミステリー小説が、海堂尊『ジェネラル・ルージュの凱旋』なんですが。堺雅人さん主演で映画化もされて、ご存じの方も多いでしょう。

■ティルトローター機■

強制移住云々がトレンドに上がっているX(旧Twitter)なんですけど、通信とインフラが確保できれば、限界集落は無理に集約せんでもいいのかも……と愚考します。そういえばずいぶん以前、オスプレイぐらい大型のティルトローター機ならば、この医療コンテナをオスプレイに応用して、手術室を備えた移動緊急手術機にならないのか……と質問したときも、sis_sisさんにはいろいろ教えていただいたのですけれども。こんなツイートをされていました。なるほど、医者を乗せるより搬送に集中、と。

検索してみると、ベルV-280は飛行機形態のときには最高速度560キロと、最高でも時速300キロちょっとのドクターヘリよりも、圧倒的に高速です。ヘリコプターの垂直離着陸性能と、飛行機の高速性を兼ね備えた、ティルトローター機の強みですね。こういう機種をドクターヘリに利用できれば、僻地医療自体が変わる可能性があります。もちろん、おおすみ型輸送艦やじゅうが型、いずも型にも搭載可能。オスプレイに関しては、左派はなぜか事故率が高いとのデマまで持ち出して批判しますが。

問題はむしろ、ドクターヘリのパイロットの確保でしょうね。ヘリコプターのメンテナンスも大変ですが。しっかし、令和6年能登半島地震で、左派はパラシュートについての雑な知識とか、軍事音痴ぶりを発揮しまくっていますね。自分は軍事の専門家でもなんでもなく、一般常識程度しか知りませんが。泥縄的に検索しても、けっこうなことが解るんですよね。そういう、基本的な情報やエビデンスを集めるという点において、左派の知識不足が可視化されましたね。もう、コミュニティノート付きまくり。

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