見出し画像

原発再稼働の動き加速

◉チョット前の記事ですが、岸田政権で株価が最高値を記録したせいで、急に「スタグフレーションが~」云々と言い出す人が増えたので、取り上げます。スタグフレーションが起こる原因は多様ですが、日本だと石油ショックによる価原油格高騰で、供給ショックが原因で起きました。自分は 現在の状況をスタグフレーションだとは思いませんが、そういうなら原発再稼働を言うべきでしょうね。ウクライナ侵攻で、エネルギー価格が高騰したのは事実ですから。

【原発再稼働賛成50% 反対35%を上回る 朝日世論調査】朝日新聞

 朝日新聞社が2月17、18日に実施した全国世論調査(電話)で、現在停止している原子力発電所の運転再開について賛否を尋ねたところ、「賛成」は50%、「反対」は35%だった。今回は、能登半島地震から1カ月半余り経った時点での調査。前回の昨年2月調査に続き、「賛成」が「反対」を上回った。

 原発の運転再開について尋ねた調査は、東日本大震災のあと、おおむね「賛成」が3割前後、反対が5~6割で推移。前回調査で初めて賛否が逆転し、「賛成」51%、「反対」42%だった。

 能登半島地震では、北陸電力…

この記事は有料記事です。

https://www.asahi.com/articles/ASS2L7SJRS2HUZPS006.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、女川原子力発電所のイラストです。



■実質賛成派は60%超?■

石油・天然ガス・石炭などの化石燃料輸出国であったロシア連邦は、ウクライナ侵攻で世界的な燃料高騰を招いたわけで。無能な方の菅元総理が、強引に原子力発電所を全部止めてしまって、日本はかなりの燃料費が国外に出て行ったわけですが。現実的には、岸田政権を批判している左派の人間の多くは、反原発が思想的にセットなので、そっちの方は言いません けれどね。

しかし朝日新聞の調査でさえ、賛成が50%で反対が35%と、半数が原発再稼働に賛成。2011年の福島第一原子力発電所事故から13年、干支が一廻り以上してようやくですね。もっとも読売新聞の調査では、昨年8月の時点で原発再稼働に賛成が58%で反対が39%と、とっくに大差で賛成なんですけどね。今やったら、60%を楽勝で超えるでしょう。反対は30%ぐらいですかね?

■女川原発は9月再稼働■

新聞が右寄りか 左寄りかで、アンケート結果が10%近くも変わるようでは、朝日新聞だろうが読売新聞だろうが、マスコミの調査はそもそも信頼できないと言えますが。さて、東日本大震災では、福島第一原発よりも震源地に近い位置にありながら、特に問題がなかった女川原発ですが。問題どころか堅牢な建物なので、地域住民の避難所にさえなりましたからね。こちらも順調に行けば、9月に再稼働の予定です。

【「安全対策工事がこれ以上遅れることはない」東北電力・女川原発2号機は6月に工事完了 “9月に再稼働”へ】TBS NEWS DIG

女川原子力発電所2号機について東北電力は19日、今年9月頃の再稼働を見込んでいることを明らかにしました。安全対策工事は6月の完了を見込みこれ以上遅れることはないとの認識を示しています。

東北電力 金澤定男原子力本部長:
「女川原発2号機の安全対策工事の完了につきまして、これまでの2024年2月から2024年6月を目指して参ります」

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1006971?display=1

今年の夏は猛暑になるという予想が、現時点で出ていますが。真夏の盛りには間に合いませんでしたが、残暑には間に合いそうですし。何より冬の寒さには確実に間に合うのがありがたいですね。原子力発電所の再稼働は、形式が新しい加圧水型軽水炉の、西日本の原発が中心でしたが。東日本もこうやって、順次再稼働されれば、他の原子力発電所も来年には間に合うでしょう。

■残る原発の再稼働時期■

現在、稼働していない原子力発電所は、北から泊原発・東通原発・女川原発・柏崎刈羽原発・志賀原発・東海第二原発・敦賀原発・浜岡原発・島根原発。この中で、新基準許可済が女川・東海第二・柏崎刈羽の6号機と7号機・島根です。特に加圧水型軽水炉である泊原発とか、北海道という地理的な条件からも、再稼働は必須なんですが。浜岡原発以外が再稼働すれば、日本の電力事情は大きく変わるでしょう。電気料金が上がったとはいえ、諸外国よりは抑えていますから。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

しつこく書きますが、東日本大震災で福島第一原発の事故が起きたのは、津波による外部電源が喪失し、冷却ができなくなったため。地震の揺れではありません。現状、津波で外部電源が亡くなるような設計の原子力発電所はなく、外部電源も複数のルートを用意しています。地震の揺れ自体には、原発は強い構造です。古くて固く安定した岩盤(理想としては第三紀以前のもの)の上に建築されているので。上記地図の原子力発電所の近くが、恐竜化石や貝化石の産地なのは、理由があります。

・1997年:鹿児島県西北部地震(最大震度5強・最大震度6弱)→川内原発
・2007年:新潟県中越沖地震(最大震度6強)→柏崎刈羽原発と志賀原発
・2007年:能登半島地震(計測震度6.4)→志賀原発と敦賀原発
・2011年:東日本大震災(最大震度7)→女川原発
・2014年:伊予灘地震(最大震度5強)→伊方原発
・2024年:能登半島地震(最大震度7)→志賀原発と敦賀原発

震度5強~震度7のかなりの大地震でも、原発の建物は問題なく稼働していますので、先日の愛媛の震度4程度の地震では、問題は起きていません。ここらへんを再稼働させて日本の国富流出を減らし、安全性が高い第四世代炉の高温ガス炉の研究を進めて。米英並みの2029年の稼働とは言いませんが、30年代前半の稼働に期待します。それが科学的な態度でしょう。マスコミは感情的に反原発を訴えるのではなく、エビデンスを持って批判すべきかと。科学音痴の文系記者には難しいでしょうが、それが報道の基本。万機公論に決すべし。


以下、インフォメーションです。

noteの内容が気に入った方は、サポートで投げ銭をお願いします。あるいは、上記リンクの拙著などをお買い上げくださいませ。そのお気持ちが、note執筆の励みになります。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ