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ロシア軍の苦境

◉国際的にはいきなり侵略されたウクライナに同情的ですし、出てくる情報的にはロシア軍に不利なものが多いのは、当然なんですが。そこ割り引いても、ロシア軍の地球を伝える情報が多く出ていますね。ロシア軍の兵士が携帯している食料が、賞味期限的にいかがなものかとか、生々しい情報も含めて。ソビエト連邦の後継国家としての軍事大国ロシアというイメージが、だいぶ崩れてき始めました。

【ロシア軍は3日以内に食糧弾薬尽きる ウクライナ側が分析】Newsweek

<食糧事情は悪化し、キエフ郊外で村人に食べ物をねだるロシア兵が出現。3週間にわたり車列が停滞していることで、補給が破綻した可能性がある>
補給線の弱さが指摘されるロシア軍に関し、ウクライナ軍総参謀本部は新たに、進軍中のロシア部隊の燃料・弾薬・食糧がいずれも3日以内に枯渇するとの認識を示した。
軍参謀本部は、「入手できている情報によると、ウクライナで活動中のロシア占領軍が備蓄している弾薬および食糧は3日分に満たない。燃料に関してはタンクローリーで補給が行われるが、これについても状況は類似している。占領軍は兵士集団の需要に応えるだけの補給ルートを構築することができなかった」と指摘している。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ウクライナ問題関連の専用ヘッダーとして使用しています。

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■平坦を軽視する軍は負け戦■

日本の場合は昔から、兵站を軽視する部分が強いです。兵站と一口に言っても、武器弾薬や人員の補給のみならず、食料の調達から怪我人や病人の差配もありますし。敵軍から鹵獲した兵器などの扱いや管理なども含む、幅広い概念ですからね。特にロシア軍の場合は、帝政ロシアやソビエト連邦時代からずっと、戦場での乱暴狼藉切り取り強盗は、伝統の部分もありますから。分捕品の管理も意外と難しそう。

日本の場合は、白村江の戦いから朝鮮出兵など、国の外に出ての戦いだと兵站が本当に重要になってくるのに。日本国内での戦いならば、それこそ孫子の兵法で言うように敵地から奪い取れば、一石二鳥なのですが。文化が違う敵地だと、そうも言ってられませんからね。下手すれば民衆の恨みを買って、ゲリラ戦を仕掛けられたりもしますから。インパール作戦なんて、ひどい作戦が立案され実行されてしまうのも、この兵站軽視の伝統ゆえ。

「輜重輸卒が兵隊ならば、蝶やトンボも鳥のうち」という言葉があります。軍備の輸送や補給が任務の輜重輸卒を、実際に前線で戦わないから兵隊ではないと、バカにした言葉です。歩兵第一主義の思想が強かった旧陸軍では、最下位の兵科とみなされていたし、実際に出生にも限界があったようで。実態はそうではなかったという反論もありますが、少なくともこういう言葉が一般に受け入れられる程度には、軽視されていたというのも事実。

■ウクライナが鹵獲兵器を活用■

兵站には、捕虜の管理や移送、収容などの役割も含みますし。さらに、敵軍から鹵獲した兵器の管理や後送というのも、重要な任務のひとつ。敵の兵器をうまく利用できれば、そのぶん自軍有利になりますからね。ウクライナの場合は、ソビエト連邦の一員であっただけにロシア製の兵器も多く、ロシア語を理解する兵士も多いですからさらに、こんな情報も。ウクライナ軍はかなり効率的に機能しているようです。

【奪った兵器でロシア軍に反撃、ウクライナ軍の「再生工場」を取材 キエフ】CNN

ウクライナ・キエフ(CNN) 遠方でロケット弾を発射する音がウクライナ首都キエフの朝の静寂を破る。
「あれは我々がホストメル付近のロシア軍の陣地を攻撃している音だ」。ロケット弾が一斉に発射される中、ウクライナ人兵士の1人がそう語った。
今回の場合、ウクライナ軍がロシアの侵攻軍を狙って使用しているロケット弾は、実はロシア製だ。

戦車に関して言えば、ソ連軍の昔からロシアはお家芸。日本もノモンハン事件で、大きな痛手を被りましたが。広大な国土で国境線も長いので、戦車部隊はロシアにとっても生命線。力を入れて開発するのは当然。しかし、通信の部分でロシアはどうもうまくシステム構築ができてないようで。普通に携帯電話などで指揮官が会話していて、情報がダダ漏れになっているとの情報も。

食事をしようと、各車両に連絡して戦車の外に出たところを、ウクライナ軍に狙い撃ちされ、戦車も無傷で鹵獲されているようで。現場の動画がネットにかなり上がっていますが、ロシア軍のレトルトパックなどが戦車の横に散乱しているのが写っていたりで、どうやら事実らしいと分かります。また今回、ジャベリンの攻撃をロシア軍は初めて受けたようで。経験がない者は対象できない、というのは軍事ではよくある話。

■北方領土でロシアが軍事演習■

そんなボロボロのロシア軍ですが、もずくは北方領土で軍事演習を実施し、その動画を公式に流しているようで。プーチン大統領も、日本を批判する言葉を発していますね。これをもって、ロシア軍が北海道に攻めてくるのではないかと、慌てふためいている人もいますが。自分はその可能性は低いと、軍事の専門家でも何でもないですが思います。だってそれをやったら、まさに日本軍の真珠湾攻撃と同じですから。

【ロシア、北方領土で軍事演習=平和条約交渉中断後で初】livedoorニュース

 ロシア軍東部軍管区は25日、クリール諸島(北方領土と千島列島)で3000人以上が参加する軍事演習を実施したと発表した。
 主要な軍事施設がある北方領土で実施したとみられる。

ルーズベルト大統領は、第二次世界大戦に参戦しないことを公約にして大統領に当選しましたが、実際にはイギリスを助けるために参戦したかったわけで。ルーズベルト陰謀論はともかくとして、日本が真珠湾攻撃したのはまさに願ったり叶ったり。もし今ロシア軍が北海道に攻め込んできたら、アメリカはロシアと対峙せざるを得ません。そうでないと日米安保はただの口約束ということになってしまいますから。

現実には、ロシア軍は極東の兵力もウクライナに投入すべく、ウラジオストックに動かしています。シベリア鉄道などで輸送すると考えられています。つまりこの演習は、北方領土は手薄になっていないから日本軍が攻めてきても無駄だぞという、一種の示威行為でしょう。逆に言えば、プーチン大統領とロシア軍は、それぐらい追い詰められてるということでしょう。日本がこの機に乗じて北方領土に進行する可能性は、限りなくゼロなのに。

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