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高専生が赤潮予測アプリを開発

◉香川高専生が、赤潮の発生を予測したり、効率的な航路を示したりする機能を備えたアプリを開発し、『全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト2024』で、2位に輝いたそうです。高専といえば、NHKが主催する『アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト』が有名ですが、こういうコンテストもあるんですね。今年で5回目のようですが、こういうコンテストがあると、学生も学んだことを実用化する部分で、楽しみながら実践できて良さげですね。

【赤潮発生をディープラーニングで「ほぼ100%精度予測」…高専生開発の漁業支援アプリ「4億円」評価】読売新聞

 人手不足や高齢化が進む漁業の現場を支援しようと、香川高専の学生たちが開発したアプリが、全国の高専生が技術力を競うコンテストで2位に輝いた。人工知能(AI)を活用して、赤潮の発生を予測したり、効率的な航路を示したりする機能を備える。将来的に企業との連携による実用化も見据えている。(尾崎達哉)

https://www.yomiuri.co.jp/science/20240618-OYT1T50012/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■今でも赤潮は深刻■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。自分が子供の頃は、日本は公害で滅びるのではないかというのが、わりと現実味がありました。海や湖の赤潮の発生は今よりも遥かに多く、瀬戸内海で魚が大量に死んでいる映像とか、よく見ました。そのため、洗剤のリンを使わない無リン洗剤が推奨されたものです。リンは服を白く仕上げる効果があったのですが、湖沼の富栄養化にも影響があるとされたので。その頃に比べれば、だいぶ減ったとはいえ。今年も6月19日に鹿児島県や九州で赤潮が発生し、養殖ブリが1000匹も死んでいるんですよね。そういう意味では、とても重要なアプリ。

AIにディープラーニング(深層学習)させることで、ほぼ100%の制度とのこと。高専と言うと、機械工学科や建築工学科、電気電子工学科などのイメージがあるのですが。時代に合わせて、情報工学科なども増えているんですね。時代はAIなんですねぇ……。日本は割とソフトウェア軽視と言うか、本当は軽視していないんですが、本当に大事なソフトウェア部分は口伝で隠す、という部分があり。失われたり失伝してしまうんですよね。なお、本アプリは使用しているデータが商業利用ができないため、アプリの提供は行っていないそうですが。商用利用可能なものに置き換え、ぜひ提供してほしいですね。

■目先の利益と企業■

そういえば鳥人間コンテスト選手権で、日大や神奈川大学、九州大学などのチームが参加して、盛り上がるように。航空工学部がある大学は少ないですが、ああいうコンテストがあると、そこで自分が学んだことを試してみたくなる。同じように、こういうコンテストは、お金のためだけではない遊び心やモチベーションを、育むと思うのですよね。「~の甲子園」みたいな企画は、安易という批判はありますが、自分は青春の目標になりますし、それが将来の職業にもつながるなら、なお良いですから。まぁ、本家の甲子園大会や、箱根駅伝は弊害も大きいのですが……。

日本だと、イグノーベル賞の受賞で盛り上がるのですが、ああいう遊び心って必要なんですよね。ノーベル賞とイグノーベル賞は、表裏一体で。韓国にノーベル賞学者が招かれると、どうやればノーベル賞を採れるかと、どこに行っても聴かれてウンザリするそうですが。ノーベル賞も、未知の領域を探求するのですから、狙って取るのは難しく。その研究に一生を捧げる覚悟と、情熱がないと無理です。韓国人は優秀な民族であるという、自己満足のためにノーベル賞を狙っているうちは、ダメでしょうね。まずは、イグノーベル賞の常連になるのが、先かと。コチラの意見も、重要ですね。

80年代のトヨタの経営陣はあなたみたいな実用面重視で国内シェア50%目指してたけど、F-1ブームが来たらホンダに顧客持ってかれたの。
で、00年代からホンダの方があなたみたいな経営陣になって実用車ばかり作り出したら顧客だけでなく技術者まで逃げ出し始めたの。
実用車しか作らない会社は潰れるの。

https://x.com/Witchwatch99/status/1803565716072988869

企業も、もちろん、企業は儲けないといけないのですが、目先の利益を求めるサラリーマン社長とか、自分が退任した後のことなんぞ知らん、という部分を感じますね。
人はパンのみにて生くるものに非ず。
自動車メーカーは実用車のみにて稼ぐものに非ず。
ついでに、人は健全図書のみにて生くるものに非ず。

昔のHONDAの社員は言いますね、こんな楽しいことをやらせてもらって、給料までもらって申し訳ないぐらいだったと。銭金の問題は大事ですが、それだけではないんですよね。そこに金銭を超えた楽しみは、志はあるのか?

■高専への期待も■

そういえば、高専=高等専門学校を、調理師やデザイナーの専門学校の延長ようなものだろうと思いこんで、赤っ恥をかいた人がX(旧Twitter)にいますが。5年制で短大卒業と同等のレベル。うちの地元では、隼人高専(鹿児島工業高等専門学校)や、隣県ですが距離的に近い都城高専(都城工業高等専門学校)は、中学の成績上位者が狙う難関で、それぞれ偏差値66と63と、古豪の進学校・玉龍高校や、いちおう東大や京大の合格者も毎年出る我が母校などより上です。とにかく、就職が引く手あまたですからね。

香川高専は偏差値62ですから、都城高専と同レベル。個人的には、2024年4月4日時点で58校(国立51校・公立3校・私立4校)の高専を、倍増してもいいと思っていますけどね。47都道府県に最低2校ずつは、あっていいですし。少子高齢化だからこそ、工業高校の統廃合と合わせて、高度な教育の場になっていくのでしょう。高専に大学院機能をつけるのと合わせて、変えていかないといけないでしょうね。いまは、理系の大学学部では、大学院進学があたり前になっていますから。

あとは、文系の高専の設立ですかね。いわゆる八士業、弁護士・司法書士・弁理士・税理士・社会保険労務士・行政書士・土地家屋調査士・海事代理士を中心に、宅地建物取引士や公認会計士、行政書士、ファイナンシャル・プランニング技能士、不動産鑑定士などを専門に育てたほうが、けっきょく効率が良いんですよね。だって、自分の学生時代だって、ダブルスクールで弁護士や会計士の資格を目指す人間がいて、逆に在学中に司法試験に合格したら、大学中退する人間も。つまり、大学は保険や腰掛けになってしまっているんですよね。


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