見出し画像

中華強襲揚陸艦が就役

◉中国が強襲揚陸艦を就役させ、さらに二番艦や三番艦も建造予定だそうで。強襲揚陸艦は見た目が空母に似ていますが、船の後部──船尾にウェルドックと呼ばれる、デッキ状のドック式格納庫が装備されていて、ここから上陸艇を出します。つまり、国外の敵地に、占領や戦闘をするための歩兵や戦車などを送り込むための艦艇ですから。まさに、台湾を攻撃するのに適した艦艇です。

【中国、初の強襲揚陸艦就役 台湾侵攻想定、上陸能力強化】時事通信社

 【北京時事】中国国営中央テレビは24日、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)が出席し、中国初の強襲揚陸艦の就役式が23日に海南島・三亜で行われたと伝えた。米軍のワスプ級に匹敵する「075型」(推定排水量約4万トン)とみられ、「海南」と命名された。中国軍は台湾侵攻や南シナ海での紛争を想定し、今後も上陸作戦の中核を担う強襲揚陸艦を配備していく構えだ。
(中略)
 中国軍は米軍のように強襲揚陸艦を中心とする艦隊を複数編成し、海外に軍事力を展開する能力の獲得を目指している。強襲揚陸艦は大きな甲板が特徴。F35BのようなSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)機を搭載すれば空母に近い運用も可能だが、中国はSTOVL機を開発できていない。

とはいえ、今すぐ中華強襲揚陸艦が台湾や日本への脅威になるかと言えば、それは疑問です。ガワだけ作っても、そこで働くスタッフの養成は、一朝一夕では難しいですから。ただ、中国の野望は明らかかと。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

■強襲揚陸艦とは?■

強襲揚陸艦。全通甲板を備えた大型の艦艇で、見た目は空母に似ています。実際、ヘリコプターや航空機が離発着しますしね。日本の出雲型護衛艦も、区分的には海上自衛隊のヘリ空母です。素人には空母と軽空母とヘリ空母と強襲揚陸艦の区別がよくわかりません。空母は海軍が所有していますが、強襲揚陸艦は海兵隊が所有していることが多いですね。日本には海兵隊はありませんから、強襲揚陸艦は微妙なポジション。

強襲揚陸艦は元々、陸軍が兵員を外地に運んで上陸させるのに使っていたので。ホバークラフトなどの上陸用の揚陸艇を積み込んでいますし。日本で強襲揚陸艦を導入すると、航空自衛隊と陸上自衛隊と海上自衛隊の3軍が、協力しないと運用できないので。本来は海兵隊を創設すべきですが、難しいでしょうね。でも、島嶼部が多い日本列島には、災害救助の面でも、強襲揚陸艦は有効だと思います。

■日本にも強襲揚陸艦を■

大量の自衛官を被災に送り込めますし、ヘリコプターを使っての救急搬送も可能。病院ユニットを積み込めば、簡易的な病院船にもなりますし。そもそも、オスプレイのような大型のティルローター機は、医療ユニットさえ改造すれば載せられますしね。ウェルドック付きの強襲揚陸艦は、港のないところでもホバークラフトなどの上陸用の舟艇で自衛隊員を送れますから。日本の実情に合った艦艇かと。

出雲型護衛艦は改修によって、F-35Bが離着陸できますから。ヘリコプターしか離着陸できない中華強襲揚陸艦は、その意味では敵ではないです。そもそも、空母の艦載機ですら、アメリカとは大きな差がありますから。旧世代のF-15ですら、いまだに公的には撃墜された機体はゼロ。支援戦闘機のF-16や空母艦載機のF-18ですら、ロシアから技術供与を受けて発達した中華戦闘機は、まだまだ差が大きいでしょう。

■専守防衛のドグマ■

日本の専守防衛のドグマから言えば、空母は不要でしょう。少なくとも、現状では。それは、核武装も同じ。でも、強襲揚陸艦は米軍との連帯という点において、有効。米軍の空母打撃群と呼応する、強襲揚陸艦打撃群はあり。アメリカの強襲揚陸艦のワスプ級やアメリカ級が4隻あれば、日本海・オホーツク海・東シナ海に展開して、1隻は訓練用兼ローテーション用という扱いでやれるでしょう。

で、出雲型護衛艦2隻と日向型2隻の合計8隻あれば、取りあえず中国の領土的野心は、挫けそうです。というか、中国がどこまで本気かは不明。先ず空母を造って、それから強襲揚陸艦って順番がもう、体裁を整える中国らしいです。日本は、海軍国ですからね。将来的に空母を持ちたい野望があっても、現実的に大隅型→日向型→出雲型と、段階的なステップを踏んでいますし。こっちの方が本気度が高いです。

F-35Bで優位に立ちつつ、強襲揚陸艦打撃群を用意が吉でしょう。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ