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小説を書き写す意義

◉noteのオススメに、こんな記事が上がっていました。小説を模写することによって、文章力が上がった生徒のお話。文章力を高める上で、エッセイや小説をそのまま書き写すのは、確かに効果があると思います。自分も昔は、そんな文章を書き写しても筆力は大して上がらないし、それよりは良い文章をたくさん読んだ方がいいと思っていました。でも実際は、確かに効果がありました。ただし、それはある程度、見る目が必要という面もあります。

僕は文学の学校に通っていて合評会に参加しているのですが、
 最近、文章が上手くなっている生徒がいました。授業のあとの飲み会で、僕は彼女に対して「なんで、そんなに文章が上手くなったの?」と聞きました。すると、「自分の好きな作家の書き写しをしている」と言いました。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、鉛筆のイラストです。

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■形臨・意臨・背臨■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。これを元noteは、模写と呼んでいますが。個人的には、筆写やトレースと呼んだほうが、より正確なように思います。元noteが言う模写は、書道で言う臨書に近いような。臨書とは、お手本になる書を横に置いて、よく観察しながら模倣すること。形状を真似する形臨から始まって、作者の意図を理解する意臨、手本を見ずに書く背臨(暗書とも)の方法があり、これは小説を筆写するのにも通じる、内容ではないでしょうか?

形臨・意臨・背臨は、芸事で言われる〝守破離〟の考えにも似ていますね。最初は形の模倣から入り、次に形に惑わされずに本質を掴み、やがては自分自身の独自性を発揮する。ただ書道の場合は、上手い人の文字の形状を真似られるようになるだけで、十分にメリットがあるのですが。文章や小説の上手さを身につけようと思ったら、作者の意図を理解する意臨に近い、ワンランク上の理解力が求められるわけです。

仏教系学校の、罰則の写経のように、ただ漫然と小説を書き写しているだけでは、それほど実力は上がらないでしょう。まずは弊社で出している、文章読本を読むことで、文章とはそもそも、どんなニュアンスを読者に伝えるかという、読者わからせゲームですから。ということで、自分自身が過去に経験した、筆写による文章力アップの方法論を、いくつか思い出しながら、書いてみようと思います。

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