戦うラムザイヤー教授
◉ハーバード大学の、ジョン・マーク・ラムザイヤー教授が慰安婦制度について、『太平洋戦争における性契約("Contracting for sex in the Pacific War")』と題する論文を、法律・経済学の学術誌International Review of Law and Economicsのオンライン版に発表したのが2020年。もう4年近く前なんですね。あのとき、頭に血を昇らせた方々が、ラムザイヤー教授に対して学術的な反論ではなく、人格攻撃に走ったのを、覚えています。学者や団体が論文撤回を要求しましたが、自分には典型的なキャンセル・カルチャーに見えましたね。けっきょく、論文は撤回されず。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■倫理観は変化する?■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。生まれてすぐに日本に来て、18歳まで宮崎県で過ごされたため、日本語は堪能。というかネオティブ。そもそも、この問題は吉田清治という詐話師の与太話がベースになっており、戦前戦中の公娼制度と、ほとんど変わらないものですから。今日的な人権感覚からすれば、問題あるとしても、当時は合法であったのですから。宮沢りえさんの18歳の時にはヘアヌード写真集『Santa Fe』だって、現在なら撮影時の年齢的に、発売できませんしね。いわんや、80年以上前の話をや。ここらへんを、すり替えてくるんですよね。
やはり、契約社会の欧米にあって、ちゃんとした契約書があったというのは、インパクトが大きかったようで。日本軍自体、白馬事件とか末端の暴走はありましたが、おおむね公娼制度に沿っていたわけで。そもそも、日韓併合以前の李氏朝鮮から大韓帝国時代の制度とか、もっと酷くて、朝鮮総督府が法的な部分を整備したぐらいですから。キーセン文化があったのですから、洗練潔白なはずもなく。高麗王朝を屈服させたモンゴル帝国や、大清皇帝功徳碑を建てさせた清朝とか、悲惨な収奪を繰り返していましたしね。興味がある人は、調べてください。
■ドイツの慰安婦狩り■
そもそも、ドイツのメルケル前首相が、上から目線で日本を批判しましたが、実は紛うことなく〝奴隷狩りのような慰安婦集め〟をしていたのは、ドイツ軍なんですね。ポーランドやソ連の占領地で、。で、その件に関して、謝罪も補償もしていません。それなのに、謝罪も補償もした日本が、因縁のような難癖をつけられ、さらなる謝罪を要求される。バカバカしい話です。90年代からずっと、この問題は論点をすり替え・捻じ曲げ、政治的に利用されてきました。
白人様のドイツがやったのだから、黄色い劣った猿はもっとひどいことをしただろう、という思い込みと偏見が、そこにはなかったのか? 制度と言っても、例えばリンカーン大統領は1862年9月に奴隷解放宣言をしましたが、二・二六事件で暗殺された高橋是清は、アメリカ留学時代にホストファミリーに騙されて、奴隷契約を結んでしまい、働かされます。これが1867年から68年のこと。そして、それから100年近く経っても、公民権運動で黒人の権利や、差別解消の戦いがあったのは、周知の事実です。慰安婦に契約書があったというのは、そういう意味でインパクトがあったわけです。
■万機公論に決すべし■
学術論文なんですから、学問として整合性や歴史的事実を争えばいいのに、そこでは戦えないので、搦手で来るんですよねぇ。背後には、拉致問題を中和した北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)と、韓国の従北左派の姿も見えます。また、宗教系の暗躍も見て取れます。さらにマスコミがそれを後押しすれば、無理が通れば通りが引っ込むで、力押しが通用してしまう。でも、それこそ左派が常々批判する、同調圧力ってやつですよね? 「あなたがすれば不倫、私がすればロマンス」のダブル・スタンダードが、酷すぎるんですよ。だから、若い人たちには見捨てられるのに。
力強いですね。けっきょく、性奴隷や強制連行を認めると、「半島の男どもは、高麗後期から李氏朝鮮時代にかけての貢女と同じで、指を加えてみていたのか?」という、情けない話になるのですが。実際は、光州学生事件のように、日本人学生の肩が朝鮮人女学生にあたった程度の話が、フレームアップされて最終的には4万人が参加するような、デモに発展しています。親の知らないところで強制連行されたなら、警察や裁判所に捜査願いや失踪届が残っているのですが、そんな記録と一致する慰安婦はおらず。経済活動としての慰安婦だったのが、見てこれます。
晩期公論に決すべし。
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