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《A版》二十歳の元旦

【モグゆく A版 (2007.12 - 2010.12) 】
【Ameba Blogにて投稿のブログより】


みんなでドライブして富士山5合目まで。
その時ふと、二十歳の元旦、この5合目まで来た事を思いだしたんだ。

二十歳の元旦、高校時代の友人・アキオから久しぶりに電話があった。
「元カノとその友達と一緒に雪でも見に行く事になったの。1人じゃ気まずいから一緒についてきてくれよ。」
1番気まずくなるのは、きっと女性陣に面識のない僕だと思うが、どうしてもと頼むのでついていく事に。

アキオが車で登場し、僕を乗せそれから女性陣を迎えに。到着すると、そこにいたのは何故か元カノらしきギャルだけ。アキオとギャルが「さぁ行くぞ!雪見に行くぞ!」と話しているので僕が不思議そうな顔をしていると2人は声を合わせて言った。
「あ、友達、ダメになっちゃって3人で行く事にしたから♪」
…2人で行けよ。しかし時すでに遅し、もう引き返すせず。

車を走らせ15分くらいワイワイと楽しい時間が流れたがしばらくするとアキオとギャルが喧嘩し始めてしまった。

最初は言い争いが続いた。仲裁には入ったが、力及ばず2人は2人だけの世界に入り長い事罵りあってた。やがて次に訪れたのは長い沈黙だった。楽しませようとする僕の声が虚しく響いた。

沈黙が続くとギャルに異変が。明らかに顔色を悪くして車酔いしている。富士山につく頃には度々車を停め、降りては吐き、降りては吐きを繰り返した。

目的地に着いても僕はギャルの看病を続けたが、アキオはそんな事より雪合戦がしたかった。
ピクリともしなくなったギャルを放置し雪合戦をするが僕は集中できない。するとアキオがこう言った。
「アイツの事気に入った?俺の元カノとか気にしなくていいよ、頑張れよ応援してやるから。」

僕は心で思った。
いやいや待て待て違う違う。何故そうなる?何故そうなる?長い付き合いならタイプじゃないのはすぐわか…という話じゃなくて、初対面の人があんな状態のになっちゃってたら心配になるの当たり前だろ。と。

で、申し訳ないがこの話はこれで終わりさせてもらう。
何故かというと僕はその後の事をまったく覚えてないからだ。あの後どうしたのか、どの道で帰って、どこで降ろしてもらったのか。本当に思い出せない。アキオの突拍子もない言葉に脳が動転しながらフル回転し、そしてきっと、パンクしてしまったのだろう。

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