見出し画像

飲みかけの紅茶と閉めきった窓

詩集《歩道橋から》より


深夜2時 月明かり
静寂の“時”と時折
眠らない街角の足音が過ぎてく

カーステは静かに
バラードを歌う
助手席の君が僕に微笑みかける

また明日があるから
また明日があるんだけどな
「またね」とは言うけれど
帰したくなくて


寄り添って並んでる
飲みかけに紅茶を
また少し口にした
だいぶ冷めてきてた

カーステのディスプレイ
見つめてる君
今 君のその手を握り寄せた

握り返してくれた君の
その優しさがとても温かかった
感じた幸せに 微笑みが生まれた


閉めきった窓が
だいぶ曇ってきたね
今夜君としたキスも 数えきれないほどで

あぁ時間が止まらないかなぁ
ドラマみたいな事 思って少し笑った
君とこうしていられる時間
ドラマみたいなもんか…

重ねたキスは唇と
その額に想いを込めて
君の部屋のその前で
「またね」のキスをしよう



【Writone】
“飲みかけの紅茶と閉めきった窓”をオーディオブックでどうぞ。

アクター:KHb2PyDWnpfs2Wgm4B8QxS7xF0a2 
アクター:シトロン



□□□□□□□□□□□□

《歩道橋から》目次へ戻る
《Top Menu》へ戻る

頂いたサポートは全てプロテイン代にさせていただきます。 (貴方の支えが明日の僕の筋肉に(๑❛ꆚ❛๑)キリッ)