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生きる

詩集《歩道橋から》より


バカ笑いをして はしゃいで
いつもそんなふうで
お気楽でいいなって言われて また笑って
そんな僕にだって 言葉にできない事
胸の奥に 誰にも伝えられない事がありました

必死で暗闇の中で もがき続けて
やっと太陽を迎え 歩きだしても
電車の中や交差点 街の中で
僕がここにいる事がとても
恥ずかしく感じる時がありました

鏡に映るちっぽけな僕がいて
悲しそうな目でただまっすぐを
見つめている
惨めになるからそんな寂しそうに
笑わないで ねぇ笑わないで
笑わないでおくれ


誰よりも人の気持ちを解ってあげたかった
優しくなりたいと願ったのに
優しくなれなかった
友達や家族を
一番そばにいてくれた貴方を
傷つけたのは紛れもなく この僕でした

何故 後ろを振り返ると
悲しい場面しか思い出せないんだろう

無言のまま 温かい胸の中で
いつからか流せなくなった涙を枯れるまで
優しく受け止めてくれる胸の中で
眠りたかった
ほんとはただ それだけなのに


もうだめだと思うから
もうダメだと思うから
最後にもう1度
もう1度だけ全力でやってみよう
終わりにするのはその後で



【Writone】
“生きる”をオーディオブックでどうぞ。

アクター:ツナツナ
アクター:孤竜




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