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試合に出る理由

柔術の道場を2005年暮にはじめて現在に至ります。

今年で49才になるんですが先日長尾さんに写真を撮ってもらうことになってよく試合に出ますねって聞かれました。
試合に出る理由?

ぱっと出てこなくて。
実はいろいろいろんなところで聞かれます。
その時はうまく?はぐらかすようななあなあな回答をしていたんですが。

その後、長考してやっと出た答えがこれ。

【自分が練習したかったから。】

格闘技を始めた当時はお茶の水の大学に行っていて初めて通った道場が運良くすぐ近くでした。
柔術をはじめてからは埼玉の家から江古田のパラエストラ東京まで約1時間かけて通いました。

その後、家の近くで練習したいという気持ちから川越で独立させていただきました。

以来、自分が試合に出るために練習がしたいので練習相手を育てるという目標を持って道場をやってきました。
だからなんというかセルフィッシュなんですよね。

僕には柔術を広げたいとか柔術で稼ぎたいという気持ちよりももっと単に柔術の練習がしたいだけというのが道場をやってる理由でした。

そんなわけで試合に出るために道場をやっていて道場をやっているから試合に出るんだというのが結論かなと思いました。

と思ったのも束の間。
今まではキッズクラスは上記の理由から興味もなくうちの道場ではやるつもりもなかったのでこれまで入会希望者がいたら大人クラスでもいいという人のみ受け入れてました。

我が子ちーちゃんが友達の子の影響で柔術がやりたいというのでその友達の道場のキッズクラスに通わせてました。
今年、ちーちゃんが小学生になるので友達の道場に通うのが難しくなるかもしれない。
やりたいなら自分の道場でもキッズクラスをやろうと決めて今年からキッズの募集をすることにしました。
が、募集開始してからまさかの展開。

ちーちゃん、村神宣言。

幼稚園の友達に触発されたのかWBCの影響なのか野球がやりたいそうで村上になる!と宣言。

僕としては大谷くんになってもらいたいのはさて置いて。
しれっとなかったことにしようかと思ったのも束の間、募集に集まってきた子のためにキッズ柔術をはじめることを決意。

共働きのため下校したちーちゃんを留守番させておくのもどうかと思いなんとか頼み込んで柔術クラスに参加してもらってます。
いや、おかしーだろという気持ちはしまって。

新しく始めた子がなぜかやる気満々でまだ初めて数回なのに試合に出たいって言ってくれて教えるこちらもやる気になります。
はじめて良かったかなーと思ったのも束の間。

まさかのちーちゃんの一言。
ちーちゃん『試合に出てもお金もらえるわけじゃないから意味ないよ』
僕『優勝したらメダルもらえるよ』
生徒『欲しい!』
ちーちゃん『メダルもらったらなんなの?』

誰だ!?ちーちゃんにそんなこと教えたのは?と心あたりがあるようなないような。

確かにメダルもらったからお金持ちになるわけではない。
けどね、ちーちゃん。
人生、そういうもんじゃないんだよ。

けど、プライスレスな喜びを彼に伝える手段を今の自分には持ち合わせていないことに気づかされました。
僕の場合、手段がないので試合に出て自らそれを体現するしかないわけです。

そんなわけで僕の新しい目標はちーちゃん、そのほかのキッズたちになにかをやって結果を出すことの意味を教えることが目的です。礼儀とかそういうのは期待しないでください。
なにかに打ち込んで結果を出すことを目指して努力する。
それがたとえ報われなくても前を向いてまたチャレンジする。
頑張んなきゃ。おしまい。

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