名古屋市営100周年記念 名古屋市電系統図の52年(3):最盛期と全廃まで(1952〜1974)

1953〜1955の3年分は資料未入手のため、この時期に成立したいくつかの系統については正確な設定年を把握できていない。以降は現在に近いためか、全廃までの正確な系統図をほぼ完全に知ることができた。

1952(S27) (2)から再掲

この間に今池〜矢田町四丁目開業(1953.8.14)、金山橋〜池内町廃止、沢上町〜池内町開業(1954.7.1)、中村公園前〜鳥居西通開業(1955.8.10)、浄心町〜秩父通開業(1955.10.1)

1956(S31) 同年8月の電車運転系統図に拠る。鳥居西通〜稲葉地町(7.15)と稲永町〜西稲永(9.15)が開業。1952年と比較すると、2系統 稲葉地町まで延長(おそらく路線延長時)、5系統 常設化、10系統 秩父通まで延長(おそらく前年の秩父通開業時)、13系統 平田町経由に経路変更、22系統 上飯田まで延長、30系統 黒川まで延長、31系統 栄町まで延長、33系統 大江まで延長、35系統 瑞穂通三丁目まで延長、50系統 名古屋駅前まで延長、51・52系統 西稲永まで延長、63系統新設(おそらく今池〜矢田町四丁目開業時)となっている(起点を名古屋駅前と笹島町とで変更しているものを除く)。2・10・63以外は変更時期不明(63系統も最初から桜山町が起点だったかは不明)。
1957(S32) 同年8月の電車運転系統図に拠る。六号地〜開橋開業(8.1)
前年からの主な変更:2系統 東山公園まで延長、11系統 覚王山まで延長、14系統 八熊通まで延長、21・61系統 開橋まで延長、63系統 新瑞橋まで延長
この年に地下鉄線 名古屋〜栄町開業(11.15)
1958(S33) 同年8月の電車運転系統図に拠る。黒川〜黒川本通四丁目開業、34系統延長(4.10)
他に、20系統が大津橋まで延長。
1959(S34) ウェブサイト「名古屋市電覚え書き」の「名古屋市電の運転系統」に拠る。
東山公園〜星ヶ丘開業により1系統延長(3.25)以外は前年から変更なし。
9.26に伊勢湾台風が襲来し、築地口〜弁天裏および稲永町〜西稲永が休止。

1960(S35)の正確な系統は不明。黒川本通四丁目〜城北学校前開業(2.1)。上飯田運輸事務所設置(4.1)により、おそらく14→80系統, 32→82系統に番号を変更、81系統新設(翌年の系統図参照)。地下鉄線 栄町〜池下開業(6.15)

1961(S36) 築地口〜弁天裏・稲永町〜西稲永再開(4.1)。この時点で路線長が最長の「最盛期」となったため、この年の系統図は様々な資料に掲載されている。80番代の系統以外の1959年からの変更点:30系統の名駅以北が分割され18系統新設、35系統 新瑞橋まで延長
6.15に地下鉄線 栄町〜池下開業。以東の敷設のため、5.15から覚王山〜星ヶ丘休止。
1962年は特に変更なし。
1963(S38) 以降の系統は「名古屋市電(中)・(下)」(服部重敬 著, RM LIBRARY 171・172, ネコ・パブリッシング, 2013)に拠る。地下鉄線 池下〜東山公園開業(4.1)により、並行する覚王山〜東山公園廃止、1系統廃止(4.1)、62系統 起点を名古屋駅前から大門通に変更(4.22)
1964年は特に変更なし
1965(S40) 今池〜覚王山廃止(3.1)、大曽根〜東大曽根廃止、12・13系統廃止(10.1)、地下鉄2号線 栄町〜市役所開業(10.15)
1966(S41) 7停留所と地下鉄2駅の名称変更:納屋橋東→納屋橋、伏見通→広小路伏見、栄町→栄、南大津通→白川通大津、東桜町→桜通大津、地下鉄1号線 伏見町→伏見、栄町→栄(以上、6.1)、市立大学病院前→瑞穂通一丁目(11.6), 桜山町→市立大学病院(11.15)
1967(S42) 栄〜今池・清水口〜赤塚・黒川〜城北学校前廃止、18・62・82系統廃止、60系統の起点を名古屋駅前から矢田町四丁目に変更、22系統 平田町経由に変更(2.1)、地下鉄1号線 東山公園〜星ヶ丘・2号線 栄〜金山開業(3.30)、市電 東山公園〜星ヶ丘廃止(4.1)
1968(S43) 大津橋〜栄〜金山橋廃止、22系統廃止(2.1)
1969(S44) 日比野〜築地口〜名古屋港・尾頭橋〜下之一色〜稲永町廃止、50・52・70系統廃止、20系統の起点を名古屋港から西稲永に、51系統の起点を西稲永から熱田駅前に変更(2.20), 地下鉄1号線 名古屋〜中村公園・星ヶ丘〜藤ヶ丘開業(4.1), 地下鉄路線の愛称使用開始(5.1)
1970(S45) 平田町〜新栄町〜鶴舞公園廃止、3・80系統廃止(4.1)
1971(S46) 菊井町〜明道町〜平田町〜赤塚〜大曽根〜上飯田, 笹島町〜栄廃止、81系統廃止(2.1)
1971(S46) 地下鉄名城線 金山〜名古屋港開業(3.29), 市電 秩父通〜浄心町〜明道町〜柳橋〜八熊通・黒川〜清水口〜東新町・安田車庫前〜八事廃止、10系統廃止(4.1)
1971(S46) 熱田駅〜築地口〜稲永町〜西稲永廃止、20系統廃止(12.1)、地下鉄名城線 市役所〜大曽根開業(12.20)
1972(S47) 浄心町〜押切町〜名古屋駅前〜六反小学校前〜水主町〜上前津〜鶴舞公園〜東新町・鶴舞公園〜堀田駅前・稲葉地町〜笹島町廃止、2・11・30・33・34・35系統廃止、31系統 起点を笠寺西門前から港東通に変更(3.1)、1973年は変更なし
1974(S49) 船方〜八熊通〜沢上町〜内田橋〜大江町廃止、21・51系統廃止(2.16)
1974(S49) 地下鉄4号線 金山〜新瑞橋開業(3.30)、市電 金山橋〜沢上町〜高辻〜市立大学病院・矢田町四丁目〜今池〜大久手〜市立大学病院〜笠寺西門〜大江町〜昭和町・大久手〜安田車庫廃止により全線廃止(3.31)

画像をクリックして拡大表示し、左右の矢印をクリックすることで変化を視覚的に確認できます。

(序)
(1):1922〜1937
(2):1937〜1952

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