#01 消費社会の子どもたち、その生命の欲動 (茂木秀之)
消費社会は評判が悪い。
もともと批判のために作られた概念という面もあると思うが、いよいよ近代の次を構想しないとにっちもさっちもいかなくなってきた感のある昨今においてはますます、消費社会を肯定するような知的な言辞はまず聞くことがないと言っていい思う。そして、批判の多くに私は共感する。だけど、その消費社会のまっただ中を生きてきて、それほど悪いことばかりだったとも思わない。特に子どもだった頃を振り返ると、なかなか良い思いをしてきたと思うのだ。
誰もが大量供給される規格化された商品