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フルーツサンドさえあれば。

自分の機嫌は、自分で取る。

私は恥ずかしながら、気分屋だと思う。
しかしながら、それを全面的に表に出しては
大人が廃るってもの。

見かけだけでも
クールにスマートにおすまししていたい。

嫌なことがあったとき、
ちょっと疲れが溜まっているとき、
悲しい気持ちになったとき。

そんなときに自分を一瞬で
ご機嫌にしてくれるものをひとつ見つけた。

私の中で『貴族の食べ物』と今まで手にしなかったモノ。
フルーツサンドだ。

お菓子でもなく、塩気がないから軽食でもない。
※あくまで私基準※

とてもそそられるけど、
甘いものが欲したらお菓子やケーキ。
お腹が空いたら塩気のあるもの。

そう自然と勝手に決めていたけれど
価値観をぶち壊して買ってみた。
フルーツサンドはそこそこに高い。

私にとっては、小さな冒険だった。

大好きな甘いコーヒーを用意して
フルーツサンドを一口。

ふわふわのパン。
生クリームとカスタードの優しい甘さ。
大っきな苺の果汁とフレッシュな香り。

とんでもなく幸せな気持ちに
顔がほころぶ。

『貴族の食べ物』はやはり贅沢な時間を作ってくれた。

…それ以来、私はよくフルーツサンドを買うようになった。
でも"特別なとき"だけ。

いいことがあった日。
辛いとき。

そういうときの特別なものにしておきたい。
コンビニでも買えるものだけど
あえて彼らには『貴族の食べ物』であってほしい。

我ながら単純な性格だとは思うけれど
いつまでもフルーツサンドでご機嫌になる
自分でありたいと思う。

今月も推敲に間に合ったから、
明日の3時はフルーツサンドかな。


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