見出し画像

いつも心にドライバー!!プラスとマイナスを意識したRPA布教について考える

今年も始まりましたね!アドベントカレンダー!!
「勉強しないと」と思ってしまうと、つらいこともあるでしょうが、こうしたカレンダーの形だと、毎日少しずつ知識を増やすことができるので、ありがたいですね。
ということで、参加したいから何か1本作ろうかとも考えたのですが、11月末現在、各社編集さんに追われる身なので、遊んでいるのがバレると処刑されかねません。どこかに監禁される恐れもあります。なので、どこかで話したいと思っていたRPA布教活動のポイントについて簡単に書こうと思います。

プラスについて意識する

さて、皆さんがUiPathを社内に広めたい時、どんな話の持っていき方をするでしょうか。「やってみたら面白かったよ!」という人も居れば、「便利だよ!」「役に立つよ!」など、メリットをあげることが多いのではないでしょうか。
そりゃそうですよね。例えば、好きな音楽にしても映画にしても、「面白かった!」「良かった!」と思うから人に勧めるわけで、その言葉が最初に出てくるのは当然です。そして、「自分は楽しい時間を過ごした!」「自分の問題を解決できた/できそう!」という感情は、自分の気持ちを強く上昇させるので、相手に訴える力も強いです。大きな武器になります。

ただ、この武器の威力をちゃんと理解して使っているでしょうか。
例えば、自分に興味のない「インドの山奥で発見された形の変わった松ぼっくり(形が変わったと言っても、素人には見分けが付かない)」の話を興奮気味に「あのね!!インドでね!!すごい松ぼっくりが発見されたんだよ!もうこれには松ぼっくり業界が騒然!!見て!これなんだけど(素人には普通の形に見える)、すっごいよねぇ!!!でね!この松ぼっくりはすごいからすごくて、すごいんだよ!!もうすごい!!(以下小一時間続く)」と説明されても困ってしまいますね。
この松ぼっくりマニアの話の問題点はいくつかあります。例えば、「どうすごい」かを伝えられてないだとか、一方的に話してしまって、相手とコミュニケーションしてないだとか、そもそも、相手とインドの松ぼっくりとの関係がないのに押しつけてしまっているだとか、複合的な理由で、相手の興味を引けていません。
人は、自分の関係のないもの(自分に影響がないもの)には、あまり関心を示しません。自分の心が躍ったり、自分の生活が良くも悪くも変わったり、自分の人生が変わったりなど、自分に影響がないと、関心は薄くなりやすいのです。
さて、皆さんが何をすべきかはわかりましたね。そうです。「自分が良かった!」と思ったら、相手にどのように関係があるかを上手く混ぜ込んで伝えれば、武器の威力は格段に上がります。
松ぼっくりの例で言えば、「インドで、花粉症が治る材料になる松ぼっくりが見つかったんだよ!しかもこの松ぼっくりは形が変わっていてね、普通の松ぼっくりはこの形(写真見せる)なんだけど、この部分がこう変わっていて(写真見せる)、こういう形になるのは、特殊な条件がそろわないと起こらないんだよ!」のように、メリット(花粉症が治る)や、特殊性のわかりやすい説明があれば、相手も「花粉症が治るなんて嬉しいな」「自分は花粉症じゃないけど、皆大変そうだから治ると良いな」「特殊な条件でしかできない形ってちょっとスペシャルな感じがするな」など、自分と結びつけやすくなります。(※もちろん、このインドの松ぼっくりはフィクションです)

「楽しい!」「面白い!」「解決して嬉しい!」「しそうでテンションあがる!」という感情は、大事なものです。そして大きな武器です。せっかくなので、ただ「楽しいよ!」ではなく、どこが楽しいのか、相手に伝わるように話せるようにしましょう。そして、相手の仕事や感情にどう関わるのか、意識して話すと良いと思います。

マイナスについて意識する

ドライバーには、プラスとマイナスがありますね。布教活動でも同じです。プラスだけでなく、マイナスについても意識することが肝要です。
「RPA楽しいよ!」「UiPath面白いよ!」と話した時に、「ああ、時間があったらやってみるね」「へー、そうなんだ。ところでね……」のように、相手の反応が鈍かったり、決定打に欠ける印象を持つこともあるでしょう。
その場合、相手のマイナスについて配慮したかどうか考えてみて下さい。
再び、インドの松ぼっくりの話ですが、例えば、年末の忙しい時期で毎日残業に次ぐ残業。たまの休みは寝て過ごしたいけど、ちょっと仕事も持ち帰ってるんだなどということも、あってはいけないですが、あるかもしれません。そのような時に、前述の松ぼっくりマニアが「この間の松ぼっくりね、インドの科学館で展示があるから行こう!」と誘ってきたら思いますか。
確かに、面白そうかもしれないけど、この忙しい時に、そんな暇はないし、そこまで興味はないし、そんなことより寝たい。そもそもこの時期に何故インドなどと、否定する人が大半でしょう。そりゃそうです。時期も悪いし、松ぼっくりを見ることに、そこまでのメリットがありません。もし、製薬会社なら別かもしれませんが、それでも、ただ見ることには、あまり意味がないでしょう。
RPAについても同じで、誘っても反応が芳しくない場合、相手は「学習コストが高い」「難しそう」「あってもなくてもそこまで変わらないんじゃないか?」「別のツールで十分」などとマイナスのことを考えているかもしれません。
UiPathは簡単に始められるツールではありますが、人によっては、学習コストが高かったり、やりたいこととその人ができることの間にギャップがあることもあります。それは事実です。ここを無理にどうこうしようというのも難しい話なので、素直にギャップを埋めたり、コストを下げることを考えねばなりません。
漠然とした不安であれば、実際にやっていることを見せることで「意外に簡単そうだ」と思って貰えるかもしれませんし、有志で学習会を開くことで、気軽にスタートしてくれる人も居ます。まずは、相手が何をマイナスと感じているのかを分析し、地道に方策を練るのです。マイナスをしっかり埋めることで、プラスがより伝わりやすくなります。

いつも心にドライバー!自分のプラスとマイナスも意識する

プラスとマイナスの話は、なにも相手の話だけではありません。このブログを読んでいる「RPAを広めたいな」「UiPathを皆に使って欲しいな」と思っているあなたにも言える話です。
UiPathやRPAを広めたい理由は何でしょうか。便利だから、社内を改善したいのかもしれませんし、一人は寂しいから仲間が欲しいのかもしれません。人によっては、技術力の増強を狙いたいケースもあるでしょうし、上司や会社にわかって欲しい時もありますね。
こうした時に、あまり無理をすると、段々自分のモチベーションが下がってきます。自分の伝え方が悪いのかな?と内向的になってしまうこともあるかもしれません。
そうした時は、自分の心の中のプラスとマイナスを確認してください。「楽しいな」が「会社がわかってくれない」に浸食されているのであれば、会社にわかってもらうのは一旦ストップした方が良いです。「改善されたぞ!嬉しいぞ!」が「社内に仲間がいなくて、チト辛い」に侵されているようなら、別の方策(社外に仲間を求める)を取った方が良いかもしれません。
RPAは業務に関わるものなので、会社の理解がなかったり、仲間が居ないことは、社内政治的にも技術的にもメンタル的にもつらくなりがちです。ですから、理解してもらって、仲間を増やすことは大事なミッションなのですが、つらい時は一人で戦わずに、コソコソ活動したり、別の方策を取りましょう。あなたが「楽しい」「面白い!」と思った感情は、無くしてしまってはいけません。(註:コソコソ活動は、情シスの許可が必要)
と、いうことで、ドライバーにプラスとマイナスがあるように、布教活動もプラスとマイナスが大事。いつも心にドライバー!プラスとマイナスを意識するようにしましょう。

さて、アドベンドカレンダー楽しみですね。僕は毎日何か(具体的には各社編集)に追われる毎日ですが、師走ですから、僕も走って逃げ切りたいと思います。うん。原稿なら今書いてる……。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?