北海道 奥行臼 駅逓(おくゆきうす えきてい)パート1

北海道 奥行臼 駅逓(おくゆきうす えきてい)

駅逓(えきてい)とは、江戸時代から明治時代にかけて、人馬継立制度によって旅人を宿泊させたり、荷物や郵便物を運搬するために設けられた施設です。
駅逓は、街道沿いに一定の間隔で設置されており、旅人は次の駅逓まで馬や人足を利用して移動することができました。
駅逓には、旅人の宿泊施設や人馬の休憩所、荷物や郵便物の保管所などが設けられていました。
駅逓制度は、江戸幕府によって整備され、全国各地に駅逓が設置されました。
駅逓制度は、明治時代に入ってからも利用されていましたが、鉄道や自動車の普及によって次第に衰退し、昭和時代には廃止されました。
現在では、駅逓の施設が残っている場所は少なく、一部の駅逓は資料館として公開されています。

北海道 奥行臼駅逓
北海道野付郡別海町奥行

奥行臼駅逓は、現存している数少ない駅逓の一つです。別海・別当賀・西別への分岐点となる駅逓であり、また別海町にあった9つの駅逓のうち、現存している唯一のものです。

内部は当時の建築をそのまま残し、壁や天井には木材、床には畳などが使われ、自然素材の温もりを感じられる空間となっています。
床の間の飾り、ふすまや建具の金具など、細部までこだわった意匠が施されています。

これらの意匠は、日本の伝統的な美意識である「わびさび」や「静寂」を表現しており、心を落ち着かせてくれます。
大正時代のガラスが当時のまま使用されている窓もあり、ガラス越しに見える景色がすこしゆがんで見えるのは、当時の製造技術の名残で感慨深いです。
これらにより長い歴史を感じられる空間となっていて、当時の暮らしや文化を肌で感じることができる貴重な体験ができます。
また展示室にはパネルで駅逓の歴史を学ぶことができます。

北海道の場合、昭和の初期の開拓時代に駅逓所が多数設置され、かつては600〜 700カ所ぐらいあったとのことです。



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