看護師さん、ありがとう

朝の検温のときに、隣のベッドの患者さんに看護師さんがいろいろ話していた。それはよくあること。だから何を話してるのかはほとんど気にもならなかった。でもその日は違った。何の話題かはわからないけど、看護師さんの話す言葉が耳に飛び込んできて、驚くとともに、じわっときて泣きそうになった。

「体が苦しい状況に慣れてしまって、調子はどうですかと聞いても"大丈夫です"って言っちゃう方もいらっしゃいます。」

それって私、だよな…。気をつけよ。

退院の日、一番気さくに話してくれていた看護師さんが、朝に検温しにきてくれた。
「今日、退院ですねー」
「はい。もう、会えなくなるのは寂しいです」
「うわー、そんなこと言われたら泣きそう」
「またねって言えないところがね、なんとも辛いところですよね(笑)」

さらにその日の担当の看護師さん2人がいつものように「日中担当です」とベッドサイドにやってきた。私はもうパジャマから着替えていた。
なんと、1人は、手術前に服を脱がせてくれた方だった。「そのベスト、覚えてますよ。下にボーダーのTシャツと白のシャツ着てましたよね。私、一所懸命脱がせたんです(笑)」
私は「うーん、うーん」と唸るものだから、「ごめんね、ごめんねーって言いながら、一所懸命、服を引っ張ってました(笑)」そうなんだ、覚えてないや、ありがとう。こうやって笑い話になってよかった。

そしてもう1人、大好きな看護師さん。
不適な笑みを浮かべて、実際にはマスクしてるから、窺い知れないけれど、「フフっ」て言ってたから、笑ってるでしょ(笑)例の10滴の座薬を持ってきてくれた彼女。「ドバドバでますよ、フフ」の決め台詞。なんか繰り出す単語が独特だった。この液体の座薬はピコスルファートというのだけれど、「ピコちゃん」と他の看護師さんは呼ぶのに、彼女だけは「やつ」と呼んでいた(笑)2度目の便秘のとき「そろそろやつを投入ですかね、フフ」って言われたし。わりと無表情で、冷静な感じがするのに、実はかなり面白い人だった。

みなさん、お世話になりました。
ありがとう☺️

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