映画 祈りの幕が下りるとき

※2018年2月2日にLINEのつぶやきで書いたやつです。見返したらちょっとおもろかったのでnoteに

祈りの幕が下りる時 観てきた感想
ネタバレになるから大丈夫な人だけ
ほんと感想というか感じたことを語ってるだけ



めーちゃおもしろかった。新参者すき!!
本読んでなかったからネットでざっとあらすじに目を通してから観ますた。
最初は加賀さんのお母さんにスポットが当たるのかな?って思ってたけどそこまでじゃなかった笑
でも失踪してしまった理由がわかったけど、そこはちょっと単純だったなぁ
鬱病で失踪、とのことだったけどもっと鬱になっちゃった経緯とかやってほしかった
映画だから仕方ないのかな、本は明日買いに行きます笑
本だともっと、加賀さんがおっきくなったことに対しての感動とか書かれてたみたい

とにかく、松嶋菜々子さんの役、浅居博美さんがやっぱりキーパーソンだし、泣かせてもらった
犯人っちゃあ犯人だけど、できることなら殺人なんてしたくなかったんだろうなぁってくらい悲しい人だった
母がとにかくひどい人で、借金作って逃げて、そのせいでお父さんと博美さんが夜逃げして辛い思いして、
もうね、とにかくお父さんが泣かせてくる。小日向さんすげえの。
おとうちゃんが守ってやるからな、ってほんと優しくて、でも危うくて。見るだけで私は泣いた(?)
最初は死のうとしたんだよ、そのときの顔がつらくてつらくて。

でも、それを悟った博美ちゃんがね、原発で働いていてたまたま同じ宿にいた横山に唆されて、お金のために犯されそうになって、でも怖くなったんだろうね、咄嗟にお箸で刺して殺しちゃうんだよね。
殺す気なんてもちろんなかったのにね。
そこからのおとうちゃんがね、ほんとね。 

おとうちゃんは横山の服を着て、横山には自分の服を着せて海に投げるんだよ、
それで、おとうちゃんが横山になって、おとうちゃんは海に身投げして死んだことにするって。
そしたら博美ちゃんが横山を殺したことはならない。横山は生きてる。死んだのはおとうちゃんにすればいいって。
ここのシーンがめーーちゃくちゃ泣けるポイント1

博美は施設に入るかもしれないけど、生きて幸せになって、好きなことを見つけて、仕事にして、幸せになってくれって
自分の存在を殺してまで、娘を守るんだよ。
もう会えないかもってなって博美ちゃんめちゃくちゃ泣いてるんだよ、もう私も大号泣だよ(?
一回もう行け!って離れるんだけど、やっぱり悲しくて戻って抱きしめあって親子泣くシーンで、また号泣ですよ


ここは私の語彙力じゃ表せれないくらい悲しみシーンでした。
そりゃ出演者が見ても泣くなって思った。だって小日向さんと子役さんのシーンだもの笑
ほんとにおとうちゃんの覚悟と娘を守る意思と、でもなんでこんなことになってしまったんだろうって、とにかく悲しかった。

で、博美ちゃん大きくなって女優さんになったとき、たまたまおとうちゃんに再会するんだよね。
会えて嬉しいけど、おとうちゃんはもう死んだことになってるから、おおっぴらには会えなくて、おとうちゃんはずっと偽名使って手紙送り続けててね。

そのあとね、博美ちゃんの中学の担任で、なおかつその後恋人だった先生が、おとうちゃんと博美さんが会ってるとこを見ちゃって、(担任はおとうちゃんのこと知ってた)、それで、やむなくおとうちゃんは先生を殺すんだよ。
でも、この殺した先生をどうやって処理したかは映画には描写されてなかった。本読めばわかるかな。

先生は博美さんの恋人でもあったけど、それでも、やっぱりおとうちゃんは自分が生きてると知られると、最初の自分の成り替わり、博美さんが殺してしまった横山の存在が明らかになっちゃうから、そうしたら罪に問われるのは博美さんだから。
必死に自分の存在を消すんだよ。
だから直接会うのは控えて、橋の上で別々の方向を見ながら電話するんだよ。近くにいるのに。
切ないシーンだった。

で、博美さんがついに演出家になって、おとうちゃんが舞台を見にきてくれるんだけど、そこがまたいけなかった。
舞台に、博美さんの中学の同級生が来てたんだよ。ちなみにこの人が事件発覚の殺された人な。女性の絞殺死体。

おとうちゃんがまた自分を知ってる人に出会ってしまったため殺します。
それでね、そのあと博美さんに会うんだけど、おとうちゃんまた死を覚悟した顔をしててね。
 

博美さんが追いかけたら、おとうちゃんはホームレスが使ってたビニール小屋にガソリン?灯油?まいてるの
顔も分からないほど焼かれて死ねば、もう自分の存在も成り代わった存在も消えるからって。
博美さんが必死に逃げ場所を作る、って言ってもね、おとうちゃん疲れたって、存在を消すのも、隠れて生きるのも疲れたって。
そこでね、博美さんは思い出すのです。
夜逃げしてたときに、おとうちゃんが、過去の焼かれた偉人の話をしてて(誰だっけ…)
自分なら焼かれて死ぬなんて嫌だ、ゾッとするって。


そこでね、博美さんが、おとうちゃんの首に手をかけるのですよ。
そしたらおとうちゃんも理解してね、
おとうちゃん焼かれて死ぬのは嫌だって言ってた、
今度は私がおとうちゃんを守るから、
ってそう言いながらおとうちゃんを絞め殺してしまうのです。
そして死んだあと、そこに火を放ったのです。

ほんとに大号泣シーンその2ですよ。
博美さんがそのとき演出を手がけてた舞台は「曽根崎心中」
映画でははしょられてたけど、どうせ死ぬなら愛した人に殺されたい、お前が俺を終わらせてくれるのかって、
心中、ではないけれど、博美さんは愛してたからこそ、おとうちゃんを自ら殺したんです。
おとうちゃんが焼かれて死ぬなら、私が殺す、おとうちゃんを守るからって。
泣いた。多分ここが一番泣いた。
博美さんも大好きなおとうちゃんを殺したくなかったし、おとうちゃんだって死にたくなかったし殺したくもなかったんだよ。
でも、もうどうすることもできなかった故の、親子の1番の結末だったんだよ。

こんな悲しい愛の形があるのかと、ほんとに泣くしかなかったね。
ちなみにこのおとうちゃんが、事件発覚の焼死体で見つかるやつ。 

どうして博美さんが犯人か分かるのは、加賀さんが過去に向き合った結果、とかいろいろあるしそこもおもしろかったけど
とにかくこの映画の1番見どころは、博美さんと、お父さんの”鋼の絆”だなぁと思った

おとうちゃんがね、加賀さんの失踪後のお母さんの恋人だったんだよ
だから博美さんが犯人ってのが分かったんだけど、
最初に女性を殺したのはおとうちゃん、そのおとうちゃんを殺したのは博美さんっていうね。
でもおとうちゃんが女性(博美さんの中学の同級生)を殺したのも、自分が生きてることを知られてしまったから、生きてることを知られてしまったら、博美さんが過去に横山を殺したことを知られてしまうから。
お互いがお互いを思って、人を殺して、殺されてしまったんだよ。
こんなつらくて悲しいことがあるかね。そりゃみんな泣きますわ…


博美さんのおとうちゃんは、加賀さんのお母さんの恋人だったから、失踪したあとのお母さんが加賀さんのことをどう思ってたか知ってて、手紙も残してて、映画の最後は加賀さんがその手紙を読みながらお母さんを思う…って感じでした。
他にも加賀さんが過去のお父さんから言われたことや、担当看護師だったさとこさんからいろいろ聞いて、加賀さんの思いや気持ちも描写されてた

加賀さんが過去に向き合うことで、博美さんのことがわかって事件解決ってなるんだけどね、
自分的にはそれよりも、博美さんとおとうちゃんのシーンが印象強く残った映画でした

新参者シリーズは家族愛をテーマにしたものが多いよね、だからこそ面白いよね。


人生好きな映画ナンバーワンに麒麟の翼があるんだけど、超えましたね。
麒麟の翼も泣けるし、ミステリ要素が強くて好きなんだけどね〜〜
祈りの幕が下りる時の、後味、というか、救われてないようで救われたような、でも救われてないような最後が好きです。
麒麟の翼は偶然が重なった悲劇、って感じで
祈りの幕が下りる時は、そうなるべくして起こった悲劇って感じで
上手く言えないけど、とにかく私のツボを的確に捉えてきましたわ……………


以上、当時の映画後の感想

今思い出してもめちゃくちゃ悲しい映画だったけど、悲しさの中の切なさと悲劇と親子の愛とでめちゃくちゃおもろい映画だったな…また見返したい。

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