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ピムス 温めなおし?

夜中に目が覚めた
どうやらパソコンの前でうたた寝してしまったようだ
傍らにピムスがある
せっかく作った3杯目はほとんど手付かずで冷たくなっている
 
パソコンが省エネもーどになっているのを良い事に、崩れるように布団にもぐりこんだ
 
どのくらい経ったのか、遠くで金属の音がして目が覚める
ドアをボンヤリ眺めていると、彼女が入ってきた
入口からコートを脱ぎ始め、布団の縁に着いたときには下着姿になっている
『疲れてるな・・・』
お気に入りのスエットに着替えることなく、布団の中にもぐりこんできた
 
「おかえり」
「うん」
握った手を軽く握り返してきた
 
遊んだ髪の毛をそっとかきなでながら
「おつかれさま」
「はい」
そう言いながら
まるで『型』への収まりが悪いのを直すように、
背中をいやいやをするように擦り付けてきた
華奢な肩をなでていた手をウェストにまわし後ろから抱きかかえるような姿勢になった 
彼女は満足したのか、一つ深い息を漏らした

間もなくだ
こちらの手を軽くいじりながら動いていた彼女の手が止まり、静かな寝息をたてはじめた
 
とてもシンクロしやすい彼女の寝息にあわせる
 
足を伸ばした先に冷たいものがあたったので、しっかりひっつけてやった
その時だけ、指先に微かな力がもどってきた

冷たい足に一番良いポジションを見つけたらしい

ちょっとだけ背中がまた『いやいや』の動きをした
これは『ありがと』の動きだ
 
わたしも間もなく寝てしまった



have fun


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