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体験型の経理部勉強会をやってみた

この記事はMoney Forward 関西拠点 Advent Calendar 2022 の19日目の記事です。

株式会社マネーフォワード の 関西開発拠点 に所属するメンバーのテーマ自由なアドベントカレンダーです

自己紹介


はじめまして、会計Plusの小林です。
前職までは経理と税務をやっており、2021年の冬にマネーフォワードへ入社。
今年の2月に開発部へ異動してきました。
現在はプロダクトマネージャーをやらせてもらっており、日々PdMの難しさに痺れながら生きています。

さて、そんな私からは開発部内で行なっている「経理部勉強会」について書きたいと思います。

始めたキッカケ


経理部勉強会を始めたキッカケは、チームでの週次のふりかえりの時間に、こんな声が上がったからでした。

「自分達が開発を行った機能がユーザーのどんな業務の役に立てているのかわからない」

そこからさらにヒアリングをしていくと、ドメイン知識に関して色んな不安を抱えていることを聞くことができました。

チーム内にヒアリングしたメモの一部

これは経理業務の全体の流れを理解してもらうだけでなく、自分達が作っているプロダクトがこれまでの経理業務をどう変えたのかを感じてもらう必要があると感じました。

どんな勉強会を行うと↑を達成することができるのか、プロダクトオーナーの杉浦さん(元経理部)に壁打ちしてもらいながら、出来上がったのが
「経理部体験勉強会」でした。

経理部体験勉強会とは?


この勉強会は敢えてオフラインでの体験型勉強会にしています。なぜ体験型にしたかは後ほど。



最初に、経理部はどんな仕事をしていて、経理部が会社にいないとどんな世界なのかを知ってもらいました。
経理部は会社にとって重要な役割を担っている存在であることを理解してもらう目的です。

経理部がいない世界


経理部がいる世界

次に、「簿記一巡の手続き」の流れの説明をします。
経理業務の基本となる手続きの流れを理解してもらい、この後の苦しい体験にも役立ててもらう目的です。

経理業務の流れの基本である簿記一巡

他にも複式簿記とはなにか、企業会計は目的によって財務会計、管理会計に分岐されることを説明しました。



そして、いよいよ苦しい体験のお時間です。
メンバーには事前にある持ち物を必ず持ってくるように伝えていました。

印鑑を忘れて当日買うメンバー

そう、ちゃんとした印鑑は高いのです(シャチハタOK)


当日は5〜6人ずつに分かれてもらい、小さな経理部グループを作り、各経理部内でやってもらうミッションを伝えました。

  1. 簿記一巡の手続きの流れに従って、紙のみで月次決算を締める

  2. クラウド会計Plusで月次決算を締める

その時の様子です。

証憑をもとに紙の振替伝票に仕訳を書いています

もちろん仕訳には承認が必須なので、経理部長(私と杉浦さん)の承認印を待ちます
振替伝票を仕訳帳へ転記。間違えたところは二重線+印鑑も必要です

ご覧の通り、振替伝票、仕訳帳、総勘定元帳、PL、BS全て紙になるため、手書きで月次決算を締める必要があります。
伝票の起票者印、部長の承認印が必須、間違えれば二重線+印鑑を押すなど実際にあった業務の縛りもルールへ組み込んでいます。

この紙での月次業務は相当な時間がかかってしまったため、並行して会計Plusでの月次決算もやってもらう方針に変更したところ、会計Plusでは30分ほどであっという間に月次決算が締まってしまいました。
一方、紙での月次決算にかかった時間は3時間〜4時間。。

体験型の勉強会を通して感じてもらいたかったこと


紙とクラウド会計Plusそれぞれで月次決算を締めることを、なぜ体験型にしたのかというと

経理業務の基本の流れを身体で覚えてもらう
クラウド会計ソフトだと振替伝票から自動で仕訳帳、元帳、PL、BSへ転記されるため、経理未経験でこの流れを理解するのは難しい。
経理が行っている簿記一巡の流れを理解してもらうためには、手書きで作成する方法が一番理解が進むと感じたからです。

経理業務の紙運用の辛さを感じてもらう
紙での業務が0にはなっていない企業がほとんどであるため、紙での経理業務の運用の大変さを実際に感じてもらいたかったからです。
結果、紙の管理の大変さを感じてくれていたようで「あの証憑どこいった〜〜」と嘆く声が聞こえました。

経理業務の細かな視点に気づいてもらう
証憑を紙で保管している企業はまだまだたくさんあります。
紙の証憑をもとに仕訳登録する時に、証憑のどこの情報が重要でどこの情報を登録しなければならないのかを実際に体験してもらい、経理部の目の動かし方、チェックの仕方を感じてもらいたかったからです。

自分達は世界を変えていることに気づいてもらう
全部紙からの会計Plusの月次業務を行ってもらうことで、自分達が開発をしているプロダクトによって、どこの業務を楽にできているのか、経理の世界をどのように変えているのかを感じてもらいたかったからです。
会計Plusで月次決算をしてみることで、自分達でユーザビリティテストを行うことができ「ここもう少し見やすい方がいいね〜」「ここがちょっと使いにくい」といった声も聞こえてきていました。

全てが終わった後は皆の顔がやつれていました。(悦)



このあと、この勉強会は他部署でもやってほしいという声をいただき、ビジネスサイド、デザイナーなど様々なところに勉強会出張しに行きました!みなさんの様々な苦しい顔を見ることができて、楽しかったです。

おわりに


これからもドメイン知識向上のために色々なことを企画していきたいと思っています。
ちなみに直近インボイス制度後の業務体験もしてもらいましたが、「証憑のチェック項目増えてるー!」と苦しんでいました。インボイス制度対応による経理業務の辛さを感じてもらえたようです(悦)

そして、こんなエキサイティングな体験をすることができる環境で、一緒に働いてくれるメンバーを募集中です


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