読書感想メモ その2※自分語り多めです

小学校を退学処分…この事実だけで昔の教育環境は厳しかった。適切な表現が難しいですが、はぐれ者達の生存権、それ自体今ほど保障されてはいなかった。
経済成長(税収も増えて)と共に教育や福祉についての理念、実践方法の具体例などが入ってくるようになりそれが広まって様々な施策決定、支援団体の活動等が行われるようになっていったのだと思います。当事者達自らあげられる声。

僕自身、境遇は違いましたが義務教育をきちんとした形で修了出来なくて。いわゆる不登校児からひきこもりの荒れた生活という経験をしました。(現在も無職で援助によって生かしてもらっています)
中学校を卒業だけはさせてもらえたというありがたい事実。これを当時の僕は厄介払いをされたんだと腐って吐き捨てるような奴で、未だにそういった毒素が抜けない苦しみがあります。

悪気はないけど学校帰りに幼稚園の前で弟の名前を大声で叫んで注意を受けるような子だったので。主人公がどんな子か少しわかって全面的に頑張れって応援したい気持ちと。いままで受けた、これから待ち受ける辛苦がやわらいで乗りこえて行けますようにという親心にも似た祈り。
保護者の社会性(周りへの迷惑も考えている)。子への理解と劣等感を持たせないよう配慮出来る優しい嘘。

感情的にひいきして見ていることを認めた上で。退学処分を科した学校、決まり事があると教えようとしたであろう先生は悪かったのか。自分が教師の立場で実際にその子らと接したらどういう対応をするだろうか。教師の立場だったら当時の自分に何と言ってやれるだろうか。

問題のないこと、問題を起こさないこと。

どうにも出来ない現実がある。小学校の卒業式、学級で僕だけ親が来なかった。校庭を親と一緒に一周歩いて帰るとなった時、担任の先生は笑いながら手を繋いで一緒に歩いてくれた。


令和六年 二月十日 土曜日 (深夜)

〜続く〜


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