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どんな天気の日も、ただ私を生きていこう ーCAREN SCHOOL体験記ー

心が曇り空のとき
そのままでいられる場所がほしかった

晴れの空気だけに触れ続けたなら
壊れてしまうような気がした

闘い続けた人生のなか
はじめて自分を "守る" ために用意したのが
CAREN SCHOOLという場所だった。

気づいたって苦しいだけだった、冬

最初のマインドフルネスや自分自身のニーズと向き合うワークは、ここ数年ずっと私のテーマになっていたもの。

自分の感情や考えに気づくこと
あるがままに眺めること

自分の感覚をまったく見ていなかった過去があるから、その大事さは知っている。でも向き合い続けてきたからこそ、だんだんともうひとつの気持ちが大きくなっていった。

今あるものは見えてきた
過去、苦しかったことも知っている

それで、どうしたらいいの?

結局ずっと苦しい、苦しい、苦しい。
ここから出られない。

私が私を助けにいく、光が差した春

そんな私に光が差したのは、セルフコンパッションを学びはじめたときだった。

自分で自分に優しい声をかける
自分が自分に寄り添ってあげる

もともと私が「頭の中に複数のキャラクターが共存している」という感覚を持っているからか、とてもイメージしやすかった。

私の中には傷ついている私と
人に優しくできる温かな私がいる。
そっか、その二人で対話をすればいい。

とはいえ最初からうまくできたわけではないけれど、ぐわーんと自己否定で頭がいっぱいになるときはまず耳を澄ませて。声がはっきりしてきたなら、話をしてみる。

どうしてそんなふうに思ったの?
何を願っているの?

「今あるものは見えてきた」と思っていたけれど、聞こえていない声なんて無数にあった。自己否定の声は気づいていない以上に多く潜んでいて、知らぬ間に心を抉っていた。

ああ、どうりで。苦しいわけだ。

そして、そんな自己否定の声とも対話していくうち、あることに気づいた。それらはほとんど、人への優しさから生まれている……。

誰かを傷つけないようにと
矛先を自分に向けてきたんだ

そうわかると、自己否定の声さえも愛おしく思えてきた。

向かいたい先が前だ、無重力を漂った初夏

今のあるがままを見つめる
自分に寄り添ってみる

そうしているうち、今まで当たり前だと思って疑うこともなかった常識を、一つひとつ検証し直したいと思うようになった。途中で思考停止しないで、向き合い抜きたい。

どんな概念もできる限りジャッジせずに眺めてみる。するとだんだん、上も下も右も左もわからない無重力みたいな空間にポーンと解き放たれた。

こっちは正しい、あっちはダメ
そう思い込んでいたのは、私

無重力ははじめての体験で楽しかったけれど、このままだとどこにも進めない。

「そろそろ進みたい……でもどこが前だっけ?」そんなことをうねうね考えていると、ある日ふと腑に落ちてくるものがあった。

あ、そっか。私が向かいたい先が前だ。

「今はしっかり考えたい」なら、考える方が前。「とにかく休みたい」なら、休む方が前。「表現すること」が大事なら、表現していく方が前。

誰かが見たら、後退しているように見えるときもあるかもしれないけど、それは仕方ない。みんな「前」が違うんだもの。

そんなふうに思えるようになったのは、CARENでACTというセラピーを学んだからだと思う。

自分の大切にしたい価値に対し
今の行動は近づいているか?
それとも離れているか?

シンプルだけれど、深い問い。そうだよね、私はただ私のままで生きていたい。

隣にいてくれた半年間、夢を取り戻した最終回

月に2回の講座と月1回の1on1カウンセリング。CARENに触れていた時間は、決して多くはない。

だけど、あの選択もあの気づきも、隣にこの場所があってくれたからなのだと、振り返るとわかる。こういうの、どんな言葉なら言い表せるのだろう?

学ばなきゃ!とか、学んだからには活かさなきゃ!なんて、肩に力の入ることは一度もなかった。

だけど事あるごとにもらい続けてきた「無理をしない選択肢もあるよ」「そのままでいていいんだよ」というメッセージがきっと、私をここまで運んできてくれた。

最後の日、未来をイメージする瞑想をしていると真っ先に、素敵なドレスを着て、夜空の見える大きなステージで歌う自分が見えた。描くことすら烏滸がましいと、諦めていた絵。

夢がないなんて嘘だった。
もう制限をかけるのはやめたい。

私は私の音を鳴らし続ける。
いつかあなたの音に響くように。

一人ひとりのシェアの時間では、自分でも意味がわからないくらい涙が出た。最近元気だったからすっかり忘れていたけれど、この半年間、私は私の苦しみと向き合い続けてきたんだった。

この涙はきっと、私が人生と真正面から向き合い抜いた証。

この場所を用意してくれた自分にも、作ってくれて毎月話を聴いてくれたまもちゃんにも、毎回さまざまなストーリーを聴かせてくれた参加者のみんなにも、感謝の気持ちでいっぱい。

これからは、どんな天気の日も大丈夫。
ただ私を生きていける。


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