はじめて借りたこの部屋と、次に借りるのはどこの部屋?

30まで怠惰な実家暮らしをしていた。

「女の子は結婚まで実家にいるべし」という超保守的なうちの父親だが

箱入り娘が、妖怪!箱入りオババに変化する様子を見て、ついに箱からの、強制退去を命じる。

20代のころ「いつまで実家にいるの?」と聞かれて「30になっても独身だったら一人暮らしをする」と適当に答えていたら、本当に実現してしまった。

(そういえば小学校の卒アルは、将来の夢に「気ままな一人暮らし」と書いていた…!)

さて物件探しで一番こだわったのは、駅近。

実家が駅から離れた場所だったため、ずっと「駅近に住むこと」に、憧れていた。

さらにオートロック。宅配ボックス付にこだわる。

気にいらない部屋には家賃を払いたくないので、そのエリアで一番便利な沿線で、好きな街で探す。

余の辞書に妥協はない。(byモエレオン1世)

するとどうでしょう、予算より1万円程度低い家賃で、理想の条件を備えた、今の物件を見つけた。それも、空きがあるのは4階南向き、角部屋。

やっぱり引きがつよいね私☆☆(∩´∀`)∩

あれから、1年ちょっと、怠惰な一人暮らしを満喫している。

体が弱い、家事も苦手、一人暮らしが不安だった…

けれど、なんとかなるし、なんとかなっていなくても、不便を被るのは自分だけなので、スルー。

「一人暮らし、寂しくない?」と聞かれても「さみしい?はてどんな感情じゃい?とっても楽しいよ!!」と豪語。

なんで今までこんなに楽しいことをしてこなかったのか。恋愛の遅咲きならぬひとり暮らし遅咲きみたいな?

強制退去命令を出したあと「駅近だから、すぐ出掛けられるし楽しくて仕方ないと思うぞ」と

母には「結婚したらひとり暮らしなんてできないんだから!自分の人生自分のものだよ」

「さみしいから出ないで」という親でなくて本当にありがたかった。

そして引っ越す間際に母が、ぼそっと。

「あぁこれだけ良い立地条件だともう、あんたはここに骨をうずめるんだろうねぇ。

ただ何かの拍子で、住む人の数が変わる可能性もなきにしもあらずだから、あまり張り切って、家具や家電に課金しすぎないほうがいいよ。

一人用冷蔵庫がふたつあっても邪魔でしょ。

と、言い残して母は去る。

独裁城を、電脳部屋に改造しようとした私に、ブレーキをかけてくれてありがとう・・!

(母は、一度も結婚しろとも急かさず、30過ぎたから一生一人だと決めつけもせず、ありがたい言葉の選び方ではある。)

一人でも生きていけるように、と思ってはいるものの、未だ大きいテレビだの大きな本棚だの、部屋にないのは、どこかで母の予知能力に期待しているんだろうか。

子どもの頃、席替えの日に、誰が隣にくるか、何度か予知(?)していたくらいだし…

この部屋に長く住むつもりで契約したんだけど。

さぁ、「つぎに借りるあの部屋」は、どんな家電が置かれているのでしょうか。

#はじめて借りたあの部屋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?